【 ここから本文 】

キャリアアップ

ソーシャルブックマークに登録 : Yahoo!ブックマークに登録 はてなブックマークに登録 del.icio.usに登録 newsing it!に登録 Buzzurlにブックマーク livedoorクリップに登録 Slashdotにタレコむ イザ!ブックマークに登録 Twitterでつぶやく
print 印刷用ページの表示


[米国] 【Forrester調査】
SLAに関する、IT部門と事業部門の“温度差”が浮き彫りに

IT部門の努力不足なのか? それとも事業部門の要求が高すぎるのか?

(2008年06月24日)

米国のIT市場調査会社Forrester Researchは先ごろ、企業のIT部門の多くが、自社の事業部門と合意したSLA(サービス・レベル条項)を満たしていないとの調査リポートを発表した。同調査は米国Compuwareがスポンサーとなって実施され、事業部門にSLAを約束しているIT部門のうち、保証内容を満たしていない割合が4分の1以上を占めていることが判明した。

Tom Jowitt
Techworld英国版

技術的なメトリックにこだわるIT部門

 同調査によると、回答者の41%は、基本的なサービス・レベルしか把握しておらず、自社の幹部にSLAの情報を定期的に提供していないと認めている。さらに、幹部が求める情報が、必ずしもサービス・レベルの報告書にすべて掲載されていないとする回答者も40%に上っている。

 Forresterは、事業部門がIT部門に過剰な期待を持ちすぎていると指摘したうえで、SLAに対する双方の温度差の理由として、SLAがあまりにITに偏りすぎ、事業部門の目的に即していないことを挙げる。実際、IT部門の大多数は、ネットワークやサーバの可用性、システム障害の報告件数など、システム側の技術的なメトリック(指標)ばかりに目を向けているという。

Forresterは、大多数の企業のIT部門が、ネットワーク/サーバの可用性やシステム障害の報告件数といった技術的なメトリックばかりに目を向けていると指摘する

 「IT部門がSLAを達成していないケースが26%もある。その理由は、事業部門の期待が高すぎることだ」と、Compuwareで欧州地域ITサービス管理担当ディレクターを務めるマイケル・アレン(Michael Allen)氏は説明する。

 「だが、SLAは本来、双方が同じ目的について合意したもののはずだ。では、なぜ事業部門は不満を言うのか。SLAとは、IT部門が事業部門の目的をどこまで達成したかを測る尺度だ。つまり、事業部門が重視する技術的なメトリックやネットワーク/サーバのアップタイムなどは、エンドユーザーにとってはそれほど重要ではないということだ」(Allen氏)

 Forresterは、IT部門と事業部門は、もっと互いの意見を積極的に伝え合うべきだと考えている。同社のバイスプレジデント兼プリンシパル・アナリストのジャン−ピエール・ガーバニ(Jean-Pierre Garbani)氏は次のように指摘する。

 「ITとビジネスがしっかり連携できているかどうかを最終的に判断するのはエンドユーザーだ。この連携を、ユーザーの可用性、パフォーマンス、使い勝手、正確さという点で見るなら、IT部門がユーザーの期待に応えていることを知るには、エンドユーザーのパフォーマンスをモニタリングするのが唯一の方法だ」

 調査では、回答者の87%が少なくとも一部の基幹系アプリケーションにエンドユーザー・エクスペリエンスのモニタリング・ツールを使っているものの、そのうちエンドユーザーがパフォーマンスや可用性の問題に遭遇していることを知るのは、エンドユーザーがヘルプデスクに苦情を伝えた場合だけだとする回答が64%に達した。

 Allen氏はこう話す。「41%は幹部に報告さえしていない。IT部門がサービスの提供について事業部門に正しく伝達していないなら、IT部門の存在意義とは何なのか。残念ながら、IT部門が問題に気づくのは、システム管理ツールを通してではなく、ユーザーからヘルプデスクに電話がかかってきたときだけだ」


 |12 > 次のページへ



関連記事

▲ページの先頭へ戻る


キャッチアップ

不況時こそ優秀な「エンタープライズ・アーキテクト」の存在が不可欠――フォレスターが主張

「IT投資ではアーキテクトが経営陣をリードすべき」と提言

“使いにくい”就職支援サイトの実態――フォレスターの調査で浮き彫りに

「求職者、求人企業の双方にとって悪影響をもたらす」

米国の大手ITベンダーCEO、報酬はどのぐらい?

