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[米国]
OSAF設立者のKapor氏、組織運営から離脱

資金援助も打ち切りに。Chandlerプロジェクトの難航が原因か

(2008年01月11日)

 オープンソースの次世代情報管理コミュニケーション・ソフトウェアの開発を推進する非営利団体Open Source Applications Foundation(OSAF)は先ごろ、大幅な事業再編計画を発表した。その中には、米国Lotus Developmentの創立者で、2001年のOSAF設立を主導したミッチェル・ケイパー(Mitchell Kapor)氏が組織運営から段階的に身を退き、投資資金も引き揚げることが含まれている。

 OSAFのゼネラル・マネジャー、カティー・キャップス・パーランテ(Katie Capps Parlante)氏は、ブログへの書き込みで、「戦略的に見て、われわれは重大な岐路に立たされている。これまでの主な出資者はKapor氏1人だった。われわれの目標は、組織と資金調達モデルを改革し、個人が主導するのではなく、多くの人々に支えられるようなコミュニティ・プロジェクトへと脱皮することだ」と述べている。

 またParlante氏は、OSAFの有給スタッフを27人から10人に減らす方針も明らかにした。「今後のプロジェクトはわたしが主導し、Kapor氏の役割は徐々に縮小していくことになる。2008年中はKapor氏が新体制移行に伴う資金を援助するが、役員会からは徐々に身を退き、わたしが彼の代わりを務める」とParlante氏は説明している。

 一方、Kapor氏は1月10日のインタビューで、「わたしには大きな野心があったが、正当な理由により後退を余儀なくされた」と語っている。同氏は、OSAFにおけるこれまでの成果については「大きなビジョンの中の実現可能なごく一部分」としている。

 Kapor氏は、“Outlookキラー”と期待されながら開発が難航し、昨年9月にようやくプレビュー版をリリースしたグループ・コラボレーション・ソフトウェア「Chandler」への関心が薄れたことを認めたうえで、「チームは開発の継続を強く望んでいるが、わたしの関心は別のところに移ってしまった。わたしにはわたしの夢があるので、これまでと同じような形でOSAFにかかわることはできない。さまざまな感情が混ざり合ってChandlerプロジェクトは進んできた。わたしが現状に落胆したから身を退くという見方は当たらない」と語る。

 そのうえで同氏は、「新体制への移行を支援するために適切に対応したいが、今後進むべき方向や資金は、OSAFが自分で探すことになる。わたしは身を退くが、Parlante氏たちには現実的なビジョンがあると思う」と付け加えた。

 Chandlerプロジェクトに積極的にかかわってきたWebディベロッパーのハンク・ウィリアムズ(Hank Williams)氏は、「わたしから見ると、Chandlerは船頭のいない舟だった。わたしの小さな提案によって製品はかなり簡素化されたと思う。しかし、設計プロセスはバラバラな状態で、正直言って崩壊していた。Chandlerの失敗は悲しいが、6年かけて使える製品が何も生まれず、戦略すら提示できない以上、打ち切るべきだろう」とコメントしている。

 Parlante氏は1月10日のインタビューで、OSAFが当初からKapor氏の影響下から抜け出そうとしてきたことを明らかにした。「プロジェクトの中にKapor氏への敵意があるとは思わない。これからも同氏は、まだ初期段階にあるこのプロジェクトにエネルギーを注いでくれるだろう。わたし自身は不幸な結末とは考えておらず、正しい判断だったと思っている。今回の決定はわたしとKapor氏が話し合って決めたことだ」とParlante氏。

 Parlante氏によると、今後OSAFは、補助金や提携、出資などを通じて資金を調達することになるという。同氏は、Chandlerプロジェクトの将来性に確信を持っており、この点はKapor氏も同意見だとしている。

(Chris Kanaracus/IDG News Service ボストン支局)




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