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[米国]
グーグル幹部、新ブラウザ「Google Chrome」への注力姿勢を鮮明に

「次世代Webアプリにはすぐれたブラウザが必要」と指摘

(2008年09月03日)

 米国Googleは9月2日、本社からのWebキャストという形で記者会見を行い、独自に開発したオープンソースのWebブラウザ「Google Chrome」への注力姿勢をアピールした。

米国Googleの共同創設者、ラリー・ペイジ氏(左)とサーゲイ・ブリン氏

 同社の共同創設者兼製品部門担当社長、ラリー・ペイジ(Larry Page)氏は、記者会見で「われわれはChromeの開発に全力を挙げており、このWebプラットフォームの能力が十分に発揮されることを願っている」と強調した。

 Google幹部は、Webブラウザ「Firefox」の開発元で、自社のパートナーでもある米国Mozillaに不快感を与えないように慎重に言葉を選びながらも、Firefoxの進化が同社の望むようなペースで進んでいないという不満を表明した。

 Googleの製品管理担当バイスプレジデント、スンダール・ピチャイ(Sundar Pichai)氏は、「Webの劇的な進化に伴い、多くの人々がオンライン上で多種多様な行動をとるようになった。しかし、基盤となるWebブラウザのアーキテクチャは、祖先のNetscapeからあまり変わっていない」と指摘する。

 Googleの共同創設者兼技術部門担当社長、サーゲイ・ブリン(Sergey Brin)氏によると、Chromeプロジェクトの最終的目標は、Web OSを開発することではなく、同社の事業の中核を成す次世代Webアプリケーションに対応するすぐれたブラウザを開発することだという。

 「ChromeをWebアプリケーションのOSとは呼びたくない。この技術はWebアプリケーションを稼働させるための、きわめて基本的な高速エンジンである。Webアプリケーションは今後さらに洗練されたものになると思われるが、パフォーマンスの低い現状のブラウザでは、そのようなアプリケーションを利用するのは難しい」とブリン氏は語る。

 Googleは、Chromeの開発に外部のディベロッパーを呼び込むことで、最大の市場シェアを有する米国Microsoftのブラウザ「Internet Explorer(IE)」を含む他の製品の改善にも貢献できると考え、Chromeをオープンソース・ソフトウェアとしてリリースしたという。

 またGoogleは、Chromeがブラウザの技術革新を加速させる触媒として役割を果たすと期待している。ブリン氏は、「人々がWebを多用するようになれば、当社の事業も好調を維持することができる。Chromeを投入したことでブラウザが改善されれば、当社にとってもありがたいことだ」と述べている。

 ブリン、ペイジ、ピチャイの各氏は、MozillaがFireFoxの開発に注いだ努力を賞賛し、IE全盛の時代にブラウザを大きく進歩させたと評価した。「Mozillaの努力がなければ、Chromeを開発することはできなかっただろう」とペイジ氏。

 およそ2年前から開発されてきたというChromeは、コラボレーションと通信機能をサポートするホステッド型オフィス・プロダクティビティ・スイート「Google Apps」などの洗練されたWebアプリケーションがGoogleにとっていかに重要な存在であるかを示している。インターネットを介してアプリケーションを提供するという「クラウド・コンピューティング」モデルをベースとするGoogleのWebアプリケーション群は、MicrosoftのOffice/Exchangeプラットフォームにとって大きな脅威と見なされている。

 Microsoftは、Webアプリケーションへの対応を強化する方向でIEを進化させようとしており、Googleがこれを傍観できなかった理由も容易に理解できる。また、ブラウザは、Webアプリケーションにアクセスするための重要なソフトウェアであり、Googleみずからがブラウザ技術の開発に乗り出したのも当然の成り行きと言える。

 GoogleがChromeの特徴として特に強調している点は、ブラウザ全体をフリーズさせずに、タブだけをクラッシュさせる機能に代表される安定性と安全性、および「V8」と呼ばれる強力なJavaScriptエンジンがもたらす高い処理速度とパフォーマンスである。

 Google Chromeは、同社サイトから無料でダウンロードできる。

(Juan Carlos Perez/IDG News Serviceマイアミ支局)




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