【 ここから本文 】

データセンター

ソーシャルブックマークに登録 : Yahoo!ブックマークに登録 はてなブックマークに登録 del.icio.usに登録 newsing it!に登録 Buzzurlにブックマーク livedoorクリップに登録 Slashdotにタレコむ イザ!ブックマークに登録 Twitterでつぶやく
print 印刷用ページの表示


データセンター革新

[米国] 【Interop Las Vegas 2007 リポート】
企業が取り組むグリーン・コンピューティングの「理念」と「皮算用」

環境対策ではグーグルよりもヤフーが一歩リード

(2007年05月29日)

 「地球環境を守るため」と言われて二の足を踏む企業でも、「環境対策はカネになる」となれば、環境に配慮した製品の導入を真剣に考えるだろう。

 先週ラスベガスで開催された「Interop Las Vegas 2007」では、企業における環境対策の専門家と、IT企業の幹部らによる「グリーン・コンピューティング」に関するセッションが行われ、米国ヤフーや米国グーグルが取り組んでいる環境対策プログラムが紹介された。

 同セッションには、米国ヒューレット・パッカード(HP)、ヤフー、グーグル、米国サン・マイクロシステムズの幹部のほか、企業の環境対策の指南書である『Green to Gold』の著者、アンドリュー・ウィンストン氏が出席した。

 HPで環境対策を担当するバイスプレジデント、パット・ティールナン氏は、「環境問題への取り組みは顧客の要望であり、株主にとっても利益になる。(環境問題は)将来必ず対応しなければならない問題であることも理解している」と語り、企業における環境対策の重要性を強調した。

 ウィンストン氏は、環境対策の必要性を認めない企業は今後、メディアや投資家をはじめ、一般消費者や行政機関などから企業姿勢を批判される可能性があると指摘する。

 「一般的に企業は、利益が期待できない分野には参入しない。しかし、今後は環境対策を行わないことで生じるデメリットのほうが大きくなる。環境対策は立派なビジネスとなりうる。そしてそのビジネスの可能性は、将来的に拡大していくだろう」(ウィンストン氏)

 またセッションでは、ヤフーとグーグルの環境対策プログラムが紹介された。今のところ、オンライン検索市場ではグーグルに軍配が上がるが、環境対策に関してはヤフーのほうが一歩リードしているようだ。

ヤフーの環境プログラム

 ヤフーは先日、ワールドワイド・レベルで業務プロセスを効率化し、今年末までに炭酸ガスの排出量を削減するという計画を発表した。

 ヤフーのデータセンター戦略担当ディレクター、KC・マーレス氏は、「企業が炭酸ガスの排出量を削減するには、他社から炭酸ガスの排出権を購入するという方法もある。われわれも炭酸ガスの排出権を他社から購入しているが、この権利を行使するつもりはない。あくまでも自社の努力で炭酸ガスの排出量を削減する」と語る。

 すでに同社は、仮想化技術を利用してサーバ台数を削減したり、ビジネス・パートナーに再利用可能な梱包材を利用するように働きかけたりしているという。

 さらにマーレス氏は、同社データセンターでの取り組みを紹介した。

 マーレス氏によると、同社では気温の低い地域にデータセンターを建設し、冷却装置を極力利用しないようにしているという。実際、1年の3分の2は冷却装置を利用しなくても、データセンターの室温は29℃に保たれているとのことだ。

グーグルの環境プログラム

 一方グーグルは、炭酸ガスの排出量の削減目標を設定していない。同社のエネルギー戦略責任者ビル・ウェイル氏は、「当社は前年比60%〜70%増という勢いで成長しており、電力消費を現状維持とすることは不可能だ」と語る。

 ウェイル氏によると、同社では製品を購入する際に、その製品がどれだけ炭酸ガスを排出するかを、第三者機関のデータを基に調査し、炭酸ガスの排出量が少ない製品を購入するように努めているという。

