【 ここから本文 】
- TOP
- > Topics : CRM
- >
CRM
ソーシャルブックマークに登録 :
印刷用ページの表示
[ドイツ]
SAP、オンデマンド型CRMサービス事業に本格参入
(2006年02月02日)
ドイツのSAPは2月2日、新サービス「SAP CRM on-demand solution」を発表、CRM(Customer Relationship Management)システムをホスティングし、Web経由によりオンデマンドで提供するサービス事業に本格参入する方針を明らかにした。料金はユーザー当たり月額75ドルからとなっている。しかしながら、SAPはオンデマンド分野の草分けであるセールスフォース・ドットコムとは直接競合しない見込みだ。というのも、SAPの新サービスは最少ユーザー数が100人であり、顧客層は同社が従来ターゲットとしてきた比較的大規模な組織に限られるからだ。
SAP CRM on-demand solutionはSFA(Sales Force Automation:営業支援)機能に特化しており、顧客サービスおよびマーケティング用の基本的なツールが年内にリリースされる予定。SAPは、同サービスの提供により、ユーザーがCRM機能を迅速に導入できるようにすることを目指している。同サービスは英語版とドイツ語版が用意されており、今後3カ月以内にフランス語、日本語、ポルトガル語、スペイン語、中国語にも対応する予定だ。
同サービスのホスティングはパートナーのIBMが担当し、SAPの顧客向けのコンサルティング・サービスを提供する。一方、販売はSAPのみが行うとしている。SAPのCRM製品/グローバル戦略担当シニア・バイスプレジデント、ボブ・スタッツ氏は、「当社は同サービスにおいて99.5%のアップタイムを保証しており、基本プランよりも高い料金プランを利用する顧客には、より高度なSLA(Service Level Agreement:サービス・レベル契約)を提供する」と述べている。
SAPは数年前からオンデマンド市場に注目してきた。というのも、同社の主力製品であるERP(Enterprise Resource Planning)ソフトウェアは、前払いのライセンス料が高額なうえ、複雑な導入作業が伴うのに対し、セールスフォースなどの競合企業が提供するバックオフィス系オンデマンド・ソリューションの料金は、ユーザー数および利用期間をベースとする従量制で、運用管理が提供元により行われることから、迅速な導入と低リスクな選択肢を求める多くの顧客を引きつけているからである。
競合がひしめくオンデマンド市場において、SAPの最大の強みとなるのは既存の顧客基盤だ。スタッツ氏は「新サービスの顧客の多くは既存顧客が占めるだろう」と見込んでいる。
オンデマンド市場に後発として参入したSAPのアプローチはかなり慎重で、新サービスの獲得顧客数の見通しや目標などをまったく明らかにしていない。これは2年前にオンデマンド市場に参入したシーベル・システムズとは対照的だ。シーベルは参入時に、今後オンデマンド・ベンダーのトップに躍進するとの自信を示したが、同社のユーザー基盤はセールスフォースに比べると、現在もごくわずかにとどまっている。
(IDG News Service ニューヨーク支局)

