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[米国]
バルマー氏、マイクロソフトの未来を語る

(2006年10月11日)

 米国マイクロソフトのCEO、スティーブ・バルマー氏は、フロリダ州オーランドで開催され、約6,000人の来場者を集めた「Gartner Symposium ITxpo 2006」のステージに登壇し、ガートナーのアナリストによるインタビューに答えた。45分間のインタビューにおいて、アナリストや聴衆から、フリー・ソフトウェアへの対抗策やSaaS(Software as a Service)、Windows Vistaなどに関する質問が出た。

 バルマー氏は、5年後にはマイクロソフト製品が無料ではないという事実を多くのユーザーが受け入れるようになるだろうと語った。その根拠は、ユーザーが同社の製品に大きな価値を認めることになるということだ。加えて、フリー・ソフトウェア運動を取り上げ、この現象が既存のソフトウェア開発体制の終焉を意味しているわけではないと強調した。「この3〜4年、フリー・ソフトウェアは当社にとって最も重要な競争相手だが、われわれは、顧客が総合的な価値、すなわちソフトウェア自体のコストではなく、トータルのコストに注目しているということを学んだ」(同氏)

 また、バルマー氏は、今後ソフトウェアはクリックするとすぐに稼働する即時性が重要になると語った。同氏によれば、ソフトウェアのインストール場所がオンラインかローカルかを問わずに、クリックするだけで必要なプログラムを起動できる“クリック即稼働型”のソフトウェアが主流になるという。この形態は、1990年代初頭に広がったクライアント/サーバ・モデルをほうふつさせるが、より俊敏に動作し、Officeのようなアプリケーションもサーバに導入できるようになり、Webページのダウンロードと変わらない速度でユーザーが利用できるようになる。

 マイクロソフトは、SaaSではなく、「ソフトウェア・プラス・サービス」という言葉を使っている。これについてバルマー氏は、「単純だが多様な機能を持ったサービスを言い表す言葉」であり、強力なクライアント環境という価値も示していると説明した。「ソフトウェア・プラス・サービスとは、クライアントを生かすことで得られるパワーであり、Ajax(Asynchronous JavaScript+XML)や当社のインスタント・メッセンジャー製品、そしてGoogleもクライアントのパワーを利用している」(同氏)

 このほかバルマー氏は、リリースが延期しているVistaに関する質問にも答えた。同氏によれば、XP投入後の2年間、マイクロソフトの技術者たちは、Longhornの開発に取り組んでいたが、Windowsを設計し直すところにまで踏み込み、統合しなければならない新機能が増えすぎてしまったという。そのため、これらの技術を使うことは可能になったが、2年後に開発を中断し、Vistaに関しては通常の開発サイクルを採用することで、作業開始後2〜3年で製品化できる見通しになったという。

 ソフトウェア・ライセンスの話題にも質問が集まった。ある企業ユーザーは、Windows 2000やXPに加え、「Microsoft Software Assurance」と呼ばれるソフトウェア・メンテナンス契約も購入した。しかし、マイクロソフトからは、現行製品のアップグレードに間に合わなかったとしても、延長はできないとの説明を受けたという。ガートナーのアナリストは、この契約を再度結ぶことができるのではないかとバルマー氏に尋ねた。

 これに対してバルマー氏は、「われわれは、Vistaのリリースにあたって、Software Assuranceにも力を入れる。これを利用すれば、非常に安く製品を購入でき、次期リリースに左右されることもない」と答えた。同氏は、追加リリースを出荷する計画もあるが、必ずしもそれを導入する必要はないと語り、「これは、ある意味で、個別アップグレードのメリットと言える」と付け加えた。

(デニス・パパラード/Network World オンライン米国版)




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