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コンプライアンス

【連載】
新時代のITキャリア

第2回 「ベンダー・マネジャー」

(2007年02月08日)

 IT業界では、常に新しい技術が誕生している。そして、新しい技術が普及すれば、当然、その使い方も普及し習熟へと向かう。そうすると、それを束ね、管理する職種(役職)が必要になる。その結果、昔は「コンピュータ課」や「情報処理システム室」だけで済んでいたユーザー企業のIT部門も、複雑に枝分かれし、さまざまな職種や役職が生まれることになる。本連載では、そんなIT部門の職種の中でも特にホットなものを選び、その仕事内容や必要とされる能力、労働条件や待遇といったものを紹介していくことにしたい。今回は、「ベンダー・マネジャー」を取り上げる。

【職務概要】

 ハードウェア/ソフトウェア・ベンダーやサービス・プロバイダーといったサプライヤーと、自社のIT部門との取り引きを統括し、製品購入の交渉や契約などを支援/管理する。世界規模に支社を展開する国際企業なら、IT部門から独立した組織として「ベンダー管理部門」を設置することが望ましい。米国ニュージャージー州ホボケンにあるスティーブンズ・インスティチュート・オブ・テクノロジーのIT管理学教授、クリスティーン・ブレン氏は、「特に米国内外にアウトソーシングし、世界各地で多くのベンダーと多岐に渡る契約をしている企業の場合は、独立したベンダー管理部門は必須だ」と指摘する。

【存在意義】

 ベンダー管理業務を一手に引き受け、IT部門とサプライヤーとの契約を統合管理することにより、自社に有利な交渉や取り引きが可能になる。

 IT専門の人材派遣会社であるロバート・ハーフ・テクノロジーのナショナル・プラクティス・ディレクター、ブライアン・ガブリエルション氏は、「もしベンダー・マネジャーがいなければ、社内の異なる部門で同じベンダーから製品を購入していることさえ気づかないだろう」と語る。同氏は、製品購入に関する業務をベンダー・マネジャーに集中させることで、製品購入のコストと人的リソースが削減され、企業は業務の効率化を図ることができるとしている。

 ベンダーを客観的に評価し、事業に最適な製品を選択することもベンダー・マネジャーの重要な役割だ。IT部門の管理職に就いている人間は、往々にして個人的な“好み”で特定のブランドを選択する傾向がある。ベンダー・マネジャーはこういった偏りを是正し、企業ポリシーや法律に従って、自社にとって有利になるように契約を交わす。

【必要な経験/スキル】

 最低10年の経験を積んだシニア・レベルのITプロフェッショナルとしての能力、IT分野に関する広い知識と深い理解力、大規模プロジェクトを担当してソフトウェア/ハードウェアをライセンス単位で導入した経験、アウトソーシング契約の経験、遠隔地に点在するスタッフを管理する能力。

【適した人材】

 すでに社内で一定の経験を積んだスペシャリスト。社内で認知度が高く信頼のある人物。コミュニケーション・スキルが高ければなおよい。

【雇用側が求めるべき能力】

 “聞き上手”な姿勢と優れた交渉力、さらに高度な分析力を持つ人物。人間として魅力的なだけでなく、ねばり強いことも重要。

【採用の決め手となる“究極の質問”】

 競合する3社の製品を比較検討してもらい、1製品を選ばせる。そしてなぜその製品を選択したのか根拠を聞いてみよう。前出のガブリエルソン氏は、この質問で「思考プロセスだけでなく、ベンダーや自社の将来性までを見据えることができる人物かどうか判断できる」としている。

【年収】

15万〜30万ドル

(ホアン・カルロス・ペレス/IDG News Service マイアミ支局 )



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