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【連載】
未来的テクノロジー・ベスト10

第10回 オンライン取引の安全性を保証する「Norton Identity Client」

(2008年02月08日)

「Computerworld Horizon Awards」は、米国の研究機関やITベンダーのR&D部門などが、近い将来の実用化・製品化を目指して開発した最先端テクノロジーを読者に紹介すべく、2005年に創設されたものだ。本連載では、2007年度の“受賞作品”を一挙に紹介する。開発者たちのコメントから、イノベーション創出の最前線、そして企業コンピューティングの明日を感じ取っていただきたい。今回紹介するのは、オンライン取引の安全性を保証するために“IDパスポート”を発行する、米国Symantecの「Norton Identity Client」だ。

Drew Robb
Computerworld米国版

オンライン取引の安全性を保証する“IDパスポート”を発行
Norton Identity Client
米国Symantec http://www.symantec.com/

 米国Symantecの「Norton Identity Client」(画面1)は、電子商取引の安全性を保証する証明書をサービス利用者に発行することで、安全・簡単に決済が行えるよう支援するソフトウェアである。特徴は、ユーザーが電子商取引サービスにアクセスする際に用いるパスワードやプロトコルといった個人情報(ID)を管理するための共通インタフェースを提供することにある。

画面1:Norton Identity Clientの画面

 Symantecのアーキテクチャ/戦略担当シニア・ディレクター、ティム・ブラウン(Tim Brown)氏は、「企業は電子商取引において顧客に関する基本的属性を確認しなければならない。一方、顧客も取り引きの前に信用できるサイトかどうかを確認する必要がある」と指摘する。

 Brown氏によると、Norton Identity Clientの開発にあたっては、できるだけたくさんの種類の認証プロトコルをサポートするよう配慮したという。

 「極力シンプルなインタフェースでユーザーとシステムをつなぎ、オンライン上でビジネスを安全に進めるうえで欠かせない機能を提供することを目標とした」(同氏)

 Norton Identity Clientの最初のバージョンでは、同社の調査研究機関である「Symantec Security Response」が収集したデータに基づき、各Webサイトの評判や信頼度に関する情報をユーザーに提供する計画だ。ユーザーはそれを受けてどのような情報を相手に開示するかを決められるようになり、信頼度の低いサイトで買物をしなければならない場合は、Symantecが発行する1度しか利用できないクレジットカード番号を使用することで金銭的リスクを最小限にとどめることができるという。また、子供が利用できるコンテンツを制限する保護者機能や、年齢や所属組織といった他のID情報の認証もサポートする予定としている。

 Norton Identity Clientは、激しい規格争いが繰り広げられるID管理分野において「スイスのような中立的存在だ」と、米国ボストンの調査会社、Yankee Group Researchのアナリスト、アンドリュー・ジャクィス(Andrew Jaquith)氏は指摘する。

 同氏によると、Norton Identity Clientは、MicrosoftのID管理技術「Windows CardSpace」や標準化団体Liberty Alliance Projectの認証技術、URLをIDとして利用する認証プロトコル「OpenID」など、多種多様な認証プロトコルと連携するので、ユーザーは認証された自分のIDを1カ所で管理できるようになるという。

 Symantecは、今後1〜2年かけてNorton Identity Clientを全世界で展開していく計画だ。同社では、正式なパートナーシップを交わしていなくても、Norton Identity Clientは大半のWebサイトに対応する予定としている。



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