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【解説】
x86プロセッサの 「これまで」と「これから」
登場して30年――進化し続けるメインストリームCPUの軌跡
(2008年09月22日)
64ビット競争ではAMDに先行を許す
Intelは、他のCPUアーキテクチャに加えて、x86プロセッサというみずからのホームグラウンドにおいてさえ競争を強いられてきた。例えば、一部にx86の技術を採用したコアロジック・チップセット(マザーボードなどの電子部品で使用)を販売するVIA Technologiesが、シリコン・バレーで1987年に設立されている(1992年に台湾へ本社移転)。現在、VIAは幅広い製品を手がけており、モバイルおよび組み込み市場向けに低消費電力のx86互換CPUを提供している。
| 写真6:64ビット市場に対してIntelは当初、x86と互換性のないItaniumを提供していた。逆にAMDは、x86互換CPUをいち早くリリースしたことで市場から高い評価を受けた |
世界2位のCPUベンダーである米国AMDがIntelにとって侮れない強敵となったのは、2000年以降のことである。1980年代から1990年代のAMDは、x86互換CPUを製造している一企業にすぎなかった。そのためIntelにとって、AMDを油断ならぬ競合として意識するようなことはほとんどなかった。
だがAMDは2003年、x86命令を64ビットに拡張した命令セット「x86-64」の発表により、技術的にも対外イメージ的にも大きな躍進を遂げる。x86-64命令セットを実装したCPUにより、従来の32ビット版ソフトウェアも64ビットでネーティブ実行できるようになったわけだ。
当時のIntelは、64ビットCPUとして米国Hewlett-Packard(HP)と共同開発したItanium(写真6)を提供していた。だがItaniumは、大型コンピュータ向けの大規模演算処理用CPUであり、32ビットのx86対応ソフトウェアとの直接的な互換性を備えていなかった。そこでIntelは、AMDへの対抗策として、x86命令の64ビット版拡張命令セット「EM64T」を2004年に発表した。このときAMDとメディア各社は、最も重要な64ビットCPU市場でAMDがIntelに先行したことを喧伝したものだった。
「この出来事は、x86アーキテクチャの柔軟性はIntelにとって不利に働く場合もあるということを示した。つまり、Intelが市場を支配していようとも、x86の方向性を変えるチャンスはほかの企業にもあるということだ」(パターソン氏)
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