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ITプロジェクトは「スピード最優先」の時代に
競争優位に立つために、2007年は投資の早期回収を目指せ
(2007年02月14日)
有形・無形の成果を手に入れた
「ワイヤレス・プロジェクト」
新入生の獲得競争に火花を散らしている大学にとっては、キャンパスがネットワーク化されているということもまた、差別化要因の1つとなりうる。ジョージア州マウントベリーのベリー・カレッジも、学生募集で優位に立ちたいと願っていたが、残念ながら、同校に敷設されていたワイヤレス・システムは、他校の上を行くレベルにあるとは言えなかった。
そこで、ベリー・カレッジでは、その古いシステムを別のベンダーの最新ワイヤレス・システムにリプレースすることにした。同大学でCIOを務めるティム・ファーンハム氏によれば、新システムは、主要6校舎に100基のアクセス・ポイントを設置し、公衆アクセスと専用アクセスを個別に提供するものだという。
成果
ベリー・カレッジは、新システムへの移行プロジェクトでハードダラー(数値化できる価値)とソフトダラーの両方を手にした。「(新しいベンダーとの契約で)コストを半減することができた。以前はアクセス・ポイント当たり350ドルのコストがかかっていたが、現在はそれが175ドルから200ドル程度に下がった」(ファーンハム氏)というのがハードダラー。一方、「新しいワイヤレス・ネットワークは、学生募集でも明らかに効果があった。その効果を金銭に換算すれば、どれほどになるか想像もつかない」(同氏)というのがソフトダラーの内容である。
ファーンハム氏のアドバイス
古いシステムを破棄し、最新の技術で一からスタートすることを恐れてはならない。長期的に見れば、それはコスト削減につながるはずだからだ。
5,100万人に受け入れられた
ワイヤレス・プロジェクト
ワイヤレス・プロジェクトが、企業の命運を握る場合もある。例えば、激しい競争環境下にある携帯電話サービス業界では、顧客に新機能を提供することがきわめて重要である。スプリント・ネクステルの上級ネットワーク・エンジニア、ケイス・リスボン氏と同氏のチームは、写真メール・サービスの立ち上げを命じられたとき、それがはっきりと目に見える成果を伴うプロジェクトになることを承知していた。
リスボン氏によると、(携帯電話サービス会社の場合)プロジェクトの成否は通常、契約者数の増減によって判定される。しかし、スプリント・ネクステルの契約者数はすでに5,100万人を超えており、飽和点に近づきつつある。そこで、リスボン氏は、「新しいサービスとサービスの精度に対する契約者の満足度を示すことで、プロジェクトが成功したということを証明したい」と考え、何よりもまずサービスを早期に提供することにした。
サービスを迅速に実装するためには、事前の冷静なプラニングが不可欠だ。そこで、同氏が指揮するエンジニアリング・チームは、開発に取りかかる前に、まる1年かけてフォト・イメージを管理するベンダーの調査ならびに評価を行った。サーバやその他の機器の選定、冗長性の要求仕様の決定などを含めて、ほとんどの実装部分をベンダーが受け持つことになるからだ。
それと並行して、エンジニアリング・チームは、機材を組み合わせ、プロジェクトに必要なフロア・スペースを確保した。そうして、ベンダーを決定したあとは、8カ月足らずのうちに、機材をフロアに搬入し、テストを行い、プロダクションの段階へと進んだのである。
成果
「プロジェクトは非常に大きな成果を上げた」とリスボン氏は語る。ただし、新サービスによってどれくらい契約者数が伸びたのかは明らかにしていない。
リスボン氏のアドバイス
大規模なワイヤレス・プロジェクトを検討している企業は、まず本当にそういった機能が必要かどうかを確認すべきだ。「マーケティング担当者はいつも『消費者が望んでいる』と言う。しかし、中国で成功したからといって、必ずしも米国で成功するとは限らない」とリスボン氏。
また、費用比率にも目を配るべきだ。「実装化する前に、コストを慎重に計算する必要がある。その場合、機材だけでなく、スタッフの労働時間やエネルギーにも目を向けなければならない」と同氏は指摘する。
どの基準を用いるか
Computerworldの四半期調査「Vital Signs」によると、企業が技術プロジェクトの成否を評価する方法はさまざまだ。
以下の図に、技術プロジェクトの評価基準として回答企業で用いられている指標を、多い順から5つ示した。
では、この5つの指標のうち、どの評価基準が最も適切なのだろうか。それは、プロジェクトや組織によって異なる。デロイト・コンサルティングのパートナー、リッチ・ペンコスキー氏は、この件に関し、「技術投資から得られる収益を測定する方法として何が適切かは、恩恵を受ける機能とその時点における組織の構成によって決まる」と指摘する。
例えば、技術プロジェクトがサプライ・チェーン問題を解決するものであれば、伝統的な投資利益率(ROI)がおそらくリストのトップに位置するだろう。しかし、買収や合併などによって規模の拡大を追求しているような企業では、システムの統合やサポート・コストの削減がトップ・プライオリティになるはずだ。
「成熟した企業はバランス・スコアカードを比較的重視し、社内組織の大規模な再編を行っている企業や業界再編の真っ只中にある企業は、ROIや内部収益率に注目する傾向が強い」(ペンコスキー氏)



















