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【特別コラム】
ITエンジニアの魅力を説く
「π型」のスキルを身につけて新時代を切り開け!
(2008年05月28日)
ITエンジニアという職業が、ここ何年も若い人に人気がないらしい。その仕事は、「3K」ならぬ、「5K」とも、「7K」とも揶揄されているようだ。仕事は何でも厳しいものなので、「キツそうか、そうでないか」だけで、職業を選ぼうとするのはどうかとは思う。さりとて、ITエンジニアという職種がここまで不人気なのには、この仕事に対する誤解や不理解もあるに違いない。そこで、若者たちの「甘さ」を責める前に、ITエンジニアという職業の本質と魅力、そして展望について、改めて、まとめてみたい。
高澤真治
日本SGI
アドバンスドテクノロジーコミッティ
チーフLinuxコンサルタント
まず、ITエンジニア(の仕事)に対する誤解を生んでいる要因としては、ITやIT産業そのものの役割・構造が、一般の人に理解しづらいことが挙げられよう。
確かに、IT産業は、例えば、自動車産業のように、一般消費者にとってわかりやすい商品ばかりを扱っているわけではない。IT産業が主として扱っているのは、あくまでも、「基盤」、「基礎」であり、一般の人が、その存在意義や役割、機能を理解するのはなかなか難しい。
とはいえ、今日では、あらゆる業種、あらゆる職業においてコンピュータが活用されており、日々の生活や娯楽にもITが適用されている。また、医療や災害対策など、人が安全に暮らすうえで必要不可欠なサービス/仕組みも、ITが支えている。
要するに、人のあらゆる生活基盤がITによって支えられ、ITの上でビジネスが動き、社会生活が営まれているのである。
そして、ITエンジニアは、そうした重要な社会/経済のインフラを支える「サービスの提供」を生業とし、お金を稼いでいる。
その使命は重大であり、ITエンジニアの働きがなければ、今日の社会・経済活動のすべてがストップしてしまうと言っても、決して言い過ぎではないのである。
求められるOSSのスキルと知識
今日のITの世界では、ハードウェアやネットワーク機器の販売だけでは、さしたる利益は創出されない。IT産業の大きな収益源は、ソフトウェアから派生したサービス――具体的には、(顧客の満足度を高めるための)付加価値提供のサービス――であるわけだ。
しかも、コンピュータやネットワーク機器、およびソフトウェア(ソースコード)のオープン化や標準化、コモディティ化が進んだことで、IT産業全体のサービスへの依存度は、以前にも増して高まっている。
とりわけ、ソフトウェアの領域では、オープン化の進展に伴う価格破壊が進み、ソフトウェアそのものの販売で大きな収益を上げることが、事実上、困難になっている。
そのため、ソフトウェアを使って「何をするのか」、ないしは、「どのような付加価値を顧客に提供し、どう顧客満足度を高めるか」が一層重要になってきている。
また、今日のソフトウェアのトレンドから見て、あらゆる産業に適用されるソフトウェアの基盤が、近い将来、OSS(オープン・ソース・ソフトウェア)へと移行することになろう。
とすれば、OSSに関する知識とスキルは、ITエンジニアが満たすべき必須の要件となる。
さらに、ITエンジニアにとっても、技術のよりどころをOSSに求め、優れたソフトウェアを開発・運用している責任あるコミュニティとつき合い、それらを通じて、自らの技術力を高め、柔軟な思考力を育んでいくことの意義は大きい。というのも、そうすることで、ITによる新たなサービスを創造する、提案型ビジネス・モデルのアーキテクトとなりうるからである。
















