【 ここから本文 】

キャリアアップ

ソーシャルブックマークに登録 : Yahoo!ブックマークに登録 はてなブックマークに登録 del.icio.usに登録 newsing it!に登録 Buzzurlにブックマーク livedoorクリップに登録 Slashdotにタレコむ イザ!ブックマークに登録 Twitterでつぶやく
print 印刷用ページの表示


最先端ITの“夢”と“現実”――企業ITのあり方を変える?!

超伝導/自律/DC電源/相変化/量子/TIA ……

(2007年04月02日)

DC電源

 言うまでもなく、データセンターは、きわめて大量の電力を消費する。その理由は単純で、コンピュータなどのIT機器を動作させるために多くの電力が必要なのはもちろんのこと、センター内の「過熱」を抑える空調設備も、大量の電力を消費するからだ。

 こうした電力問題を解決する一手が、一般電源から供給される交流(AC)電流を、ピュアな直流(DC)電流に変換し、ラックマウント型のコンピュータに対して効率的に分散させる「中央パワー・サプライ」を開発することである。

 例えば、ローレンス・バークレー国立研究所では、そうしたパワー・サプライを備えたサーバ・ラックのプロトタイプを開発した。このラックには、380ボルトのDC電流で動作するコンピュータを集積することが可能だ。

 同研究所のプリンシパル調査員、ビル・タシュディ氏によれば、このラック・システムは、現時点で最も効率的なパワー・サプライを備えたサーバ・ラックに比べて、電力消費を15%も抑えることができるという。よって仮に、今日の企業ITで利用されている数多くの旧式ラックを、このシステムに切り替えれば、消費電力の大幅な削減につながると、タシュディ氏は言う。

 一方、米国ネクステック・パワーは現在、既存の電力網とソーラーパネル、および(DC電力で動作する)コンピュータ・ハードウェアを、効率的につなぐ新システムを開発している。

 この仕組みによって、例えば、「ソーラーパネルによって生成されたDC電流を、AC電流へと変換し、さらにそれを(コンピュータへ電力を供給するために)DC電流へと変換する」といった非効率的なフローが排除される。結果として、データセンターの電力消費を削減することが可能になるというわけだ。.

相変化メモリ&ホログラフィック・ストレージ

 現在、さまざまなベンダーによって開発が進められている相変化メモリは、既存のフラッシュ・メモリよりも、500倍も高速で、より小型であるとされている。

 相変化メモリの技術は、記録素子に相変化膜を用い、その膜が、熱によって電気抵抗の異なる「アモルファス状態(高抵抗状態)」と「結晶状態(低抵抗)」になることを応用し、情報の記録・読み出しを行うというものだ。

 組み込み機器のマイクロコンピュータには現在、非揮発性RAMがオンチップで搭載されているが、相変化メモリをその代替として活用すれば、組み込み機器や各種のアプライアンス、さらにはビジネス用途のモバイル機器のさらなる高機能化や、低価格化が推し進められるとされている。

 一方、光ディスクに対して、3次元的に情報を記録するホログラフィック・ストレージは、従来の光デバイス、例えば、CDやDVDのあり方を根底から覆すものになるかもしれない。

 例えば、インフェーズ・テクノロジーズはすでに、現在のDVDの60倍の記憶容量を有するホログラフィック・ディスクとストレージ・システム(のエンジニアリング・プロトタイプ)を出荷している。

 この種のホログラフィック・ストレージによって、例えば、企業は、業務データベース全体のコピーを1枚のディスクに収め、手軽に遠隔地に送れるようになるだろう。また、この技術を応用すれば、個人の医療ファイルをすべて収納できるIDカードが実現されるかもしれない。

AI(人工知能)

 「AI(人工知能)」――この言葉ほど、人の空想力を刺激し、その心を強く揺り動かすコンピュータ用語はないだろう。

 実際、サイエンス・フィクション(SF)作家やSF映画の監督は、AIを題材にさまざまなストーリーを描いてきた。

 むろん、今日のAI技術は、SFの中のAIのレベルには達していない。また、現在のビジネスにおいて、AI機能を備えた「ロボット」が人の代わりに活躍できるフィールドはきわめて限定的だ。

 しかし、AIの研究者らは実質的な成果を着実に積み上げてきている。例えば、人の話す言葉を解析し、それに応答できるAI型の音声応答システムはすでに実現されている。さらに、何らかの情報を基にビジネス分析や予測を行うデータ・マイニングのツールも存在している。つまり、AI全体は依然としてとらえどころがないものの、AIをベースにした技術は、ビジネスの領域に数多く採用され、一定の成果を上げつつあるというわけだ。

 なお、ジョンズ・ホプキンス大学でAIを研究しているコンピュータ・サイエンスの教授、グレッグ・ハガー氏は、「これまでわれわれは、人が物事をとらえたり、解決したりするメカニズムを解明し、人がすることを実行できるプログラムを書くことに専念してきた」と話す。

