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[米国]
オンライン小売企業は顧客情報の取り扱いに“難あり”?

(2006年08月24日)

 米国カスタマー・リスペクト・グループが実施した最新調査「Third Quarter 2006 Online Customer Respect Study of Retailers」によると、顧客から許可を得ずに個人情報を収集したり、再利用したりするオンライン小売企業がいまだに多数存在するという。

 今回の調査は、米国の大手小売企業51社を対象に実施された。そのうちの5社(シアーズ・ローバックペイレス・シューソースエル・エル・ビーンCVSファーマシーウォルマート)は「優秀」に相当する評価を獲得している。コミュニケーション手段としてWebサイトを最もうまく活用したのはサックス・フィフス・アベニューであるとされ、Webサイトの使い勝手に関して「最高」という評価を得たのはウォルグリーンだった。

 オンライン小売企業は昨年よりも顧客からの質問メールなどに前向きな態度で応対するようになったとカスタマー・リスペクト・グループ述べている。コミュニケーション分野に関する評価指数は、全業種の平均が4.9ポイントであったところ、小売業は6.6ポイントをマークした。調査対象となった小売企業の約半数がコミュニケーション分野で非常に良い成績を残したが、大半の業種ではコミュニケーションが最も得点の低い分野だったという。サックス、ニューエッグフット・ロッカー、エル・エル・ビーン、ビクトリアズ・シークレットが、この分野で最高の評価を得た。

 カスタマー・リスペクト・グループが発表したリポートの概要は次のとおり。

  • 小売企業に送信した調査用電子メールのうち、回答が得られたのは92%だった。回答率の全業種平均値は81%となっている。
  • これらの回答の中で、69%は1日以内に回収できた。同割合の全業種平均は52%。
  • 回答の91%が、有意かつ有効なものだった。一方、この割合の全業種平均値は64%という結果が出た。

 こうした複数のプラス要因が見られたにもかかわらず、いまだに多くのオンライン小売企業が、顧客の了解を得ずに情報を収集したり、再利用したりしていた。調査結果からは、問い合わせを行った消費者の個人的な情報を、他業種よりも詳しく集めようとするオンライン小売企業の傾向が見て取れるという。例えば、オンライン小売企業の5分の1が、問い合わせをする消費者に10項目以上の必要事項を記入させていた。

 カスタマー・リスペクト・グループはほかにも、次のような調査結果を明らかにしている。

  • 27%のWebサイトでは、正規登録やログインを済まさなければ、オンラインでの完全な見積り価格を表示できない。
  • 43%のWebサイトが、他社と個人データを共有することについての断り書きを顧客に提示していなかった。
  • 展開中の販促キャンペーン内で個人データを恒常的に再利用しているWebサイトは76%に上った。
  • 消費者からの信頼度が最も高いのは、シアーズ・ローバック、ペイレス・シューソース、レディオ・シャックローズのWebサイトである。

 大半のオンライン小売企業のWebサイトが使い勝手の面で比較的高い得点を獲得したが、幅広いユーザーをサポートするための同業界の取り組みはまだ不十分だと、カスタマー・リスペクト・グループは指摘している。旧型のマシンやダイヤル・アップ接続、アクセスに関するその他の問題などへの対応については、小売業界は10ポイント中5.2ポイントしか得られなかった。

 トップ・ページの容量が150KB以下であるオンライン小売りWebサイトはわずか6%にとどまったというが、それはすなわち、94%のサイトはダイヤル・アップ接続ユーザーにはほぼ閲覧不能であることを意味する。また、視力障害もしくは色覚異常を持つ人々に配慮して、コントラストの高い色彩を全体に使用したWebサイトの割合は14%だけであった。こうした点で他社に勝ったのが、バナナ・リパブリックステープルス、ウォルグリーンである。

 カスタマー・リスペクト・グループの社長、テリー・ゴールスワーシー氏は、「小売企業は、ほかのどの業種よりもオンライン顧客を今後のビジネスのかなめとしてとらえている。しかし当のユーザー側では、個人情報の保全に関する懸念が大きくなりつつある」と分析している。

 同氏は加えて、「“価格”と“品質”が売り手を選ぶ際の最重要事項であることは今も変わらないが、小売業界では最近、固定客をつかむ重要なファクターとして“信頼性”が注目されるようになっている。いずれは信頼性がクリック・スルーや購買率にも影響を及ぼすようになるだろう」と指摘した。

(リンダ・ローゼンクランス/Computerworld オンライン米国版)




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