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【解説】
サーバ仮想化の“不都合な真実”
システム統合のカギとなるテクノロジーだが、“落とし穴”に注意
(2008年10月02日)
真実その1
ハードウェア・コストは大して減らない
サーバ仮想化におけるアイロニーの1つは、多くの人々が期待するほどすぐにコスト削減効果が現れず、むしろ当初はコスト増になることさえあるということだ。というのも、サーバ仮想化は共有ストレージと、米国Intelや米国AMD製のメモリ・チップを搭載した高性能かつ高機能な新しいサーバの導入が必要になるからである。
そうした最新サーバをすでに導入済みだとしても、仮想化に取り組むにあたっては、サーバの互換性にまつわる問題をいくつも乗り越えなければならない。「同じ(VMware)ESXクラスタにIntelとAMDのプラットフォームを混在させることはできない」と指摘するのは、米国Burton Groupのアナリスト、クリス・ウルフ(Chris Wolf)氏だ。「それらのプラットフォーム間では再起動せずに仮想マシンを移動することは不可能だ」(同氏)
SAN(Storage Area Networks)でも問題が生じる。すべてのSANが仮想化環境をサポートしているわけではないからだ。また、既存のネットワーク帯域幅では、増殖する仮想サーバのニーズに十分対応できないかもしれない。そうなると、新しいサーバの追加コストに加え、スイッチやその他のハードウェアのコスト増も避けられない。「最悪の場合、それらのアップグレード費用は、旧サーバの廃棄による初期のコスト削減効果をほとんど相殺してしまう」と、InfoWorldテストセンターのリポーターでコンサルタントのマット・プリッジ(Matt Prigge)氏は指摘する。
サーバ仮想化のトレンドが押し寄せ始めたころ、業界ウォッチャーたちは、サーバ・ハードウェア市場が大打撃を受けるだろうと考えた。仮想化すれば、多くのアプリケーションを少数の、おそらくは既存のサーバに統合できると考えたからだ。彼らの懸念は必ずしもまちがってはいなかった。Gartnerの推計によると、2006年度のx86サーバ市場は仮想化ブームの影響により4%縮小した。
しかし、「その後すぐに人々は気づいた。仮想ファームではハードウェアの厳格な標準化が不可欠だったのだ」と、InfoWorldテストセンターのエグゼクティブ・エディター、ダグ・ディネリー(Doug Dineley)氏は語る。その結果、サーバ市場は堅調に推移した。米国IDCによると、2007年に全世界で出荷されたサーバは800万台を上回り、前年比6.7%の伸びを見せたという。
ただ、ハードウェアの標準化とサーバの仮想化は、旧式のサーバをリプレースする形で行われるため、比較的ゆっくりと進行している。また、一般的にはプリント・サーバなど、非クリティカルな領域から着手し、電子メールやエンタープライズ向けデータベースなどに範囲を広げていく。そのため、「サーバの販売台数に影響が出てくるのは、仮想化が進展する2年後、3年後、あるいは4年後になるだろう」とIDCのアナリスト、ジョン・ハンフリーズ(John Humphreys)氏は予測している。
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