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[米国]
SEC、ブロードコム幹部ら4人をストック・オプション不正付与で提訴

付与の日付をさかのぼるバックデート行為に加担

(2008年05月15日)

 米国証券取引委員会(SEC)は5月14日、ファブレス半導体メーカーである米国Broadcomの現役員2人と元役員2人を告発した。4人は、ストック・オプション(自社株購入権)付与の日付をさかのぼって適用するバックデート行為に加担したとされている。

 告発されたのは、Broadcomの会長兼CTO(最高技術責任者)であるヘンリー・サムエリ(Henry Samueli)氏、相談役のデビッド・ダル(David Dull)氏、元CEOのヘンリー・ニコラス(Henry Nicholas)氏、元CFO(最高財務責任者)のウィリアム・リューレ(William Ruehle)氏の4人。

 SECは、1998年から2003年の間に行われた違法なバックデートに4人が加担し、結果的に数十億ドル分の報酬を計上しなかったとして、4人をカリフォルニア州中部連邦地裁に提訴した。また、4人がバックデート行為を隠そうとして文書を改竄した行為についても告発している。

 今回の訴えについて、Broadcomの広報担当者は今すぐコメントすることはできないとしている。

 SECの法執行部門でディレクターを務めるリンダ・チャットマン・トムセン(Linda Chatman Thomsen)氏は14日、次のような声明を発表した。「5年にわたるスキーマを実施して、数十件に及ぶストック・オプションの違法なバックデートを行うとともに、決算内容を改竄して虚偽の決算を発表し、株主を欺いた。この行為により、前代未聞の規模で決算を訂正することになった以上、被告に厳しい制裁を科すことは妥当である」

 元CEOのNocholas氏と現会長のSamueli氏は、従業員と上級幹部に対するストック・オプションの承認権限を有するオプション委員会(メンバーは両氏のみ)を運営し、1998年から2003年までの間に88件のオプションを承認した。その間、ほとんどのケースで委員会は開かれなかったという。

 ストック・オプション付与の日付を決めていたのは、元CFOのRuehle氏とされる。同氏が、Broadcomの株価が創業以来の高値を記録した時点をベースに日付を決め、Nicholas氏とSamueli氏が、オプション付与の日付を改竄した承諾書に署名していたとされている。

 さらに、Nocholas、Samueli、Ruehleの3氏は、報酬を審査する独立委員会の承認を経ることなく、最も有利になる日付を選んで上級幹部へのオプションの承認日を決めていたという。

 相談役のDull氏も、バックデートが行われていることを知っていたとされている。2001年に行われた2件のバックデート行為を隠すため、役員会と報酬審査委員会の文書が偽造され承認されているが、Dull氏はその行為に関与した疑いが持たれている。ちなみに、この2件のうち1件は、同氏に30万株の購入権を認めるものだった。

 Ruehle氏はバックデート・スキーマにより、およそ10万ドル相当のストック・オプションを受けており、Dull氏も180万ドル相当のオプションを受けている。

 SECは、4人の役員が、不正行為防止や記録保持、会計報告、内部統制などに関する連邦証券取引法の条項に違反、あるいは違法行為を幇助・教唆したとして訴えている。また、2002年から2005年の決算報告を偽った行為が、2002年に制定された米国企業改革法(SOX法)に違反しているほか、RuehleとDullの両氏は有価証券の保有報告に関する条項にも違反すると主張している。

 SECは4人に対する制裁として、民事制裁金や役員就任資格停止などを挙げている。さらにNicholas氏とRuehle氏には、賞与と株式売却益の返還も求めている。

(Grant Gross/IDG News Serviceワシントン支局)




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