【 ここから本文 】

キャリアアップ

ソーシャルブックマークに登録 : Yahoo!ブックマークに登録 はてなブックマークに登録 del.icio.usに登録 newsing it!に登録 Buzzurlにブックマーク livedoorクリップに登録 Slashdotにタレコむ イザ!ブックマークに登録 Twitterでつぶやく
print 印刷用ページの表示


【解説】
新設データセンターに見る、立地場所の「決め手」

安定した地形、税金の安さ、本社との物理的距離……企業ごとに異なる条件

(2008年10月08日)

前のページへ < 123| 

地理的制約を受けないコロケーション・サービス

 データセンターの場所を決定するうえで、「税金」と同じくらいに「本社との近接性」を重視する企業もある。そこで次に、コロケーション・サービスを利用する企業の例を見てみよう。

 コロケーション・サービスのプロバイダーは、データセンターのスペースを提供して顧客の物理機器を管理する。一方、顧客側はそこに設置された自社サーバに遠隔操作でアクセスする。機器は顧客が所有している場合もあれば、リースして管理サービス契約を結ぶケースもある。いずれにしろ、顧客はどこからでもシステムにアクセス可能で、地理的な制約をほとんど受けない。

 テキサス州ヒューストンに本拠を置く医療ケア・プロバイダーDiabetes Americaは、CyrusOne Networksのコロケーション・サービスを利用している1社だ。DiabetesのCIO、アレックス・ビトゥーン(Alex Bitoun)氏は、CyrusOneの施設が同氏のオフィスから車でわずか10分の距離にある点が気に入っていると話す。

 ビトゥーン氏がコロケーション・サービスに切り替えたのは、自社運営型のデータセンターにかかる建設コスト、管理コスト、セキュリティ・コストがあまりに高くついたからである。

 ビトゥーン氏によると、遠隔地からでもほぼすべての操作が可能であり、コロケーション施設までの距離の長短はさほど重要でないという。Diabetesのサーバに物理的な問題が生じたときでも、CyrusOneの技術者が対応・解決してくれる。

 それでもビトゥーン氏がオフィスから距離的に近い施設を選んだのは、「ほんの数マイルの距離にあるという事実が精神的に安心感を与える」(同氏)という理由からだ。本社とコロケーション・プロバイダーとの近接性は、みずから現場に赴いて機器のチェックが行えるためリスク緩和に役立ち、プロバイダーと直接会って話ができるメリットもあるという。

技術的な理由でダラスに決めたファイナンス・サービス会社

 コロケーション・サービス・プロバイダーが本社に近いことは、技術上の理由で重要になるかもしれない。立地場所によっては、高速なネットワーク環境に恵まれることがあるからだ。

 テキサス州ダラスにあるファイナンス・サービス会社のSantander Consumer USAは、技術上の理由からデータセンターの立地場所をダラスに決めた。同社がサービス・プロバイダーとして選んだのは、フロリダ州マイアミに本拠を置き、地元ダラスにも施設を持つTerremark Worldwideだった。

 Terremarkは、通信キャリアでハブとして使われているネットワーク・アクセス・ポイントをマイアミに持っていた。そのためSantanderは当初、データセンター運営の本拠地としてマイアミを検討したという。だが、SantanderのコールセンターからマイアミへはLAN経由でしかアクセスできないのに対し、Terremarkのダラス拠点へははるかに高速なMetro Ethernet接続を使ってアクセスできることが判明した。

 「Metro EthernetとLANの違いは歴然だ」と、SantanderのCIOであるドン・ゴウィン(Don Goin)氏は言う。もしSantanderがWebベースのインタフェースのみを採用していれば距離の違いはさほど関係なかっただろうが、同社はファット・クライアントを扱っているほか、Citrix Systems製の仮想化サーバとアプリケーション・サーバを介して配信される複数のアプリケーションを併用していた。

 最終的にSantanderは、当初検討していたマイアミではなく、ダラスにプライマリ・データセンターを開設し、マイアミのほうにはセカンダリ・データセンターを設置する決定を下したという。


前のページへ < 123| 



関連記事

▲ページの先頭へ戻る


キャッチアップ

不況時こそ優秀な「エンタープライズ・アーキテクト」の存在が不可欠――フォレスターが主張

「IT投資ではアーキテクトが経営陣をリードすべき」と提言

“使いにくい”就職支援サイトの実態――フォレスターの調査で浮き彫りに

「求職者、求人企業の双方にとって悪影響をもたらす」

米国の大手ITベンダーCEO、報酬はどのぐらい?

