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[米国]
米国IT業界、未使用テレビ周波数帯の開放をFCCにあらためて要請

端末活用を革新するテレビ周波数帯を巡り放送業界と綱引き

(2007年03月28日)

 マイクロソフトやインテル、グーグルといった米国の大手ITベンダー各社が、米国連邦通信委員会(FCC)に対して、未使用のテレビ周波数帯をワイヤレス・ネットワークに開放する手続きを急ぐようあらためて要請していることが明らかになった。

 デルやヒューレット・パッカードも加盟する業界団体「ホワイト・スペース連合(White Spaces Coalition)」のメンバー各社は、未使用のテレビ・チャンネル(ホワイト・スペース周波数帯)を、免許を必要としないワイヤレス端末に開放する最終規定を期日までに公表するようFCCに圧力をかけていく方針だ。

 ホワイト・スペース連合の担当弁護士を務めるスコット・ブレーク・ハリス氏は、「休眠している未使用のテレビ周波数帯は国民に重要なサービスを提供するために利用されるべきだ」と主張している。

 同連合による今回の要請内容は、2人の下院議員が「Wireless Innovation Act」法案を提出した1週間後にニュース・ブリーフィングによって明らかにされた。同法案は、FCCにホワイト・スペースの手続きに関して最終命令を早急に公表することを求めている。また、1月に上院に提出された2つの法案も同様の内容を求めている。

 FCCが期日どおりに最終命令を発令すれば、ホワイト・スペースを使用する端末は2009年2月から製品販売できるようになり、放送事業者はそれまでにチャンネル51より上位のチャンネルを返上するとともに、アナログ放送からデジタル放送に切り替えなければならなくなる。

 テレビの放送事業者は、(ホワイト・スペースで)新たに数十種のワイヤレス端末が使用されることになれば、テレビ用の主な周波数帯で信号干渉が発生する危険性があると指摘する。

 テレビ放送業界団体のNAB(National Association of Broadcasters)とMSTV(Association for Maximum Service Television)が今月FCCに提出した文書には、放送事業者とワイヤレス・マイク・メーカー、公共安全機関は、チャンネル2から51までの間で動作する無免許端末に「重大な干渉の懸念があることがわかった」と書かれている。

 両団体は同文書の中で、「放送事業者が客観的に測定したテスト・データを提供したにもかかわらず、無免許端末の推進派は自らの主張を裏付ける技術データをほとんど提供していない。提出された測定データはどれも放送事業者の技術的見解を裏付けるものばかりだ」と批判している。

 放送事業者は、ホワイト・スペースは昨年米国議会が可決したデジタル・テレビへの移行を妨げる可能性があるとも指摘する。FCCが最終命令を下せば、放送事業者は上位チャンネルを手放して、わずかなホワイト・スペースしか残されていない下位チャネルに移行し、上位チャンネルを公共安全機関や落札した民間企業に譲らなければならなくなる。

 一方、ホワイト・スペース連合側は、使用中のテレビ・チャンネルをスキャンして他の周波数帯に移行する技術をすでに確立していると説明する。マイクロソフトは2週間前、FCCにテレビの受信信号を認識する電波送受信装置モデルを引き渡したという。

 ITベンダー各社は、テレビ周波数帯は新しいワイヤレス端末に大きな可能性を与えると見ている。この周波数帯はWi-Fiよりも長距離のワイヤレス通信を可能にするうえ、建物や木、その他の障害物の通過性にも優れているからだ。

 特に、プロバイダーが高速回線を敷設しそうにない過疎地でのブロードバンド・サービスや、家庭内ネットワークでブロードバンド・コンテンツを複数の端末で共有する場合などに有効であるという。

 インテルの政府担当上級弁護士、マージョリー・ディックマン氏は、ホワイト・スペース対応端末はWi-Fi端末やBluetoothの端末と同様に広く普及すると見ている。

 「ホワイト・スペースにはコンシューマーに革新的なワイヤレス・ソリューションを提供する大きな可能性がある。インテルは現在、低消費電力のさまざまな家庭用ホワイト・スペース端末の研究に取り組んでいる」(同氏)

(グラント・グロス/IDG News Service ワシントン支局)




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