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データセンター革新

[世界]
データセンター用水冷システムの強化に取り組むIBM

40年前のメインフレーム冷却技術を現代に活用

(2007年02月06日)

 データセンターにおける発熱と消費電力の問題がクローズアップされるなか、IBMの研究員は、40年前の技術を活用することで、この問題に対処しようとしている。

 データセンターの管理者にとって、サーバが発する熱や消費電力の増大は頭の痛い問題だ。5年前はおよそ5キロワットだったサーバ・ラック1台当たりの消費電力は、現在では30キロワットにまで上昇している。CPUがパワーアップしていることや、1台のラックに組み込まれるブレード・サーバが増えていることが主な原因であり、消費電力は今後も増え続けると見られている。

 こうした問題の解決に取り組んでいる研究者の1人が、IBMのサーバ/ワークステーション部門の発熱問題担当主任設計者、ロジャー・シュミット氏だ。「われわれはチップからデータセンターに至るまで、あらゆる方向からこの問題に取り組んでいる」と同氏は言う。

 シュミット氏は、データセンター全体で発熱を抑えるための手段として、水冷装置が大きな役割を果たすと見ている。

 蒸留水や純水を満たした細いパイプを使って熱を除去する水冷システムは、メインフレームの冷却に用いるためにIBMが1960年代に初めて採用した。この水冷技術は、1980年代の半ばまで90%以上のメインフレームで使われていたが、2005年にIBMが水冷マシンの「Cool Blue」を発表したのを機に、あらためて注目を集めることになった。

 IBMが4,299ドルで販売している水冷システム「Rear Door Heat eXchanger」も、こうした製品の1つである。このシステムは、サーバ・ラックの後ろに取り付けるようになっており、厚さは4インチ、水を入れた状態での重量はおよそ32kgだ。IBMによると、サーバ・ラックから放射される熱を半分以上吸収できるという。

 このIBMの水冷システムは、データセンターにさまざまな利益をもたらしている。特に重要なのは、空冷方式よりも多くの熱を除去することができ、水循環ポンプの消費電力も空調システムに比べて少ないという点だ。

 IBMは、今後数カ月以内に水冷製品をさらに強化する計画だ。シュミット氏は、計画の詳細な内容は明らかにしなかったものの、「短期間でさまざまな機能強化を成し遂げた」と強調した。

 かつて一部のIBMメインフレームで使われていた水冷システムも、そうした機能強化の1つと見られている。これは、サーバ・ラックの背面ではなく、個々のコンポーネントを冷却する水冷システムだ。

 しかし、高価なサーバや、非常に貴重なデータが収められているラックに水パイプを敷設することに抵抗を感じるデータセンター管理者も少なくない。シュミット氏によると、理解を示さない管理者の多くは、水冷のメインフレームが大手企業のバックボーンになっていた時代を知らない若いITマネジャーだという。

 シュミット氏は、「データセンターにはすでに水冷装置がたくさんある。空調ユニットには冷水が使われており、サーバ・ラックの真上には水パイプが通っている。われわれは、この技術をラック・レベルで使おうとしているだけだ」と語っている。

(サムナー・レモン/IDG News Service シンガポール支局)




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