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[米国]
デル、「iPod」の対抗製品をリリース?
エンターテイメント事業拡充戦略の目玉か――同社広報は明言を避ける
(2008年07月31日)
米国Wall Street Journal紙は7月30日、米国Dellが100ドルを切る新型携帯音楽プレーヤーを、早ければ今年9月に発売する予定だと報じた。同製品の投入によりDellは、圧倒的なシェアを持つ米国Appleの「iPod」に挑戦するのではないかと見られている。
Wall Street Journal紙によると、新型携帯音楽プレーヤーは、AppleのiTunes同様、ユーザーがインターネットを通じて音楽やソフトウェアをダウンロードし、PCや携帯音楽プレーヤーで楽曲を整理ができるサービスを利用できるという。
しかし、Dellの広報担当を務めるボブ・カウフマン(Bob Kaufman)氏は、WSJで報道された内容には触れず、特定のデバイスについて言及することを避けた。
同氏は「ノートPCで音楽やビデオを楽しめるよう、よりすぐれたダウンロード方法を追求するなど、全製品でエンターテイメント性を向上させることが同社の戦略である」と説明するにとどまった。
Kaufman氏によると、同社はエンターテイメント分野を強化するため、ユーザー・インターフェイス(UI)の専門家やエンジニアと協力し、ユーザーがPC上でどのようにマルチメディアを使用しているのか研究中であることを明らかにした。
Dellは2007年、オーディオ/エンターテイメント・ソフトや音楽/動画のストリーミング配信サービスなどを手がけていた米国Zing Systemsを買収し、UI専門家や同分野の専門エンジニアらを獲得している。
コンサルティング会社の米国Creative Strategiesでディレクターを務めるベン・バジャリン(Ben Bajarin)氏は、「iPodの対抗製品を出すことが、Dellにとっての最重要事項ではない」と指摘する。
「Dellは長期的な戦略上、ソフトウェアとサービスが重要な要素であることを理解している。Appleがコンピュータと携帯音楽プレーヤーを関連させたように、Dellも自社の各製品/サービスでお互いを補完するような“エコシステム”を築くことが目的だ。その第1段階として低価格のエンターテイメント・デバイスを発売し、様子をうかがうつもりなのではないか」(Bajarin氏)
同氏はさらに、Dellが携帯電話を発売する可能性も否定できないと指摘した。Dellは米国Motorolaの幹部を数名引き抜いており、同市場に参入するために必要なノウハウを備えている。
| 2003年に発売された携帯音楽プレーヤー「DJ Ditty」。約3年で市場から姿を消した |
ただし、Bajarin氏は「携帯電話市場規模の大きさは魅力的だが、同市場は非常に細分化している。仮にDellが参入しても、苦戦を強いられるのは目に見えている」と語った。
Dellがエンターテイメント事業を拡充する準備は整っている。例えば、同社は米国特許商標局に対し、「Zingspot」という商標登録を申請している。同社はこの“製品”を、「ユーザーがデジタル・エンターテイメント・コンテンツにアクセスし、購入できるインターネット上のコンシューマ・プラットフォーム」であると説明している。また、同時にドメイン名「Zingspot.com」も取得済みだ。
しかし、Dellはエンターテイメント事業に参入し、失敗した過去がある。2003年に発売された99ドルの携帯音楽プレーヤー「DJ Ditty」は、使いにくいと批判された。同社は2006年にDJ Dittyの販売を中止し、携帯音楽プレーヤー市場から撤退している。
(Agam Shah/IDG News Serviceサンフランシスコ支局)
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