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【解説】
サーバ仮想化の“不都合な真実”
システム統合のカギとなるテクノロジーだが、“落とし穴”に注意
(2008年10月02日)
真実その3
パフォーマンス改善は必ずしも期待どおりにいかない
上述したように、仮想化の導入に向けて多大な努力を払ったとしても、結果的にパフォーマンスが低下しただけというケースも少なからず見受けられる。そのような中、Burton GroupのWolf氏は、「仮想化ソフトウェアのカタログに掲載されているパフォーマンスのベンチマークは信用できない」と、ベンダー側の問題を指摘している。
カタログに記載されている仮想マシンのベンチマークは、単一の物理ホスト上で実行した単一の仮想マシンがたたき出したものだ。しかし、典型的なプロダクション環境では、控えめに見ても、1台の物理ホストに8ないし12の仮想マシンが実行されている。したがって、「カタログが示すパフォーマンスを安易に期待するのは禁物」とWolf氏は警告している。また同氏によると、ハイパーバイザのCPUスケジュールに負荷を与え、パフォーマンスを低下させる「CPUコアのオーバー・アロケーション」などの度合いも粉飾されている場合があるという。
メモリもパフォーマンスを左右する要素の1つだ。「マルチスレッド・アプリケーションを仮想化する場合は、メモリの性能が特に重要となる」とWolf氏。1つのOS内で、個別のスレッドが継続的にメモリのリフレッシュを実行しようとすると、ハイパーバイザのシャドー・ページ・テーブルがバックアップされ、それによって遅延が発生する。メモリ依存の大きなアプリケーションの場合、そうした遅延がアプリケーションの応答性に大きな影響を及ぼす。場合によっては、接続のタイムアウトが多発することさえあるのだ。
「仮想マシン・モニタの負荷を軽減するハードウェア・アシスト・メモリを採用することも1つの解決策だが、アプリケーションによっては、ハードウェア・アシスト・メモリによる仮想化が効果的な場合と、シャドー・ページ・テーブルが効果的な場合がある」とWolf氏は注意を促す。
仮想マシンのパフォーマンス低下がもたらす悪影響はきわめて大きい。その対処のためにサーバを追加し、さらに資金を投じなければならない場合が出てくるだろうし、ビジネス部門からは、彼らが使用するアプリケーションを元のサーバに戻せと要求されるかもしれない。「いったん社内で信頼を失うと、仮想化に再び着手するまでに、おそらく数年はかかるだろう」とWolf氏は語っている。
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