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[米国]
JITコンパイラ採用の新JavaScriptエンジン、Firefox 3.1に搭載へ
JavaScriptコードをネーティブ変換し処理を高速化
(2008年08月26日)
年内にリリース予定のFirefox新版(バージョン3.1)では、「TraceMonkey」と呼ばれる新しいJavaScriptエンジンが目玉の1つとなりそうだ。これは現行のJavaScriptエンジンにJIT(ジャストインタイム)コンパイラを追加したもので、JavaScriptコードをネーティブ・コードに変換し処理を高速化することができる。
米国Mozillaのエンジニアリング担当バイスプレジデント、マイク・シェーバー(Mike Shaver)氏による8月22日付けのブログへの書き込みによると、TraceMonkeyは現行のJavaScriptエンジン「SpiderMonkey」に取って代わり、Firefox 3.1(開発コード名:Shiretoko)から組み込まれる予定だ。
| MozillaのCTO、ブレンダン・アイヒ氏のブログに掲載されたベンチマーク結果。JavaScript専用のベンチマーク「SunSpider」でTraceMonkey(Firefox 3.1)とFirefox 3.0を比較すると、全体テストでTraceMonkeyはFirefox 3.0の1.83倍、ubenchテストに限れば22.5倍も速い |
シェーバー氏は同ブログで、「JavaScriptのパフォーマンスを新たなレベルに引き上げることがTraceMonkeyプロジェクトの目標だ。ゆくゆくは、他のインタープリタではなくネーティブ・コードと競いたい。現時点では、修正すべきバグや最適化しなければならない個所が多く残っているが、FireFox 3.1に搭載できるよう全力で作業を行っている」と記している。
TraceMonkeyのベースになっているのはオープンソースの「Tamarin Tracing」で、もとをたどればAdobe Systemsの手によるものだ。同社がMozillaにコードを寄贈したのを受けてプロジェクトが立ち上がり、TraceMonkeyの開発が始まったとされる。
MozillaのCTO(最高技術責任者)でJavaScriptの生みの親でもあるブレンダン・アイヒ(Brendan Eich)氏は、TraceMonkeyについて、自身のブログで次のように述べている。
「TraceMonkeyを発表できることはとてもうれしい。この技術はSpiderMonkeyを進化させたもので、Firefox 3.1で採用される。Firefox 3.1は、JavaScriptのパフォーマンスを大幅に向上させる新しい種類のJITコンパイラを使用する。TraceMonkeyの投入により、JavaScriptで書かれた多彩なFirefoxコードをそろえるという『Mozilla 2』構想の実現に向けて一歩前進することができる」
またアイヒ氏は、「TraceMonkeyが登場すれば、現状では独自プラグインを必要とするような重い処理でも、JavaScriptで記述しWebブラウザで動かせるようになる」としたうえで、ほかのWebブラウザもJITコンパイラを採用しMozillaに追随すると予想している。
(Paul Krill/InfoWorld米国版)
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