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[米国]
オラクル、既存アプリケーション製品の「強化継続」をあらためてアピール

企業ユーザーは価格モデルの簡素化をおおむね評価

(2007年02月02日)

 米国オラクルは1月31日、5つのアプリケーション・ファミリの最新バージョンを紹介するイベントを開催した。今回のイベントは驚くほど地味で落ち着いたもので、同社が2006年5月に発表した「すべてのソフトウェア製品の強化を継続する」という公約の実行をあらためて強調するものとなった。

 イベントはニューヨークの劇場街の中心にある華やかなハドソン・シアターで開催されたが、余興のコントもユーモラスなビデオ・クリップの上映もなかった。代わりにオラクルの幹部が単刀直入なプレゼンテーションや製品デモを次々と行い、最新バージョンの機能を解説した。

 今回のイベントで紹介されたのは、「E-Business Suite(EBS)12.0」「PeopleSoft Enterprise 9.0」「Siebel CRM 8.0」「JD Edwards EnterpriseOne 8.12」「JD Edwards World A9.1」の5製品。

 EBSはオラクルが長年提供している業務アプリケーション・スイートだが、他のERPおよびCRMソフトウェアは、ピープルソフトとシーベルの買収で獲得したものだ。

 オラクルがこれらの企業を買収した際には、多くのユーザーから、「EBSや、2008年出荷予定の新しいアプリケーション・スイート『Fusion』への移行を強いられるのではないか」と心配する声が聞かれた。

 こうした事態を受けて、オラクルは2006年5月、買収したアプリケーションすべてのサポートと改良を継続することを公式に表明し、「Applications Unlimited」というプロジェクト名でその取り組みを推進することを約束した。31日のイベントは、オラクルがこの公約を実行していることを証明するものだと、同社幹部は述べている。

 オラクルのアプリケーション担当上級副社長、ジョン・ウッキー氏は、イベント会場内で取材に応じ、「われわれは昨年のOpenWorldイベントでApps Unlimitedのアピールに努めたが、その後、ユーザーがまだ多くの疑問を持っていることがわかった」と、今回のイベント開催の趣旨を説明した。

 オラクルのOpenWorldイベントは10月にサンフランシスコで開催された。JD Edwards World A9.1は昨年4月に出荷が開始され、他の4製品は最近発売された。EBS 12.0は先週リリースされたばかりだ。

 これらの製品では、共通機能として、役割ベースの分析、ビジネス・インテリジェンス(BI)ダッシュボード、マスター・データ管理、XMLベースのリポーティングなどをサポートしている。個別の強化点としては、Siebel 8.0の新しいタスク・ベースのユーザー・インタフェースやエンタープライズ検索機能、PeopleSoft 9.0の新しい人事管理機能などがある。

 またウッキー氏は、「Apps Unlimitedは1回限りの取り組みではなく、これからも前進していく」と、5製品すべてで次期バージョンの計画が進んでいることを強調した。例えば、セルフサービス機能に重点が置かれたSiebel 8.1が年内にリリースされる見通しという。

 これら5つのアプリケーションはすべて、SOA(サービス指向アーキテクチャ)のアプローチを用いて開発されたオラクルのFusionミドルウェアとの統合化が図られている。

 ユーザーは、これらのオラクル・アプリケーションの新バージョンに移行することで、2008年に登場する予定のSOA対応のFusionアプリケーションを導入しやすくなる。Fusionアプリケーションは、オラクルのFusionミドルウェアをベースに開発されている。

 今回のイベントで大きな盛り上がりを見せたのがQ&Aセッションである。同セッションは、ネットワークで結ばれたアムステルダム、ロンドン、メキシコシティ、パリの各会場から、顧客やパートナーがニューヨークのオラクル幹部に質問を投げかけるというスタイルで行われ、そのやり取りの間中、随時意見の交換が行われた。これらの質問からは、一部のユーザーがまだ今後の選択を迷っていることがうかがわれた。

 オラクル・アプリケーション・ユーザー・グループは、ユーザーが早期に新バージョンに移行することを強く勧めている。同グループ幹部のバシア・カーン氏は、「早期に移行してIT担当者にトレーニングを施したほうが、良い結果につながる」と強調した。

 カーン氏は、「われわれが心配していたことの1つは価格だったが、オラクルは、アップグレード料はチャージしないと述べた」とし、今回のイベントが、オラクル・アプリケーションのユーザーに大きな安心感を与えたと評価している。

 また、ユーザーの多くは、オラクルが昨年12月に価格モデルを簡素化し、特に、多数のオラクル・アプリケーションを使っているユーザーがその恩恵を受けることになったことを歓迎している。

(チャイナ・マーテンス/IDG News Service ボストン支局)




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