業績好調で報酬がアップしたCEO、業績好調なのに報酬がダウンしたCEO

今後求められるのは、「ワイヤレス関連スキル」を持つ技術者

すべての地域および業界で最重要のITスキルに

熟練したITワーカーの不足に悩む米国IT業界

防衛業界と並び、深刻な人材難が続く

2008年のオープンソース動向を読む

M&Aが活発化するなか、人材不足はさらに深刻に

熟練したITワーカーの不足に悩む米国IT業界

防衛業界と並び、深刻な人材難が続く

「国際化と技術革新によって仕事の意味が変わりつつある」――マイクロソフト幹部が提言

加速的に増加する「新たな仕事環境」への対応の重要性を強調

【CIOコネクト調査】スキル不足が企業ITの進化を妨げている

求められる新時代のプロジェクト・リーダーとは

オープンソースが「開発系」で強い理由

開発者とOSSの良好な関係を生むエコ・システム

最先端ITの“夢”と“現実”――企業ITのあり方を変える?!

超伝導/自律/DC電源/相変化/量子/TIA ……

【ガートナー調査】日本のCIO、最優先課題は「人材育成」と「セキュリティ技術」

悩みは経営者の期待と現場の課題とのギャップ

COBOLは死せず

COBOLプログラマーを育成・確保する秘訣

【ガートナー調査】IT部門に必要なのはビジネス・センス

1,400人のCIO調査で明らかに

2010年の企業ITリーダーに求められるスキルとは

“バーサタイリスト”が企業ITを牽引する時代に

「優秀なIT部門」を維持するために

激しい雇用競争の中ですぐれた人材を探し、確保する方法

「全社横断型の戦略部門」への転換がIT部門の未来を切り開く

企業の“DNA”に沿った事業戦略をITで具現化するという「大役」を果たすために

適切な要求仕様を仕上げるための8つの秘訣

“曖昧さ”がコストを肥大化させる

ITスタッフが取得すべきセキュリティ認定資格はこれだ!

情報セキュリティに関する各種認定資格をセキュリティ専任スタッフの育成に活用する

ITワーカー受難の時代。サバイバル・レースを勝ち抜くには

IT/IS部門に求められる「新しい役割」を探る

ニッポンのITの将来を担うか? IPAの「未踏ソフトウェア創造事業」

「天才プログラマー」の発掘・育成計画の実態と成果に迫る

キーパーソン

「イノベーション」で生存競争を勝ち抜け!

『ライフサイクルイノベーション』の著者、ジェフリー・ムーア氏が語る「イノベーション戦略」

グーグル幹部、R&Dセンターの国際展開構想を語る

「グーグルは、R&Dもグローバルに考える」

ユーザビリティの第一人者が語るWebデザインのベスト・プラクティス

「まずはユーザー評価の実践を!」

「ベンダー・ロックインを回避し、公平な競争社会を」

IPA OSSセンター長の田代氏が強調

マイクロソフトのバルマー氏が明言、「SaaSの普及はIT関連の雇用喪失にはつながらない!」

ITプロは新たなスキルを習得する必要があるとの“ゲキ”も

「FLOSSのインパクトに今から備えよ」

LinuxWorldでグーグルのスタイン氏が熱弁

【VIDEOインタビュー】
Linuxの“生みの親”リーナス・トーバルス氏が語る

Linuxの魅力、Vistaのネック

「OSSコミュニティの仕事はソフトだけでは終わらない」

“コモンズ”のレッシグ氏がLinuxイベントで強調

連載

Weekly Ranking

集計期間:01/01〜01/07



Computerworld Global
米国
英国
中国
ドイツ
オーストラリア
シンガポール
その他の国