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[米国]
700MHz帯競売、小規模企業も多数参加の見通し

2008年1月の競売開始を控え、FCCが近況を報告

(2007年12月20日)

 米国連邦通信委員会(FCC)は12月18日、2008年1月に予定している700MHz無線周波数帯の競争入札で、すでに96件の入札申請を受け付けたと発表した。FCCによると、GoogleやAT&Tといった大企業に加え、小規模な会社や個人からも数多くの申請が寄せられたという。

 700MHz帯は音声通信や無線ブロードバンドに利用できる無線周波数帯で、現在、ワイヤレス市場で大きな注目を集めている。

 FCCによると、提出された入札申請書の中に不完全なものが170件含まれており、途中で申請を辞退する者が出てくる可能性もあるという。ちなみに、2006年に実施された無線サービス「Advanced Wireless Services(AWS)」の競売では、252の組織が入札申請書を提出したが、実際に入札資格を得た組織は168だった。

 「申請者が預託金を納付する前に辞退するのはよくあることだ。いざお金を預ける段階になって、しり込みしたり、資金を準備できなかったりする申請者は少なくない」と、ワイヤレス市場の調査会社である米国J. Gold Associatesのアナリスト、ジャック・ゴールド(Jack Gold)氏は指摘する。

 申請者は2008年1月4日までに預託金を支払うか、1月24日に始まる競売に向けて申請書を再提出することになる。

 FCCは今回の競売で、小規模な会社も入札に参加できるよう配慮したとしている。競売の対象となるのは、現在米国のテレビ局が独占している700MHz帯の62MHz幅だ。2005年下半期、米国議会はテレビ局各社に対し、放送の全面デジタル化と、52〜69チャンネルのアナログ周波数帯の返還を求める決議を下した。700MHz帯の放送終了期限は2009年2月となっている。

 同周波数帯はAからEの5ブロックに分割され、そのうち3ブロックは小規模エリアに分けられる。Aブロックと呼ばれる12MHz帯のブロックは、6MHz帯のEブロックと同様「エコノミック・エリア」と呼ばれる176の小規模エリアに分割されている。また、12MHz帯のBブロックは、「セルラー・マーケット・エリア」と呼ばれる734のローカル・エリアに分かれている。なお、入札者は複数地域のライセンスを取得することも可能だ。

 だが、Gold氏によると、小規模な会社が大量の周波数帯を獲得できる可能性はきわめて低いという。「人口密度の高いエリアには、マスマーケットでの収益を期待する大手が必ず入札してくる。過疎地ならAT&TやVerizonはあまり興味を示さないだろうが、こういう大手は全国規模のネットワークを目指しているため、結局入札してくる可能性が高い」(同氏)

 不完全な入札申請書を提出した候補者の中には、聞き覚えのない組織の名前がいくつか並んでいる。

Office of Spectral Ecology:カナダのモントリオールにある役員1名の非法人組織
Dragon Arch:ニューヨーク市の法人
FaithFone Wireless:2006年9月にアリゾナ州フェニックスで事業を開始したワイヤレス・キャリア。同社いわく「信仰と家族をテーマとしたワイヤレス・サービスを提供するキリスト教系の携帯電話会社」とのこと。テキスト・メッセージングを通して日々の信仰、聖書からの引用文、日々の祈りを提供するワイヤレス・サービスを展開中
The Navajo Department of Information Technology
Part-15.org:無許可の無線周波数帯を利用するユーザーのための非営利団体

 完全な申請書を提出した年間売上高1,500万ドル未満の小規模会社は次のとおり。

Grain Spectrum:フロリダ州サラソタに本社を置き、主に公的機関のワイヤレス・ネットワークの構築を手がける小規模企業
GreenFly:2006年に設立されたネブラスカ州スコッツブラフのモバイル・サービス・プロバイダー
Xpressweb Internet Services:ユタ州カナブのインターネット・サービス・プロバイダー

 今回の競売は数週間続き、売却益は100億ドルに達すると見込まれる。700MHz帯は無線ブロードバンド信号を他の周波数帯よりも3〜4倍遠くまで伝送できることから、同免許を「海岸沿いの高級地」と評する専門家もいる。

 なお、入札申請者はFCCの命令により、12月初旬からIR自粛期間に入っている。FCCの競売ルール(関連記事)では入札予定について談合を行うことを禁止している。

(Grant Gross/IDG News Service ワシントン支局)




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