【 ここから本文 】

データセンター

ソーシャルブックマークに登録 : Yahoo!ブックマークに登録 はてなブックマークに登録 del.icio.usに登録 newsing it!に登録 Buzzurlにブックマーク livedoorクリップに登録 Slashdotにタレコむ イザ!ブックマークに登録 Twitterでつぶやく
print 印刷用ページの表示


データセンター革新

[国内] 【INTEROPERABILITY FORUM】
「仮想化によるWindows/Linux相互運用」がもたらす価値とは

ノベルとマイクロソフトが共同で進める、相互運用性確保の新アプローチ

(2008年05月15日)

最新の仮想化技術を利用して、WindowsとLinuxをうまく組み合わせたIT基盤を構築したい――。そのような意向を持つ企業ユーザーやSIベンダーに向けて、相互運用性をテーマとしたコンファレンス「INTEROPERABILITY FORUM」が5月14日、東京都内で開催された(主催:IDGジャパン)。基調講演、ユーザー企業の事例紹介、ノベルとマイクロソフトによる相互運用性確保に関する現状報告、パネル・ディスカッションなどが行われた。仮想化や相互運用性の現状を知るべく、多くの人が来場した。

山口 学

サーバ台数の増加によるコスト問題
仮想化こそが解決の“切り札”に

IDC Japan サーバーリサーチマネージャーの福冨里志氏

 INTEROPERABILITY FORUMは、IDC Japanのサーバーリサーチマネージャー、福冨里志氏による基調講演「Virtualization 2.0:さらなる企業価値の向上にむけて」で幕を開けた。福冨氏は「サーバ台数の増加が運用コスト、電力・冷却コスト、設置スペースの増大要因」と指摘し、仮想化こそがサーバ台数削減の“切り札”になると説いた。

 IDCの調査によると、仮想化の利用形態は運用管理コストの削減を目指す「Virtualization 2.0/2.5」や、ポリシーベースの自動化を目指す「Virtualization 3.0」に移行しつつあるという。ただし、乗り越えるべき課題として、「サーバを仮想化しても管理対象の数は減らない」(福冨氏)ことや、Virtualization 2.0以降ではストレージやネットワークも仮想化に対応している必要があることも確か。仮想化技術の導入には、「目的やスコープは明確か」「役員レベルを含めた組織全体のサポートが得られるか」「移行ツールはネットワーク機器にも対応しているか」「既存のインフラストラクチャも仮想化に対応しているか」などの点について、事前によくチェックするべきことを福冨氏は強調した。

相互運用性が確保されている
Windows ServerとSUSE Linux

パイオニア 経営戦略部 情報戦略グループ 副参事の中村正彦氏

 基調講演に続いて登壇したのは、パイオニア 経営戦略部 情報戦略グループ 副参事の中村正彦氏だ。中村氏は、「ユーザー視点で見た仮想化システムの導入の実際」と題した講演を行った。

 冒頭、中村氏は、「ユーザー企業としては、ほんとうにコスト削減効果があるのか、動作保証は得られるのか、信頼性と実用的性能は確保できるのか、といったことが仮想化の懸念材料だった」と、導入作業の当時を振り返った。同氏は、懸念したことの例として、ハードウェアよりも高額な仮想化ソフトウェアがあることや、OSの標準サポートがあるとは限らないことを挙げた。

 それでもパイオニアが仮想化技術の採用に踏み切ったのは、ノベルとマイクロソフトが互いの製品を公式にサポートしたことに加え、相互運用性を備えた運用管理ツールが提供されたことが最大の理由だという。

ノベル パートナー/ISM統括部長の斉藤雅美氏

 「社員をベンダーのトレーニングコースに参加させ、アプリケーションのパフォーマンス確認をしたうえで、B2Bシステムに採用した」と中村氏。「物理サーバの手配が不要なので、新規システム導入のスピードは上がる」(同氏)というのが、パイオニアにおける仮想化の導入効果だ。ただし、「集中しすぎるとコスト効果が出ないこと」「ハードウェア障害のリスクはむしろ高まること」「動作しないアプリケーションがあること」「アプリケーションによってライセンス方式が異なる」といった問題も一般論として考えられる、と同氏は説明した。そして、「100%の完成度を求めず、コストに見合う、ほどほどの規模にしていく」というのが中村氏のたどり着いた結論だ。

 続いて、ノベルのパートナー/ISM統括部長、斉藤雅美氏と、マイクロソフト サーバープラットフォームビジネス本部 Windows Server製品部 部長の吉川顕太郎氏が登壇。両社製品の相互運用性の確保状況を、「Windows Server 2008とSUSE Linux Enterprise Serverで実現する仮想化環境の相互運用」と題した講演で報告した。

マイクロソフト サーバープラットフォームビジネス本部 Windows Server製品部 部長の吉川顕太郎氏

 斉藤氏は、ノベルとマイクロソフトの提携概要を紹介したうえで、「両社は、お互いの顧客を特許問題から解放することについて合意している」と強調。提携の具体的な形として、米国マサチューセッツ州に開発/検証用の「インターオペラビリティーラボ」を共同開設していることを紹介した。

