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[米国/ドイツ]
SAPの子会社、オラクル製品情報不正入手疑惑で初声明
核心部分には触れず、「訴状を検討中」
(2007年04月10日)
ドイツSAPの子会社である米国トゥモロー・ナウは4月9日、米国オラクルから製品情報を盗んだとして提訴された件で、初の公式声明を発表した。
トゥモロー・ナウ、およびSAPと同社の従業員50名は3月22日、コンピュータ不正使用法違反、不正競争防止法違反、故意および過失による経済的利益の侵害、共同謀議でオラクルに訴えられた。オラクルは訴状の中で、著作権で保護されたオラクルのプロプライエタリ・ソフトウェア製品と機密プログラムを、SAPとトゥモロー・ナウが不正な手段で大量に盗んだと主張している。
トゥモロー・ナウが発表した声明には、「現在われわれはオラクルの訴状内容を検討中であり、検討結果が出るまでは発言すべきではないと考えている。ただし、われわれの顧客や将来的な顧客、投資家、従業員、パートナーに対しては、(親会社の)SAPがオラクルの主張に果敢に立ち向かう所存であることを伝えたい。今後もSAPはトゥモロー・ナウの製品を含め、クライアントに有益となる製品とサービスの提供に注力していく」と記されている。
トゥモロー・ナウの親会社であるSAPは、オラクルがSAPと関連会社を提訴した翌日に、今回の声明とほぼ同じ内容の声明を発表している。トゥモロー・ナウが公式見解を示すのにこれほど時間がかかった理由は明らかにされていない。これまでトゥモロー・ナウは、本件に関する取材を、すべて親会社のSAPに任せていた。
トゥモロー・ナウは、ユーザー・サポートおよび保守サービスを提供する企業で、2005年1月にSAPに買収された。現在は大規模企業向け統合業務アプリケーションの「PeopleSoft」製品群、中堅企業向け統合業務アプリケーションの「JD Edwards」製品群、CRMソリューションの「Siebel」製品群のユーザー・サポートおよび保守サービスを担当している。
トゥモロー・ナウは声明の中で、同社の顧客に対し、引き続きユーザー・サポートや保守サービスを提供していく姿勢を以下のように示している。
「われわれは、当社のサポート・サービスが有効かつ有益なものであり、あらゆる面において正当なビジネス・モデルであると確信している。今後もこれまでと同様、高い品質と専門性を兼ね備えたサポート・サービスをクライアントに提供していく」(トゥモロー・ナウの声明より)
オラクルが2007年第3四半期(2月末締め)の収支報告で好業績を発表したわずか数日後に起こした今回の提訴を巡っては、さまざまな憶測が飛び交っている。
一部の観測筋は、今回の提訴でサードパーティ保守サービス市場における競争の激化が明るみになったと見ているようだ。
オラクル自身も、2006年5月からSAPのERPパッケージ「R/3」のサポートを、米国シスタイム・コンピューターズと共同で開始している。さらに同年10月には、レッドハットの「Enterprise Linux distribution」ユーザーを支援する「Unbreakable Linux」プログラムを立ち上げるなど、他社製品のサポート業務に乗り出している。
今回の事件は、SAPとトゥモロー・ナウの何人かの悪質な従業員が会社に無断で行い、トゥモロー・ナウに落ち度はないとする見方もあるようだ。
SAPは4月初めに2006年の年次報告書を公表している。その中には、トゥモロー・ナウの業績がSAPの他事業よりも劣っていることを示す統計結果が含まれていた。
同報告書によると、オーストラリア、オランダ、シンガポール、英国、米国にあるトゥモロー・ナウの全支社が2006年会計年度で赤字であり、これら5カ国の支社のうち、資産価値が負債を上回っているのは米国支社だけだという。
なおトゥモロー・ナウおよびSAPは、赤字と債務超過の原因については口を閉ざしている。
(チャイナ・マーテンス/IDG News Service ボストン支局)
- ドイツSAP
- http://www.sap.com/
- 米国トゥモロー・ナウ
- http://www.tomorrownow.com/
企業ぐるみの違法行為と激しく非難

