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[米国]
グーグル、ダブルクリックを31億ドルで買収――買収合戦に勝利

リッチ・メディア広告をいよいよ本格展開へ

(2007年04月16日)

 米国グーグルは4月13日、ダブルクリックを現金31億ドルで買収することを明らかにした。これにより、グーグルのオンライン広告企業としての地位がさらに強化されることになりそうだ。

 ダブルクリックの広告主とWebパブリッシャーのネットワーク、および広告サービスとキャンペーン運営の技術は、グーグルの広告ビジネス、とりわけ同社が得手としていないディスプレイ広告やリッチ・メディア広告を押し上げるものと期待されている。

 現在、グーグルの収益の大半は、検索エンジンと広告主のWebサイトに表示されるテキスト・ベースのペイパークリック広告によってもたらされているが、バナー広告やグラフィカル広告、ビデオ広告ではヤフーなどに遅れをとっていた。

 グーグルはダブルクリックのオーナーであるプライベート・エクイティ会社のヘルマン・アンド・フリードマンおよびJMIエクイティ・アンド・マネジメントに現金31億ドルを支払うことに合意したという。

 グーグルの共同創業者でテクノロジー担当プレジデントを務めるセルゲイ・ブリン氏は、声明の中で、「インターネット広告を改良し、信頼性が高く、より効果的でより便利なものにするのが当社のビジョンだ。グーグルはダブルクリックと連携して、インターネットをエンドユーザーと広告主、パブリッシャーにとってより効率的なものにする」と強調している。

 スターリング・マーケット・インテリジェンスの業界アナリスト、グレッグ・スターリング氏は、マイクロソフトがダブルクリックを約20億ドルで買収することを目指しているとのうわさが流れいたことに触れ、グーグルとマイクロソフトの間で激しい買収合戦が繰り広げられたと見る。

 「今回の取り引きは、マイクロソフトが(買収合戦に)敗北しただけにとどまらない。グーグルはダブルクリックの取得で念願のディスプレイ広告のテコ入れができるため、その影響はヤフーにも及ぶ」(スターリング氏)

 スタンフォード・グループ・カンパニーの金融アナリスト、クレイトン・モラン氏は13日の発表以前に、「広告主とWebパブリッシャーを結び付けるダブルクリックなどの企業はオンライン広告支出の堅調な伸びに支えられ成功を収めている」と述べていた。

 「インターネット広告の需要が非常に堅調だったことから、オンライン広告のまとめ役は大きな成功を収めた」(モラン氏)

 同氏は、株式非公開企業であるダブルクリックの業績の詳細について把握していないが、同社と競合する24/7リアルメディアやバリュークリックといった株式公開企業の業績はカバーしている。ちなみに、リアル・メディアの昨年の売上高は2億20万ドルで、2005年に比べ43%増加。一方、バリュークリックの売上高は5億4,560万ドルで、2005年に比べ79%増加している。

 今回の取り引きにより、苦戦しているマイクロソフトのオンライン事業部がグーグルと張り合うことはさらに難しくなったとの見方が有力だ。

 マイクロソフトは独自の検索エンジンの開発と検索広告ネットワークの構築に莫大な資金とリソース、スタッフを投じたが、グーグルとヤフーが達成したオンライン広告収益に近づくことはできなかった。マイクロソフトが近年のオンライン広告支出の急激な伸びに見合う利益を得ることに失敗したのは明白だ。

 1996年創業のダブルクリックは、広告代理店や企業のマーケティング担当者などの広告の買い手と、Webサイト・パブリッシャーなどの広告の売り手にサービスを提供してきた。

 主要部門の1つであるDart事業部は、ディスプレイ広告とリッチ・メディア広告を中心に売り手と買い手の双方にツールとサービスを提供。もう1つの主要部門であるPerformics事業部は、検索エンジン・マーケティングに特化し、グーグルが専門とするペイパークリック広告ベースのビジネスを展開している。

(ホアン・カルロス・ペレス、ロバート・マクミラン/IDG News Service マイアミ支局)




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