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己を高く売り込むための“ITスキル12選”
──企業に選ばれるんじゃない、自分が企業を選ぶんだ──
(2007年09月21日)
生き馬の目を抜くIT業界。今日もてはやされていた技術が、明日には見向きもされなくなることも日常茶飯事だ。せっかく苦労して習得したスキルでも、役に立たなければ意味がない。IT業界で生き残るためには、企業が求めるスキルを見極め、しっかりと身につけておく必要があるのだ。
メアリー・ブランデル
Computerworld米国版
IT業界は空前の人手不足?
一昔前には「オフショアリングの影響で、米国(または先進国)のプログラマーは、絶滅の危機に瀕している」とまで言われていた。しかし現実は、それとは正反対の様相を呈している。
米国グーグルでシニア・エンジニアリング・マネジャーを務めるケビン・スコット氏も、「シリコンバレーで日常的に私が目にしているのは、ITプロフェッショナル不足に悩む企業幹部の姿だ」と、人手不足の現状を認める。また、米国計算機協会(Association for Computing Machinery:ACM)で教育委員を務めている同氏は、「大手企業から新興企業に至るまで、(人手不足を解消するために)積極的に求人活動を行っている」との現実を指摘する。
現在、多くのリクルーターが、IT業界は「売り手市場」にあると分析している。ウィスコンシン州ミルウォーキーにあるマルケット大学で情報技術学の助教授を務めるケイト・カイザー氏によると、企業は学生たちの「青田買い」を必死に進めているという。
「今年1月、システム分析・設計のクラスで、5月に卒業を控えた学生34人に就職状況を聞いたところ、24人が1社以上の内定をもらっていると答えた。(5月の)卒業までには、全員が内定をもらっていたはずだ」(カイザー氏)
IT関連のスキルを持つ人材にとって、今は“就職(転職)貴族”の時代であると言える。ただしそれは、企業が求める適切なITスキルを持っていれば、の話だ。では、どんなITスキルを求めているのだろうか。
以下の12の項目は、リクルーター、コンピュータ・サイエンス学教授、業界アナリストら8人が挙げる、「企業が求めるITスキル」のトップ12である。自分を“高く売る”ために、ぜひ参考にしていただきたい。
1. マシン・ラーニング
グーグルのスコット氏が真っ先に挙げたのが、この「マシン・ラーニング」である。マシン・ラーニングのスキルとは、コンピュータの性能を向上させるアルゴリズムとテクニックを熟知し、それをマシンのデザイン(設計)に生かす能力である。
「今、膨大なデータの中から、特定のパターンを認識するスパム・フィルタリングや不正検知アプリケーションを導入する企業が増えている。そういったソフトウェアを導入する際に必要とされるのが、マシン・ラーニングのスキルだ」(スコット氏)
スコット氏によると、スパム・フィルタリングや不正検知アプリケーションを扱うためには、データ・マイニング、統計モデリング、データ構造などに関するスキルも要求されるという。「新時代のITキャリア」の「上流プログラマー」で紹介したとおり、不適切なデータ構造やアルゴリズムを選択してしまうと、マシンに10倍から100倍もの性能差が表れることも珍しくないからである。
マシン・ラーニングの知識は、現場での経験を通じて、あるいは大学/大学院で習得できる。
2. モバイル・デバイス向けアプリケーション開発
「モバイル・デバイスを対象にした現在のコンテンツ・サービス競争は、インターネットを巡る1990年代の熱狂的な競争と似ている」と指摘するのは、フロリダ州にある人材サービス企業、スフェリオン・パシフィック・エンタープライゼズのプロフェッショナル・サービス担当副社長、ショーン・エブナー氏である。
「BlackBerry」や「Treo」などのモバイル・デバイスは、すでにビジネス・パーソンにとって必須アイテムとなっている。企業は、今までイントラネット内で利用していたERP、物資調達、経費承認などのアプリケーションを、これらのモバイル・デバイスからもアクセスできるようにしたいと考えている。
それを実現するためには、当然、既存のアプリケーションをモバイル・デバイス仕様に作り直すことのできる人材が必要となる。企業は今、このスキルを持った人材を、血眼になって探しているのである。
3. ワイヤレス・ネットワーキング
IT業界で実務能力基準の認定活動を行っている業界団体「コンプティア(CompTIA)」で、技能育成担当副社長を務めるニール・ホプキンズ氏は、Wi-Fi、WiMax、Bluetoothといったワイヤレス規格の普及に伴い、セキュアなワイヤレス・ネットワークを構築できる能力が求められていると指摘する。
「複数のワイヤレス技術が普及した現在、企業は有線ネットワークよりもはるかに危険性の高いワイヤレス・ネットワークに、どのようなリスクが潜んでいるのかあらためて不安を感じているのだ」(ホプキンズ氏)
情報システム・セキュリティ協会(ISSA)の会長で、米国イーベイでCISO(最高情報セキュリティ責任者)とCSS(最高セキュリティ・ストラテジスト)を務めた経験を持つハワード・シュミット氏も、ホプキンズ氏と同様の見解を示す。
「もし、私がワイヤレス・ネットワーキングの専門家を採用するなら、ネットワークを構築する際に、あらかじめセキュリティ設定を制御できる機能を組み込める人材を選ぶだろう」(シュミット氏)
同氏はまた、「今後は、ワイヤレス・ネットワークと有線ネットワークの連携方法を熟知しているネットワーク管理者が求められる。単にワイヤレス・ネットワーキング関連の認定資格を持っているだけでは意味がない」とも指摘している。



















