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[米国]
SAP、オラクル・ユーザー向け移行支援プログラム「Safe Passage」を強化へ
(2006年07月24日)
ドイツのSAPは、オラクルのビジネス・アプリケーション製品ユーザーに対し、SAP製品への移行を促す取り組みを強化する計画だ。SAP幹部が7月20日に明らかにしたもの。
SAPアメリカの社長兼CEO、ビル・マクダーモット氏によると、SAPは2006年度第3四半期に、オラクル製品からSAP製品への移行を支援するプログラムの新版「Safe Passage 2」を導入する考えだ。
同氏は、「オラクル・ユーザーに、選択肢が存在することを知らしめたい」と強調する。
SAPが2005年1月に開始したSafe Passageの最初のバージョンは、当初は、18カ月にわたる攻防を経てオラクルの傘下に入ったピープルソフトおよびJ.D.エドワーズのアプリケーションのユーザーにアピールすることを目的としていた。ERP(Enterprise Resource Planning)ベンダーのピープルソフトは、オラクルに敵対的買収を仕掛けられていた時期にJ.D.エドワーズの買収を完了した。
SAPは時間をかけてSafe Passageを拡大し、現在では「E-Business Suite」をはじめ、オラクルのすべてのアプリケーションを対象としている。E-Business Suiteは、オラクルがピープルソフトのほかCRM(Customer Relationship Management)ベンダーのシーベル、小売りソフトウェア・ベンダーのリテックの買収によって獲得した製品群と競合する、オラクルの自社開発によるソフトウェア製品だ。
マクダーモット氏は、オラクルのアプリケーションの中でSAPが特に攻勢をかけやすいものとして、旧J.D.エドワーズ製品ファミリー全体、旧シーベルのCRMホスティング・サービスならびにソフトウェア、ピープルソフトの人事ソフトウェアを挙げている。またSAPは、オラクルのE-Business Suiteユーザーの乗り換えも積極的に促進していく構えだ。
Safe Passage 2の詳細は明らかにされていない。だが、マクダーモット氏によると、同プログラムには、最初のバージョンと同様に、顧客がオラクルに支払ったライセンス料の「かなりの割合」に相当する金額をSAP製品の購入資金として顧客に供与する措置や、オラクル製品からの移行を容易化するさまざまな技術の提供などが含まれる予定だという。ちなみに従来は、オラクルのソフトウェア・ライセンス料の75%が供与されていた。
オラクルもSafe Passageに対抗して1年前から、SAP製品からの移行を促進する「OFF SAP」や「Oracle Fusion For SAP」と呼ばれるプログラムを実施しており、オラクル製品の購入資金として、顧客がSAPに支払ったライセンス料の最大100%の金額を供与している。
先週、オラクルとSAPの間では舌戦が繰り広げられた。
先ごろ好調な2006年度第4四半期決算を発表したオラクルは、SAPが20日に発表した第2四半期決算でソフトウェア・ライセンス収入が予想を下回ったことを受け、「われわれとSAPは明暗が分かれた。彼らは減速し始めており、オラクルは的を絞った展開を進めている」(米国オラクル社長、チャールズ・フィリップス氏)としている。
だが、マクダーモット氏は、2006年通期のSAPのソフトウェア・ライセンス収入は計画どおり15〜17%増加する見通しであり、当社の事業は順調だと語った。
また同氏は、オラクルの向こう数四半期の業績は振るわないだろうとの見通しを示し、第4四半期にオラクルのソフトウェア・ライセンス収入が伸びたのは、顧客から保守契約を獲得する策が奏功したにすぎないと指摘した。
さらに、マクダーモット氏は2006年度の残りの期間について、SAPは「mySAP ERP 2005」や、SAP製品とマイクロソフト製品を連携させる「Duet」ソフトウェア、SAPのCRMホスティング・サービスおよびソフトウェア事業、ビジネス・インテリジェンス(BI)および分析技術などの分野で高成長を達成できるだろうと述べた。
(チャイナ・マーテンス/IDG News Service ボストン支局)
- SAP(ドイツ)
- http://www.sap.com/