業績好調で報酬がアップしたCEO、業績好調なのに報酬がダウンしたCEO

今後求められるのは、「ワイヤレス関連スキル」を持つ技術者

すべての地域および業界で最重要のITスキルに

熟練したITワーカーの不足に悩む米国IT業界

防衛業界と並び、深刻な人材難が続く

2008年のオープンソース動向を読む

M&Aが活発化するなか、人材不足はさらに深刻に

熟練したITワーカーの不足に悩む米国IT業界

防衛業界と並び、深刻な人材難が続く

「国際化と技術革新によって仕事の意味が変わりつつある」――マイクロソフト幹部が提言

加速的に増加する「新たな仕事環境」への対応の重要性を強調

【CIOコネクト調査】スキル不足が企業ITの進化を妨げている

求められる新時代のプロジェクト・リーダーとは

オープンソースが「開発系」で強い理由

開発者とOSSの良好な関係を生むエコ・システム

最先端ITの“夢”と“現実”――企業ITのあり方を変える?!

超伝導/自律/DC電源/相変化/量子/TIA ……

【ガートナー調査】日本のCIO、最優先課題は「人材育成」と「セキュリティ技術」

悩みは経営者の期待と現場の課題とのギャップ

COBOLは死せず

COBOLプログラマーを育成・確保する秘訣

【ガートナー調査】IT部門に必要なのはビジネス・センス

1,400人のCIO調査で明らかに

2010年の企業ITリーダーに求められるスキルとは

“バーサタイリスト”が企業ITを牽引する時代に

「優秀なIT部門」を維持するために

激しい雇用競争の中ですぐれた人材を探し、確保する方法

「全社横断型の戦略部門」への転換がIT部門の未来を切り開く

企業の“DNA”に沿った事業戦略をITで具現化するという「大役」を果たすために

適切な要求仕様を仕上げるための8つの秘訣

“曖昧さ”がコストを肥大化させる

ITスタッフが取得すべきセキュリティ認定資格はこれだ!

情報セキュリティに関する各種認定資格をセキュリティ専任スタッフの育成に活用する

ITワーカー受難の時代。サバイバル・レースを勝ち抜くには

IT/IS部門に求められる「新しい役割」を探る

ニッポンのITの将来を担うか? IPAの「未踏ソフトウェア創造事業」

「天才プログラマー」の発掘・育成計画の実態と成果に迫る

キーパーソン

「イノベーション」で生存競争を勝ち抜け!

『ライフサイクルイノベーション』の著者、ジェフリー・ムーア氏が語る「イノベーション戦略」

グーグル幹部、R&Dセンターの国際展開構想を語る

「グーグルは、R&Dもグローバルに考える」

ユーザビリティの第一人者が語るWebデザインのベスト・プラクティス

「まずはユーザー評価の実践を!」

「ベンダー・ロックインを回避し、公平な競争社会を」

IPA OSSセンター長の田代氏が強調

マイクロソフトのバルマー氏が明言、「SaaSの普及はIT関連の雇用喪失にはつながらない!」

ITプロは新たなスキルを習得する必要があるとの“ゲキ”も

「FLOSSのインパクトに今から備えよ」

LinuxWorldでグーグルのスタイン氏が熱弁

【VIDEOインタビュー】
Linuxの“生みの親”リーナス・トーバルス氏が語る

Linuxの魅力、Vistaのネック

「OSSコミュニティの仕事はソフトだけでは終わらない」

“コモンズ”のレッシグ氏がLinuxイベントで強調

連載

Weekly Ranking

集計期間:01/01〜01/07



Computerworld Global
米国
英国
中国
ドイツ
オーストラリア
シンガポール
その他の国