【 ここから本文 】
- TOP
- > Topics : データセンター
- >
データセンター
ソーシャルブックマークに登録 :
印刷用ページの表示
【解説】
インターネット・サービスの“ダウン”を回避するには
人気サイト運営者に学ぶ「5つの方法」と「10のTips」
(2010年03月02日)
Webサイトやインターネット・サービスの人気が高まるにつれ、アクセスが重くなったり、サービスが“ダウン”して利用できなくなったりしてしまう。そうした状況を回避するためにどのような方策をとっているのか、人気サイトの運営者に聞いてみた。
John Brandon/Computerworld米国版
“壊滅的な成功”を収めアクセス不能に
2009年夏、Webサイト「gdgt」を開設したライアン・ブロック(Ryan Block)氏は、このサイトが大きな注目を集めることを期待していた。
| ガジェット・レビュー・サイトの「gdgt」 |
gdgtは、一般ユーザーが電子ガジェットや家電製品のレビュー記事を投稿できるサイトだ(サイト名の「gdgt」は、「gadget」に由来する)。人気ガジェット・サイト「Engadget.com」の元編集長であるブロック氏は、gdgtの立ち上げにあたってオンライン・メディアやブロガーたちに積極的なピーアールを行い、この新しいサイトを勢いよくスタートさせようとしていた。
開設当時の状況をブロック氏は次のように語る。「ワクワクする半面、不安もあった。カットオーバー前には数週間をかけてパフォーマンス・テストやロード・テストを行ったが、やはりラボ・テストと現実世界での運用には常に隔たりがある。実際に数千人のユーザーがサイトを利用するまで表面化しないような問題が、あちこちに潜んでいるだろうと思っていた」。
8月4日、いよいよgdgtが始動した。――だがそのわずか数時間後、ブロック氏はgdgtに「サイトへの関心が予想以上に高く、サービスが利用できなくなった」というおわびのメッセージを掲載するはめになった。gdgtの開設を待ちわびていた数千人ものユーザーがWebサイトに押し寄せ、アカウント登録しようとしたことが原因だった。
米国Gartnerでアナリストを務めるジョー・スコルパ(Joe Skorupa)氏は、gdgtが経験したような出来事を“壊滅的な成功(catastrophic success)”と表現する。つまり、Webサイトに“一撃”をおみまいしてサービス停止に追い込む、トラフィックの異常な急増のことである。
スコルパ氏は、インターネットという通信網の信頼性について誤解があることを指摘する。インターネットは多数のネットワークを相互に接続することで形成されており、企業のクラウド・コンピューティングやWebバンキング・サービスなどで使われることもあるが、基本的にはあまりあてにならない。銀行支店間の接続に使われている専用線と同じレベルの、高い信頼性はインターネットに求めるべくもないというのが同氏の考えだ。
また、過剰なアクセスによって「サイトがダウンする」という表現についても誤解が多い。米国Forrester Researchのアナリストであるジェームズ・スタテン(James Staten)氏は、「通常、サーバが完全にクラッシュするようなことはない。それよりもデータセンター(のインフラ)に問題が生じるケースが多い」と指摘する。
「サービスがダウンしていなくても、あまりに反応が遅ければダウンしたように見える。ロードバランサは、外部からのアクセス要求(リクエスト)をすべて受け入れ、Webサーバの応答性能に応じてそれを振り分ける。だが、リクエスト数が限界を超えると、こうしたアーキテクチャでも対応できなくなることがある」(スタテン氏)
gdgtのブロック氏によると、gdgtのサービスが停止してしまった原因は、リクエストに対するデータベースのパフォーマンスにあったという。gdgtではデータベースの処理速度を改善し、キャッシュ技術を導入することで問題を解決した。
Webサイトがサービス停止に陥るのは、アクセスが急増したときだけではない。DoS攻撃(サービス拒否攻撃)によってサイトが過負荷状態となり、サービスが提供できなくなるケースもある。例えば、昨年8月にはマイクロ・ブログ・サービスの「Twitter」がDoS攻撃によって数時間、サービス停止状態に追い込まれた。そのほかにも、Forresterのスタテン氏はシステム・コンポーネントの構成不備、Webサーバのパッチやアップデートの期限切れといった原因を挙げている。
大半のWebユーザーは、時々サービスが使えなくなる程度であれば問題視しないかもしれない。だが、頻繁にサービスが停止するようになれば、深刻な業務遅滞も引き起こしかねない。ビジネスのうえでも、WebアプリケーションやSNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)への依存は日増しに高まっており、Webサイトやインターネット・サービスのアップタイムはますます重要なものとなっているのである。
それでは、どのようにすればWebサイトやインターネット・サービスのアップタイムを高めることができるのだろうか。ここでは幾つかの対策を紹介する。一部、議論を呼ぶものが含まれていることは否めないが、貴社のWebサイトをスムーズに高速化させる一助となることを期待している。























