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【解説】
ブレード・サーバ導入の落とし穴
データセンター側の受け入れ態勢に抜かりはないか?!
(2007年03月30日)
データセンターに多大なメリットをもたらすと言われるブレード・サーバだが、他に先駆けてブレード・サーバを導入した企業のITマネジャーたちは、「ブレード・サーバをデータセンターに導入する際には、事前に慎重な計画を立てる必要がある」と口をそろえる。
サンドラ・ギットレン
Computerworld米国版
データセンターに多大なメリットをもたらすと言われるブレード・サーバだが、他に先駆けてブレード・サーバを導入した企業のITマネジャーたちは、「ブレード・サーバをデータセンターに導入する際には、事前に慎重な計画を立てる必要がある」と口をそろえる。
その代表とも言える存在が、米国ミズーリ州カンザス・シティに本拠を置くサーナーのデータセンター・マネジャー、ブライアン・スミス氏だ。
「ブレード・サーバが初めて登場したとき、それがデータセンター施設に与える影響についてはまったく考慮されていなかった。今も状況はさほど変わっていない。そのため、導入企業は、あらかじめ徹底したキャパシティ・プラニングとアーキテクチャ開発を行う必要がある」(スミス氏)
ご存じのとおり、ブレード・サーバとは、高密度コンピューティングをサポートする自己完結型のサーバである。従来のサーバとは異なり、モニタなどのコンポーネントを他のブレードと共有する。これにより、管理作業が簡素化されるとともに配線が整理され、データセンターにおける省スペース化が実現すると言われる。
医療機関向けアプリケーションのホスティング・サービスを提供しているサーナーでは、3年前から自社の7カ所のデータセンターでブレード・サーバの採用を開始し、現在では、合計1,200基ほどのブレードを導入している。
スミス氏は、実際に使ってみてはじめて、この技術のメリットとデメリットを実感できたという。そうして知りえたデメリットの中でも特に彼にとって衝撃的だったのは、その消費電力の大きさであった。ブレード・サーバが消費する電力のせいで、データセンターの電力資源に多大な負担がかかるばかりか、冷却資源のパワーが不足するほどだったのである。「データセンターが高密度に対応していない場合には、火事になってしまったとしても不思議ではない」と、スミス氏はこれからブレード・サーバを導入しようとしている企業に注意を促す。
電力の確保を急ぐべし
カリフォルニア州アーバインにあるインテレネット・コミュニケーションズでプロフェッショナル・サービス担当ディレクターを務めるジェフ・スタイン氏も、サーナーのスミス氏に同調する。「標準的なサーバの必要電圧(*)が120ボルトであるのに対し、ブレードは1基で208ボルトもの電圧(*)を必要とする。これを何基も導入しようとすると、当然、現状のままでは供給しきれないデータセンターも出てくる」(同氏)
(*)上記段落の記述に「必要電力」、「電力」とありましたが、それぞれ「必要電圧」、「電圧」に訂正しました(2007/04/06)
マネジド・サービス・プロバイダーを業とするインテレネットは現在、500基のブレード・サーバをアーバインのメインセンターとフェニックスにある別の施設で稼働させている。その同社では、最近、ブレード・サーバに対応するための「電力供給増強プロジェクト」を完了させたばかりだ。
スタイン氏は、同プロジェクトの目的を、「以前のメインセンターの構造と電力設計でも、1平方フィート当たりのワット数は当時の水準(必要とされる電力量)を満たしていた。だが、ブレード・サーバなど新しい(消費電力の大きな)ハードウェアが出回ってきたため、増え続ける電力需要と冷却需要に対応できるインフラ構築に着手せざるをえなくなった」からだと説明する。
「データセンターを稼働させるにあたっては、供給電力の問題にも配慮したはずだったが、当初はいろいろと過ちを犯してしまった」とスタイン氏が語るように、約2年前にブレード・サーバを導入した際、スタイン氏率いるチームはさまざまな挫折を味わった。
例えば、配電ユニットと配線設備を購入したときには、いずれも予期したものよりサイズが大きくなってしまったという。「本来、こうした機器は、ブレードと同じサイズのキャビネットに効率的に収まるはずのものだ。われわれはこのようなミスを繰り返さないため、必ず寸法を控えるようにした」と、スタイン氏は頭をかきながら当時を振り返る。
設置場所は期待するほどには小さくならない
データセンターの責任者が陥りやすい思い込みとして、スタイン氏はそのほか「ブレード・サーバの設置場所」の問題を挙げる。「ブレードは小さく、ラックに縦置きで何枚も差し込むことができるので、狭いスペースにたくさんのブレードを収めることができるのではないかと考えがちだが、必ずしもそうではない」(同氏)というのである。
従来型のサーバ・シャーシの場合、1ユニット・ラック当たり1台のサーバを横置きで収容する。一方、ブレードのシャーシの場合には、通常7〜9ラック・ユニットで14基のブレードを縦置きに差し込んで収容することが可能だ。ただし、サーバの密度が高くなれば、そのぶん消費電力が増えるし、冷却対策も必要になる。それが、スタイン氏の「必ずしもそうではない」発言の真意なのである。
エンタープライズ・マネジメント・アソシエイツのアナリスト、アンディ・マン氏も、設置場所の節約に関してブレード・サーバに過大な期待を寄せるのは禁物であるとの見方を示し、データセンターの担当者に対して、それよりも、まずは機器の整理に努めるべきだと説く。省スペースを実現するためには、そっちのほうが早道だというわけだ。
そのために必要となるのは、「いま抱えている問題点と電力を供給すべき場所を把握できるツール」であり、それを利用するにあたっては、「従来よりもはるかに大量の電力が単一回路に注ぎ込まれることを頭に入れ、システムに過負荷をかけないよう配慮しなければならない」というのが、同氏のアドバイスである。
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