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[国内] 【Green IT World】
「グリーンITの推進で、2025年に国内全エネルギー消費量の10%削減を目指す」――経済産業省

ITのグリーン化に加え、ITの活用による省エネの重要性も強調

(2008年06月25日)

 経済産業省は6月24日、「グリーンIT」の推進によって、2025年時点で約5,900億kWh(電力換算。日本の全エネルギー消費量の約10%相当)の削減が可能になるとの試算を示した。同日開幕した「Green IT World」(IDGジャパン主催)の開幕記念講演で登壇した同省商務情報政策局情報通信機器課長の住田孝之氏が明らかにした。

「グリーンITの推進で、2025年に国内全エネルギー消費量の10%削減を目指す」と語る経済産業省の住田孝之氏

 講演の中で住田氏は、グリーンITにおいて政府がイニシアチブを発揮すべきテーマとして、(1)IT機器そのものの省エネにつながる技術革新の支援(2)企業に対する環境・IT経営の啓蒙・普及(3)ITによる社会全体への環境貢献度の可視化──の3つを提示。なかでも、(3)の「社会全体への貢献」をいかにして実現するかがカギになるとの認識を示した。

 「もちろん、IT機器自体のグリーン化は欠かせない取り組みだが、製品ベンダー各社の努力もあり、省エネ技術は着実に進展を見せつつある。それ以上に忘れてならないのは、ITを活用することによる省エネの実現だ」(住田氏)

 住田氏によると、ITを産業として見た場合の二酸化炭素排出量は、日本の全排出量の2%以下(産業部門のなかでは4%)にすぎないものの、IT機器があらゆる産業や生活の中に入り込んでいる現状を考えると、グリーンITの取り組みが、残り98%に与えるインパクトは計り知れないほど大きいという。

 経産省と産学官共同で組織するグリーンIT推進協議会が共同でまとめた試算によれば、現在のペースでITの利用が進んだ場合、国内でのIT機器の消費電力量は2015年時点で現在の約2倍(約1,000億kWh)、2025年時点で同5倍強(約2,400億kWh)。今後グリーンITを推進することにより、「IT自身の省エネ」を進めれば、2025年時点の消費電力量を当初見込みから約40%(約1,000億kWh)削減することが可能だとしているが、それだけでは、エネルギー消費の抜本的な削減にはつながらないことも確かだ。

 そこで、経産省が注目しているのが、IT技術を駆使した緻密なエネルギー管理や経済活動の効率化に代表される「ITによる省エネ」。試算によれば、IT 技術の積極活用により、2025年時点で、自動車など輸送機器の省エネ(-775億kWh)、流通の効率化(-335億kWh)、テレワークやテレビ会議、ペーパーレスなど社会活動の効率化(-1,263億kWh)等々、合計で約4,900億kWhのエネルギー削減効果が得られるという。つまり、ネットで見れば、グリーンITによるエネルギー削減効果は、IT機器そのものの消費電力量を大きく上回るという計算だ。

 「IT自身の省エネと、ITによる省エネの2つの効果を合わせれば、国内全エネルギー消費量の約10%が削減できることになる」(住田氏)

 なお、グリーンITを進めるための具体策として、住田氏が強調したのは、環境への貢献度の高い企業に対するインセンティブの付与。IT機器そのものの省エネ化には、ITメーカーの負担が少なくないうえ、杓子定規的に二酸化炭素の排出権取引などの仕組みを導入すれば、「優良企業が売れば売るほど損をすることになりかねない」(住田氏)からだ。

 そこで、経産省では、すでに施行済みの省エネ法でも採用されている「トップランナー基準(各機器において、現在利用されている製品のうち最もエネルギー消費効率が優れている性能を目標と定め、決められた期間までにその目標を産業全体が達成することを求める方式)」をIT産業に取り入れることなどを軸に、インセンティブ制度の検討を進める考えだという。

 住田氏は、「これからの情報経済社会を考えれば、あらゆる産業のライフサイクル全体を考慮した環境対策は欠かせない。グリーンITというキーワードを一過性のものに終わらせないためにも、経産省として、継続的に政策を推進していきたい」と抱負を述べ、講演を締めくくった。

グリーンITの推進によるエネルギー削減効果(経産省/グリーンIT推進協議会による試算)

(CIO Online)




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