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携帯電話メーカーとして岐路に立つMotorola、復活の可能性は?

iPhoneの快進撃が引導を渡した? 「業績回復は困難」と複数のアナリスト

(2008年02月04日)

1月31日にMotorolaが携帯電話機事業を売却/分社化する可能性があると報じられたのを聞いて(関連記事)、「iPhone」の好調なセールスがこの老舗を追いつめたのかと考えた人は少なくないだろう。だがアナリストらによると、必ずしもそうではないようだ。Motorolaの携帯電話機事業の問題は、AppleがiPhoneを出荷した2007年より何年も前から始まっていたというのだ。

Matt Hamblen
Computerworld米国版

 iPhoneはいまだに注目を集める存在で、2007年6月の販売開始以来、売上げ台数の累計は400万台に達した。ただし、Motorolaのデバイス事業が直面している問題の主因となるには、市場に出回っている期間が短すぎる。とはいえ、アナリストらは、最近のMotorola製端末に欠けているデザイン性といった魅力が、iPhoneには確かに備わっていると指摘し、その価値を認めている。

今のMotorolaが“クール”を取り戻せるのか

 米国J. Gold Associatesのアナリスト、ジャック・ゴールド(Jack Gold)氏は、Motorolaが抱えている最大の問題を、「人々が欲しいと思うような携帯電話を作っていないこと」だとしている。「RAZRシリーズの初代機種は一世を風靡したが、それ以降、Motorolaの携帯電話は“かっこよさ”という点で他社に差をつけられずにいる。すぐれたデザイン性を取り戻すにはどうすればよいのか、熟考する必要がある」(Gold氏)

2004年7月、発表と同時に脚光を浴びたMotorolaの「RAZR V3」

 そうは言っても、2007年に上げた366億ドルの収入のうち半分以上を携帯デバイスの売上げが占めるMotorolaの同社が、いきなりiPhoneのような、エッジの効いたクールな製品を作ることができるのだろうか。2007年に33%も落ち込んだデバイスの売上げを好転させるに今、同社は何をなすべきなのか。

 例えば、社内開発者を“how-to-be-cool camp(いかにしてクールになれるか合宿)”に参加させるとか? Chanelのコンサルタントに協力を仰ぐとか? 「実際のところ、ファッション・デザイナーを引っ張ってくるというのはよいアイデアだ。それはAppleもしていることなのだから」とGold氏。

 Gartnerのアナリスト、フィリップ・レッドマン(Phillip Redman)氏によれば、Nokiaも社外のデザイン・チームをうまく機能させているという。フィンランドに本拠を置く同社は、ワールドワイドでの販売にたけており、もちろん、米国におけるシェアを伸ばすことにも力を入れている。

 Nokiaのほかにも、LG Electronics、Samsung Electronicsの韓国勢、さらには、「BlackBerry」で知られるカナダのResearch In Motion(RIM)などが、老舗Motorolaのシェアを奪っていると、Gold氏は説明した。

外観デザインに加え、UIでも遅れをとる

復活を賭けたMotorolaの最新機種「Rokr E8」

 現在のMotorolaは、先進的なデザインの携帯電話を作り出す力に欠けているばかりでなく、より使い勝手のよいユーザー・インタフェース(UI)周りのソフトウェア技術でも後手に回っている、というのがアナリストらの見解だ。だが、この期におよんでもMotorolaのデザイナーは、同社携帯電話の最新機種「Rokr E8」こそが、すぐれたUIを求めるユーザーのニーズを満たすものだと信じ切っているようだ。3月に世界デビューを果たす予定のE8には、タッチ・ボタンで電話機能や音楽再生機能、カメラ機能を切り替えられる同社の新技術「ModeShift」が搭載されている。

OSプラットフォームの整理が必要

 アナリストらは、MotorolaはよりよいUIを開発するのに加え、携帯電話のOSプラットフォームにまつわる、非常に複雑な状況を解決する必要に迫られていると指摘する。同社は第4四半期だけで4,100万台の携帯電話を出荷したが、同社の製品は、あまりに多くのOSを採用している。スマートフォン用のWindows Mobileはわかるとしても、一般的な携帯電話の独自OSにも、Symbianベースのものと、Linuxベースのものが存在する。そのうえで同社は、Google率いる「Android」プラットフォームに基づく携帯電話の開発を推進する団体、OHA(Open Handset Alliance)に加盟している(関連記事)。これでは混乱は必至だ。

 プラットフォームがこれほど多様では、「まともなUIを開発するのが困難になっても不思議はない」とGold氏。「ユーザーは、OSの種類など気にしていない。彼らが求めているのは、手にした携帯電話に備わる機能性と使い勝手なのだ」

 アトランタ在住のアナリスト、ジェフリー・カガン氏は、「Motorolaには、初代RAZRや1990年代の「StarTac」に比肩する、同社の復活を象徴するような製品が必要だ」と話す。それでも、Motorolaの携帯デバイス事業をすみやかに立て直し、独立してやっていけるほどの収益を得るというのは、至難の業である──というのが、筆者が取材したアナリストらの一致した見解だ。




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