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[米国]
マイクロソフト、次期CRMソフトをSaaSで提供へ──試験導入パートナー企業枠も拡大

(2007年01月11日)

 米国マイクロソフトは1月10日、今年夏にリリースを予定しているCRM(顧客関係管理)ソフトウェア「Dynamics CRM」(開発コード名:Titan)の試験的導入パートナー企業枠を拡大すると発表した。同製品は近年同社が注力しているSaaS(Software as a Service)モデルでも提供される。

 Dynamics CRMは、マイクロソフトのCRM製品としては初めて「マルチテナント型」のアーキテクチャを採用している。これは複数の企業でシステムを共有するものであり、1台のサーバで複数の顧客のアプリケーションをホスティングできる点が強みだ。同製品は、マイクロソフトによるホスティング、パートナー企業によるホスティング、パッケージ・ソフトという3とおりの利用形態が可能となっている。

 このうち、マイクロソフトがホスティングするタイプの製品は「Dynamics Live CRM」と呼ばれ、近年同社が注力しているSaaSモデルで提供される予定だ。すでに同社はSaaSモデルとして「Windows Live」と「Office Live」を提供しており、Dynamics Live CRMは3つ目となる。

 ただし、Dynamics Live CRMは当面、北米のみでのリリースとなる。他国への提供スケジュールや価格の詳細については今年後半に発表される見込みだ。マイクロソフトのDynamics CRM担当ゼネラル・マネジャーであるブラッド・ウィルソン氏は、「まずは北米地域でDynamics Live CRMのサービスを確立させ、運用に関する課題を見極めた段階で、ワールド・ワイドでの提供を開始する予定だ」と述べている。

 また、マイクロソフトは、Dynamics Live CRMサービスの一環として、パートナー企業が独自に開発した機能や技術をオンデマンドで入手できる環境も提供するとしている。これは、米国セールスフォース・ドットコムが創設した、オンデマンド・アプリケーション共有サービスである「AppExchange」と同様のものになるようだ。

 一方、パートナー企業によるホスティングについては、試験的導入のパートナー企業枠を従来よりも広げる予定だ。ウィルソン氏は、今年夏の正式リリースに向けて、Dynamics CRMを試験的にホスティングするパートナー企業の数を第1四半期中に300社、第2四半期には1,000社以上へと増やすことを明らかにしたうえで、その意図を以下のように語った。

 「ソフトウェア・ホスティングとマルチテナント型というコンセプトを多くのパートナー企業に理解していただくと同時に、Dynamics CRMの正式リリース前に拡張開発に取り組んだり、利用環境を当社に報告したりしてもらうためだ」

 過去、SaaSベースのCRMソフトウェア市場は、セールスフォースと米国ネットスイートの独壇場だった。しかし、現在ではドイツSAP、米国オラクル、マイクロソフトの3社が本格参入し、大混戦市場となっている。マイクロソフトではWindows OSが広く普及している強みを生かし、コラボレーション・ツール「Outlook」を介してWebブラウザや携帯デバイスからDynamics CRMにアクセスできることを優位点として挙げている。

 現在、マイクロソフト社内ではオラクルの「Siebel CRM」が利用されており、今後はSiebel CRMからDynamics CRMへの移行作業が段階的に進められるという。マイクロソフトでは今年半ばまでに3,000人以上、2008年中には1万人の社員がDynamics CRMへ移行する予定だとしている。

(チャイナ・マーテンス/IDG News Service ボストン支局)




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