 このアプローチは、いまだに大きな成功を収めていないが、「知識ベースに基づいた推測を行うための統計的アルゴリズムは、かなり洗練され、正確性を増してきた」と、同氏は指摘する。

 例えば、イメージ・オブジェクトを認識するアルゴリズムのいくつかは、イメージの「主要な色彩」を自ら判断できるレベルに達しているという。ただし、そうしたアルゴリズムも、例えば、イメージ内の自動車の形状から、それが、「フォード・セダンの新車種なのか、シボレーの新車種なのか」を推測するレベルには達していないようだ。

 繰り返すようが、AIの技術は、今のところ、人と同じ判断能力を得るまでには至っていない。だが、AIのコンセプトに基づく技術は、確実にビジネス・コンピューティングの進化を促しつつある。AI技術のさらなる発展によって、より多くの恩恵が企業ITにもたらされることを期待したい。


前のページへ < 1234 > 次のページへ



▲ページの先頭へ戻る


キャッチアップ

不況時こそ優秀な「エンタープライズ・アーキテクト」の存在が不可欠――フォレスターが主張

「IT投資ではアーキテクトが経営陣をリードすべき」と提言

“使いにくい”就職支援サイトの実態――フォレスターの調査で浮き彫りに

「求職者、求人企業の双方にとって悪影響をもたらす」

米国の大手ITベンダーCEO、報酬はどのぐらい?

業績好調で報酬がアップしたCEO、業績好調なのに報酬がダウンしたCEO

今後求められるのは、「ワイヤレス関連スキル」を持つ技術者

すべての地域および業界で最重要のITスキルに

熟練したITワーカーの不足に悩む米国IT業界

防衛業界と並び、深刻な人材難が続く

2008年のオープンソース動向を読む

M&Aが活発化するなか、人材不足はさらに深刻に

熟練したITワーカーの不足に悩む米国IT業界

防衛業界と並び、深刻な人材難が続く

「国際化と技術革新によって仕事の意味が変わりつつある」――マイクロソフト幹部が提言

加速的に増加する「新たな仕事環境」への対応の重要性を強調

【CIOコネクト調査】スキル不足が企業ITの進化を妨げている

求められる新時代のプロジェクト・リーダーとは

オープンソースが「開発系」で強い理由

開発者とOSSの良好な関係を生むエコ・システム

最先端ITの“夢”と“現実”――企業ITのあり方を変える?!

超伝導/自律/DC電源/相変化/量子/TIA ……

【ガートナー調査】日本のCIO、最優先課題は「人材育成」と「セキュリティ技術」

悩みは経営者の期待と現場の課題とのギャップ

COBOLは死せず

COBOLプログラマーを育成・確保する秘訣

【ガートナー調査】IT部門に必要なのはビジネス・センス

1,400人のCIO調査で明らかに

2010年の企業ITリーダーに求められるスキルとは

“バーサタイリスト”が企業ITを牽引する時代に

「優秀なIT部門」を維持するために

激しい雇用競争の中ですぐれた人材を探し、確保する方法

「全社横断型の戦略部門」への転換がIT部門の未来を切り開く

企業の“DNA”に沿った事業戦略をITで具現化するという「大役」を果たすために

適切な要求仕様を仕上げるための8つの秘訣

“曖昧さ”がコストを肥大化させる

ITスタッフが取得すべきセキュリティ認定資格はこれだ!

情報セキュリティに関する各種認定資格をセキュリティ専任スタッフの育成に活用する

ITワーカー受難の時代。サバイバル・レースを勝ち抜くには

IT/IS部門に求められる「新しい役割」を探る

ニッポンのITの将来を担うか? IPAの「未踏ソフトウェア創造事業」

「天才プログラマー」の発掘・育成計画の実態と成果に迫る

キーパーソン

「イノベーション」で生存競争を勝ち抜け!

『ライフサイクルイノベーション』の著者、ジェフリー・ムーア氏が語る「イノベーション戦略」

グーグル幹部、R&Dセンターの国際展開構想を語る

「グーグルは、R&Dもグローバルに考える」

ユーザビリティの第一人者が語るWebデザインのベスト・プラクティス

「まずはユーザー評価の実践を!」

「ベンダー・ロックインを回避し、公平な競争社会を」

IPA OSSセンター長の田代氏が強調

マイクロソフトのバルマー氏が明言、「SaaSの普及はIT関連の雇用喪失にはつながらない!」

ITプロは新たなスキルを習得する必要があるとの“ゲキ”も

「FLOSSのインパクトに今から備えよ」

LinuxWorldでグーグルのスタイン氏が熱弁

【VIDEOインタビュー】
Linuxの“生みの親”リーナス・トーバルス氏が語る

Linuxの魅力、Vistaのネック

「OSSコミュニティの仕事はソフトだけでは終わらない」

“コモンズ”のレッシグ氏がLinuxイベントで強調

連載

Weekly Ranking

集計期間:11/25〜12/01



Computerworld Global
米国
英国
中国
ドイツ
オーストラリア
シンガポール
その他の国