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コンプライアンス

【連載】
バックアップ新論

第1回 デスクトップのバックアップ

(2006年11月14日)

デスクトップのバックアップでは、データ・バックアップの重要性をユーザーに喚起することが最初のステップになる。それを行ったうえではじめて、会社の事業規模に合ったアプローチを探すことになる。

ジョン・ジャコビ
Computerworld 米国版

 ネットワークによって集中管理されているデータを保護すること──それが、企業におけるバックアップの本来の姿である。しかし、最も厳格に管理されている環境においてさえ、データはローカルのデスクトップやラップトップへと流出する。また、小さな会社の中には、事業の命運を握っているような重要データですら、ローカルの“ピア・ツー・ピア”マシンに格納しているところがある。つまり、ネットワーク上で集中管理されているデータだけをバックアップしていたのでは、バックアップの目的を達せられないわけだ。

デスクトップをどの程度の頻度でバックアップしているか

 ということは、すなわち、企業規模のいかんにかかわらず、デスクトップとラップトップのバックアップは重要だということである。どこかのファイルに次の大ヒット商品のアイデアが隠されていないとも限らないし、もしクラッシュでもしたら、ブックマークのリストやアドレスブック、あるいは全体的なルック・アンド・フィールを再構築するのに多大な手間暇がかかり、本来の業務にも影響が出ることになってしまう。

 デスクトップやラップトップのバックアップに万能型のソリューションというものは存在しないが、以下、いくつかベスト・プラクティスと最新のテクニックを紹介することにしたい。

何をバックアップするか

 デスクトップのバックアップを定型化する場合の、最初のステップは、「何をバックアップするか」である。プランニングとリストア(データの修復、ディスク/データベースなどの復旧)の観点からすれば、最もシンプルなアプローチは、すべてをバックアップすることだろう。しかしながら、一般に、重要データはマシンに格納された情報のほんの一部でしかない。問題は、その「ほんの一部」の情報をどう特定するか、である。

 ソリューションの1つは、「統合化」だ。データを1つのフォルダにまとめる作業は、比較的簡単である。アプリケーション・セットが標準化されていれば、さらに容易だ。ほとんどのアプリケーションとオペレーティング・システムで、ファイルやドキュメント・フォルダ、電子メール、あるいはアドレス・ブックなど、広く利用されているアプレットのストレージ・ロケーションを指定することができる。

 そのため、あまり頭を悩ますことなく、重要データとユーザー設定をすべて1カ所に集中させることが可能である。なお、インストレーションを管理していなかったり、アプリケーション・セットを統合化していなかったりする場合には、セキュリティのためという理由をつけて、単一の共有フォルダに重要データをリロケートするようユーザーに指示すればよいだろう。

 一方、デスクトップのバックアップは、どの程度の頻度で実行すればよいのだろうか。正解は、もちろん「可能な限り頻繁に行う」だ。だが、多くの企業は、完全に同期させたリアルタイム・バックアップ・イメージのコピーを維持することができるストレージ・キャパシティや帯域幅、時間、CPUサイクルを持っていない。そのため、実際には、そのユーザーの状況やリソースに合わせてバランスをとりながら、頻度を決めることになる。

 シマンテックの上級製品マネジャー、マイケル・パーカー氏やアクロニスの戦略マーケティング担当上級ディレクター、ステファン・ロートン氏といった業界の専門家たちは、少なくとも週1回のフル・バックアップ(マシン全体のバックアップ)と、毎日夜間の増分/差分バックアップ(前者は、最後のフル/増分/差分バックアップから変更があったデータを、後者は最後のフル・バックアップから変更があったデータをセーブ)を実行するよう推奨している。

 バックアップ・スケジュールは、データセットがどのような頻度で変更されるかに依存し、「Grandfather-Father-Son(GFS)」や「ハノイの塔」など、さまざまなスキームがある。

 また、データセットの更新に関するベスト・プラクティスの1つとして、最近注目されているのが「継続的データ保護(CDP)」である。これは、必要なデータをすべてリカバリすることを目指した技術であり、最近多くの製品に採用されつつある。

 そのほか、ユーザーも、バックアップに関する優れたバロメーターとなりうる。現在の仕事を一からやり直すとすれば、どれくらいの時間がかかることになるかを、ユーザーに直接聞いてみることだ。そうすれば、その時間とバックアップの手間とを比較することで、「何を」「どう」「どういう頻度で」バックアップすればいいかが判断できる。

デスクトップをバックアップするための10の秘訣

  • デスクトップ・バックアップを可能な限り自動化する。これが最も効果的。
  • ユーザーを組織化し、単一のロケーションに重要データを統合することで、バックアップを容易にする。
  • データセットが高い頻度で更新される場合は、CDPを導入する。
  • リモート・ユーザーには、オンライン・サービスやVPNとともに、接続感知ローカル・クライアントを利用する。
  • デスクトップとラップトップのバックアップは中央で一元的に管理し、バックアップの安全性と冗長性を高める。
  • システムの迅速なリストアにはイメージングを用いる。
  • IT部門の支援を受けずにシステムを復旧するため、ラップトップの隠しパーティションにイメージする。
  • プレーン(圧縮されていない)ファイルでバックアップすれば、ユーザーは自力でドキュメントのブラウズやリストアを行うことができる。
  • CDPシステムで複数のリビジョンをセーブすれば、アドホックなドキュメント・アーカイビング・システムを構築できる。
  • デスクトップのバックアップが重要であることをユーザーに繰り返し教育する。

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バックアップ新論
第1回 デスクトップのバックアップ
第2回 データセンターのバックアップ
第3回 メッセージのバックアップ
第4回 ワークグループのバックアップ
第5回 PDAのバックアップ
第6回 ブランチ・オフィスのバックアップ

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