 吉川氏は「企業のIT成熟度に対して、仮想化にもいくつかの段階がある。それに応じて仮想化のメリットも、TCO削減、リソース有効活用、可用性向上、俊敏性向上と変わっていく」と説明。完成間近の「Hyper-V」と「Microsoft System Center Virtual Machine Manager 2008」を、デモンストレーションを交えて紹介し、マイクロソフトが相互運用性確保にも多額の投資を行っていることをアピールした。


 |12 > 次のページへ



関連記事

▲ページの先頭へ戻る


Special

次世代のグリーンなデータセンターの実現に向けて

APC SOLUTION FORUM 2008 イベントレポート

グリーン・コンピューティング

データセンターのグリーンIT化は電力管理だけに非ず――「総合的視点を」

ガートナーが提唱する“生きた”データセンターとは

「データセンターの環境対策が急務」

グリーンIT時代のシステム運用管理を考える

サーバ電力管理やハードウェア・リソース管理など「省電力に貢献するツール群」の活用

着手する前に知っておきたいグリーンITの基礎知識

FAQと米国企業の先進事例に学ぶ

最新記事はこちら

キャッチアップ

企業ITは数年で「プライベート・クラウド」へ向かう――ガートナーが予測

「メタOS」と「サービス・ガバナー」を核にパブリック・クラウドとも連携へ

大災害からサバイブした企業のディザスタ・リカバリ計画

データセンター・ロケーションの見直し

国内データセンターの約4割がグリーンIT化を推進

選定に際しグリーン対応を重視する企業は65%以上にも

にわかに活発化する移動式データセンターの開発競争

サン、IBMに続き、HPもコンテナ収納型のデータセンターを製品化

データセンターの新増設で、CIOたちが実際に経験したこと

キャパシティ、設置スペース、電力と発熱、コスト――問われる課題への解決力

データセンターを変革する3つの“メガトレンド”――米国の業界団体が発表

ブレード・サーバの業界団体が予想する近未来のデータセンター

【ミック研調査】国内データセンターの総消費電力量、2007年度は57億Kwhに

2012年度には倍近くの107億Kwhへの拡大を予想

データセンター管理のキーワードは「ITIL」と「自動化」――2つの調査に見るユーザー意識の高まり

「いずれも効率的なIT環境の実現に貢献」とアナリストが指摘

日本で進まぬデータセンターの「グリーン化」――シマンテックの調査で明らかに

グリーン・データセンターを「とてもよく知っている」と回答した企業は“0”

データセンター内をさまよう“幽霊サーバ”を暴き出せ!

存在していないはずなのに金だけは食う、やっかいものの正体とは

グリーン・データセンターを実現するマルチレベル手法

コンポーネント/サーバ/ラック/設備から検証する

ストレージの電力効率を改善する「5つの実践」

SAN環境の統合が“データセンターのグリーン化”に大きく貢献

グリーン化を実現するために、コールセンターを「仮想化」せよ

在宅勤務を取り入れれば、オペレーターの定着率がアップし、省エネも達成

データセンターの刷新に取り組む米国ユーザー

緊急の課題は冷却の効率化とデータ処理増大への柔軟な対応

データセンターとグリッド

グリッドの経営価値

ブレード・サーバ導入の機は熟したか

将来展望と企業ユーザーの導入メリットから考察する

高可用システムの根幹を成す「物理インフラ」を再点検する

データセンターの「立地・建築・設備」やサーバ・ルームの「電力/熱問題」に着目

ブレード・サーバ導入の落とし穴

データセンター側の受け入れ態勢に抜かりはないか?!

「液体冷却」時代を迎えるデータセンター

課題は標準冷却仕様の“不在”

設備・設計から考えるデータセンターの「電力供給と冷却」

米国企業3社は“電力食いのヒート・アイランド”にどう立ち向かったか

Weekly Ranking

集計期間:01/01〜01/07


トレンド・ウォッチ

日本IBM、クラウド・コンピューティング・センターを国内に開設

企業ユーザーやパートナーにクラウド基盤の検証・デモ環境を提供(2008年08月01日)

マイクロソフト、データセンターの温度監視システムを披露

各サーバの温度をセンサで収集し、施設内の高温個所をイメージ化(2008年07月30日)

APCジャパン、データセンター向け運用管理アプライアンス「InfraStruXure Central」をリリース

ソフトウェアの追加により設計/監視/運用管理の一元化を実現(2008年07月10日)

IBM製スパコン「RoadRunner」がPFLOPSの壁を破る――TFLOPS突破から11年

OpteronとCellで達成。次の大目標はエグザFLOPS級スパコンの開発へ(2008年06月10日)

“仮想データセンター”による事前検証が可能な、APCの巨大デモ・センター

「グリーンITのための検証環境はすべてそろっている」と担当者(2008年05月29日)

デデュープ、HDDスピンダウン、SSD――EMCストレージ部門を率いるドナテリ氏が最新技術を紹介

「ストレージ分野は今、正に大きな変革期を迎えている」(2008年05月21日)

競争力の高いデータ管理基盤をいかに構築するか

ネットアップが提示する仮想化活用の実際(2008年05月19日)

「仮想化によるWindows/Linux相互運用」がもたらす価値とは

ノベルとマイクロソフトが共同で進める、相互運用性確保の新アプローチ(2008年05月15日)

【CA調査】「仮想化サーバの管理に自信が持てない」とするCIOが半数以上に

懸案事項は、セキュリティ/異種インフラ管理/システム利用の最適化(2008年02月13日)

データセンター・ネットワークを統合する――Ciscoが新スイッチを発表

データ処理/ストレージの両システムを融合する「Nexus」シリーズ(2008年01月28日)

「日本のデータセンターは人に依存」――シマンテックが指摘

自社基準の緩いSLA、仮想化への慎重な態度など、“日本の特異性”が浮き彫りに(2007年11月27日)

データセンターの管理に問題あり――5割近くがコンフィギュレーション情報を把握せず

ITIL適用の遅れが一因(2007年08月30日)


Computerworld Global
米国
英国
中国
ドイツ
オーストラリア
シンガポール
その他の国