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仮想マシンをいかに管理するか──機能不足のツールを使いこなす

(2006年06月08日)

正しいツールを見つけ出す

 一方、ガンネットでも現在、VirtualCenter 2のベータ・テストを行っている。同社では、同ソフトのコンポーネントの1つであるData Resource Schedulerを使って、サーバ群をプールしてグループ分けを行ったり、管理者が設定したポリシーに沿って管理したり、といったことを試みているのである。また、もう1つのコンポーネントであるDistributed Availability Serviceを利用して、物理サーバがダウンしたときに、自動的に別の物理サーバに仮想マシンを移動して再起動させるといったことにも挑んでいる。

 また、マイクロソフトの上級技術製品マネジャー、ジム・ナイ氏によると、同社でも管理ツールの仮想マシン対応を進めているが、まだ十分ではないという。例えば、Systems Management Serverは物理マシン・イメージ・ライブラリを管理することはできるが、物理マシンのイメージと仮想マシンのイメージを識別することはできない。

 ヴイエムウェアのVirtualCenterにしても、まだまだ足りない機能がたくさんある。VirtualCenterのユーザーであるポップルトン氏も、「クロスプラットフォームのツールがもっと必要だと感じている」としたうえで、「われわれは、現時点では確かにヴイエムウェアのユーザーだが、将来的にはどうなるかわからない」と、うそぶいてみせる。

 実際、同氏は現在、タウトバーチャルが開発した仮想マシン管理ツール・スイート、VirtualIQの利用を検討しているところだ。

 この製品は、自動プロビジョニング、キャパシティ管理およびセキュリティをサポートしている。同氏はまた、プラットフォーム・コンピューティングが開発したVM Orchestrator(VMO)のような“物理システムと仮想システムのグリッド型管理”を可能にするツールにも注目している。

 VMOは、ユーザーが定義したポリシーをベースに、仮想マシンのリソースと稼働レベルを動的にアロケートあるいはコントロールすることで、キャパシティを最適化するツールである。

 タウトバーチャルもプラットフォーム・コンピューティングも現時点ではVMwareしかサポートしていないが、両者とも将来的にはMicrosoft Virtual ServerとオープンソースのXen仮想マシン・モニタをサポートすることを表明している。ポップルトン氏はそれらのツールが登場するまで、必要なツールを自社開発する構えだ。「いま、われわれは自動プロビジョニングの最初のフェーズにいる」と同氏。

仮想プロビジョニングを自動化する

 仮想技術が個々のサーバのプロビジョニングを容易にし、迅速化するのは確かだが、その結果、プロビジョニングの要求(つまり、仮想マシンの構築要求)が大幅に増えれば、結局、管理者はそのために多くの時間を取られ苦労することになる。管理者のところへそうした要求を大量に持ち込むことになるのは、おそらく開発チームであろう。彼らは、仮想マシンをテスト・プラットフォームとして使っており、日常的に構築・破棄を繰り返す必要があるからだ。

 「少し前まで、開発者からESX Serverで仮想マシンを仕立ててほしいという要求がしょっちゅう寄せられていた」と語るのは、衣料品販売大手であるコールドウォーター・クリークのITエンジニアリング担当ディレクター、スチュワート・ハバード氏だ。

 開発者たちは仮想マシンの構築で待たされることを嫌ったが、だからといって彼らにプロダクション・インタフェース、すなわちヴイエムウェアのVirtualCenterへのアクセスを許すことははばかられた。そこで、ハバード氏は、アキンビが開発したセルフサービス・プロビジョニング・ツール、Slingshotを導入し、開発者たち自身の手で仮想マシンの構築、解体を行わせることにした。

 ちなみに、そうしたツールを提供するベンダーとしては、アキンビのほかに、サージエント、エニグマテック、プラットフォーム・コンピューティングなどが存在する。

 ここで、コールドウォーター・クリークにおけるSlingshotの具体的な利用法を紹介しておくと、まず、同社の開発者が、ライブラリから仮想マシンのイメージを選ぶ。すると、あらかじめ決められた量の仮想マシン・リソースが個人またはグループに割り当てられる。開発者は必要に応じてリソースを確保して仮想マシンを構築し、用が済んだらそのリソースを解放して仮想マシンを解体する。「そうすることによって、リソースを無駄に待機させておく必要がなくなるわけだ」と、ハバード氏は強調する。

 Slingshotの導入は、IT部門とエンドユーザーにとってWin-Winの解決策となった。管理者はリソースに対するコントロール権を維持できたし、開発者も必要なリソースを手に入れるために煩わしい手続きを踏む必要がなくなったのである。「開発者をプロダクションから切り離すとともに、彼らが必要に応じて迅速に仕事ができる環境を整えた」と、ハバード氏の表情も明るい。


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