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データセンター革新

【解説】
にわかに活発化する移動式データセンターの開発競争

Sun、IBMに続き、HPもコンテナ収納型のデータセンターを製品化

(2008年07月16日)

データセンター・コンテナの課題

 いすれにせよ、データセンター・コンテナのコンセプトは、まだ登場して間もないものだ。そのため、潜在的な可能性は認められつつも、どういった用途に使うのが適切なのかすら、実のところ、明確になっていない。

Sun Modular Datacenterの内部では、両脇にラックが配備され、中央の狭い隙間が人の作業スペースとして確保されている

 また、ベンダー側は、コンテナの安全性(セキュリティ上の安全性)をしきりに訴えているが、それを危ぶむ声も依然としてある。

 しかも、データセンター・コンテナでは、ネットワーク接続や電源が一極集中型になっており、それらの(負荷増大による)トラブルでシステム全体が機能不全に陥る可能性もある。ゆえに、その信頼性に懐疑的な向きも、少なからずいる。

 もちろん、このほかにも、豪雨時にはコンテナの扉を開閉できないといった、実に素朴な問題もある。

 加えて、データセンター・コンテナを製品化している各社はいずれも、「製品の最適な設計」を模索している段階にもあるようだ。

 例えば、Sunの製品「Sun Modular Datacenter」(開発コード名:Project Blackbox)の場合、コンテナ内の両脇にサーバ・ラックを配置し、中央に出来た隙間を人の作業スペース(ないしは、通り道)として確保している。また、出入り用の扉は、コンテナの前後(両エンド)に備えられている。

 これに対して、HPのPODでは、コンテナ内の片側にラックを集中配置するという設計を採用しており、ラック背面へのアクセスや熱対策用にスライド式の開閉扉を(コンテナ側面に)用意したほか、ラック背後にも狭い通路を確保している。

HP PODでは、コンテナ内の片側にラックが集積されており、ラック背面にも通路が確保された

 「この設計は、ITスタッフの負担を軽減するのに有効だと確信している」と、クーミング氏は主張する。

 なお、現在、データセンター・コンテナの導入に最も意欲的な1社として、マイクロソフトが挙げられる。

 当社では、シカゴに開設した新しい施設に、200台強のデータセンター・コンテナを設置する計画であるという。ただし、彼らが、どのベンダーのデータセンター・コンテナを利用するかは明らかにされていない。

 他方、Sun Modular Datacenterもすでに、いくつかの企業に導入されており、そうした初期ユーザーの中には、ベルギーの製造会社、ハンセン・トランスミッションズ(Hansen Transmissions)社や、ロシアのモバイル・オペレーター、モバイル・テレシステムズ(Mobile TeleSystems)社などが含まれている。


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