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[米国]
【NFAP調査】
熟練したITワーカーの不足に悩む米国IT業界
防衛業界と並び、深刻な人材難が続く
(2008年03月12日)
米国の政策調査機関NFAP(National Foundation for American Policy)は3月11日、2007年12月から2008年2月にかけて実施した求人に関する調査結果を発表した。それによると、高度なスキルを有する人材が、例えばIT業界で1社当たり平均470人、防衛業界で1社当たり平均1,265人不足しているという。
NFAPは、貿易、移民、教育など、国家にとって重要な問題について公共政策の調査を行っている非営利、超党派の機関である。今回、同機関が調査したのは、S&P 500社(Standard&Poor's 500 Stock Index。その全体求人数は現在約14万人という)のうち、少なくとも大卒または専門的な学位を必要とする米国内の求人数である。調査リポート「Talent Search: Job openings and the need for skilled labor in the U.S. economy」(人材募集:米国経済における求人数と熟練労働者のニーズ)によると、熟練労働者に対する需要は全米のあらゆる業界にわたるものの、最も人材難に苦しんでいる業界は、IT、防衛、そして金融/サービスだという。
同リポートによると、S&P 500社の中で、2008年1月に最も求人が多かったのは米国Microsoftの4,005人だった。「Microsoftは米国経済にとって貴重な雇用主だ。イノベーション・リーダー的存在であり、開発のほとんどを米国内で進めている企業倫理も持ち合わせている。だが、必要なスキルを有する人材が米国内に不足していることから、4,000件ものポジションが空いたままになっているのだ」。そう指摘するのは、国際的な弁護士事務所Paul Hastingsの米国移民部門でビジネス移民法を専門とする弁護士、ボー・クーパー(Bo Cooper)氏だ。
一方、米国の代表的な防衛企業であるNorthrup GrummanとLockheed Martinには、いずれも3,900件以上の求人があった。また、General Electricは3,078件、JPMorgan Chaseは2,164件、Cisco Systemsといった家電/IT大手には1,500件以上の“空席”がある。
同リポートにはこう書かれている。「熟練労働者に対するニーズは米国の多くの業界に見られるが、ハイテク業界は他の業種に比べて突出しているようだ」。例えば、Google、HP、CA、Juniper Networks、Sun Microsystems、Amazon.comなど、IT業界団体TechNetに加盟しているIT企業の合計求人数は1万8,816件以上である。また、2008年1月現在で、Accenture、AMD、EMC、Apple、IBM、Time Warner、Texas Instruments、Vonageなど、ITA(Information Technology Industry Council:情報技術産業協会)に加盟している企業の求人数は2万1,972人以上に上る。さらに、Adobe Systems、BMC Software、Citrix、Symantec、Dell、eBay、Intelなど、AEA(American Electronics Association:米国電子協会)の加盟企業も1万2,784件と、労働者不足が深刻な状況にあることが見てとれる。
同リポートによると、S&P 500社は全米の労働者の14%を雇用していることから、熟練労働者に対する求人枠はさらに数千あるはずだという。「米国の労働者が不足している原因は、コンピュータと科学技術専攻の大卒が不足しているからである」とNFAPは見ている。
ちなみに、需要の多い分野で学位を取得した人の過半数は、外国人や海外からの留学生だという。同リポートによると、例えば2006年に新たに電気工学の博士号を取得した人のうち73%は留学生であり、工学博士全体で見ても64%が留学生で占められている。米国における熟練労働者不足は、7,800万人とも言われるベビー・ブーマー世代が退職するころ、いっそう悪化するものと思われる。
「米国企業は、米国内で成長、技術革新していくために必要なスキルを持つ専門家を確保できずにいる。この傾向は、特に技術産業と防衛産業で顕著だ」(同リポートより)。
(Denise Dubie/Network World米国版)
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