 最後にウィンストン氏は、企業が実行すべき環境対策として、以下の項目を挙げた。同氏は、「これらを実行することで、“環境意識の高い”企業になれる」と指南している。

  • IT分野の電力消費量を、企業組織全体と切り離して評価する
  • 消費電力管理ソフトウェアを導入する
  • 低消費電力の「グリーン・コンピュータ」を購入し、コンピュータ・ベンダーにも有害物質に留意するよう働きかける
  • 企業全体の電力と冷却装置の使用を制限する
  • IT部門自体も電力の効率化を目指す
  • 製品の廃棄やリサイクルに責任を持つ
  • 電力効率と投資対効果を考慮し、ライフサイクル・コストに注目する
  • グリーン電力を購入する
  • 電力効率化の目標値を設定する
  • CIOに提出する予算報告書に、電力に関する明細書を添付する

(ジョン・ブロドキン/Network World オンライン米国版)




関連記事

▲ページの先頭へ戻る


Special

次世代のグリーンなデータセンターの実現に向けて

APC SOLUTION FORUM 2008 イベントレポート

ホワイトペーパー

「リアルタイムLANアナライザ」とは?

ネットワーク・トラブルにまつわる諸問題を解決する「リアルタイムLANアナライザ」とは?

高いコスト・パフォーマンスと操作性――最新製品に備わる特徴と機能

グリーン・コンピューティング

「グリーンITの推進で、2025年に国内全エネルギー消費量の10%削減を目指す」――経済産業省

ITのグリーン化に加え、ITの活用による省エネの重要性も強調

「データセンターの環境対策が急務」

「データセンターの環境対策が急務」――IT幹部らが統一見解

「グリーンITは、リスク・マネジメント戦略だ」と専門家

グリーンITでIT部門がなすべきこと

「地球にやさしいIT」に向けた多角的なアプローチを実践する

最新記事はこちら

キャッチアップ

にわかに活発化する移動式データセンターの開発競争

サン、IBMに続き、HPもコンテナ収納型のデータセンターを製品化

【ミック研調査】国内データセンターの総消費電力量、2007年度は57億Kwhに

2012年度には倍近くの107億Kwhへの拡大を予想

データセンター管理のキーワードは「ITIL」と「自動化」――2つの調査に見るユーザー意識の高まり

「いずれも効率的なIT環境の実現に貢献」とアナリストが指摘

日本で進まぬデータセンターの「グリーン化」――シマンテックの調査で明らかに

グリーン・データセンターを「とてもよく知っている」と回答した企業は“0”

データセンター内をさまよう“幽霊サーバ”を暴き出せ!

存在していないはずなのに金だけは食う、やっかいものの正体とは

グリーン・データセンターを実現するマルチレベル手法

コンポーネント/サーバ/ラック/設備から検証する

ストレージの電力効率を改善する「5つの実践」

SAN環境の統合が“データセンターのグリーン化”に大きく貢献

グリーン化を実現するために、コールセンターを「仮想化」せよ

在宅勤務を取り入れれば、オペレーターの定着率がアップし、省エネも達成

データセンターの刷新に取り組む米国ユーザー

緊急の課題は冷却の効率化とデータ処理増大への柔軟な対応

データセンターとグリッド

グリッドの経営価値

ブレード・サーバ導入の機は熟したか

将来展望と企業ユーザーの導入メリットから考察する

高可用システムの根幹を成す「物理インフラ」を再点検する

データセンターの「立地・建築・設備」やサーバ・ルームの「電力/熱問題」に着目

ブレード・サーバ導入の落とし穴

データセンター側の受け入れ態勢に抜かりはないか?!

「液体冷却」時代を迎えるデータセンター

課題は標準冷却仕様の“不在”

設備・設計から考えるデータセンターの「電力供給と冷却」

米国企業3社は“電力食いのヒート・アイランド”にどう立ち向かったか

トレンド・ウォッチ

日本IBM、クラウド・コンピューティング・センターを国内に開設

企業ユーザーやパートナーにクラウド基盤の検証・デモ環境を提供(2008年08月01日)

マイクロソフト、データセンターの温度監視システムを披露

各サーバの温度をセンサで収集し、施設内の高温個所をイメージ化(2008年07月30日)

APCジャパン、データセンター向け運用管理アプライアンス「InfraStruXure Central」をリリース

ソフトウェアの追加により設計/監視/運用管理の一元化を実現(2008年07月10日)

IBM製スパコン「RoadRunner」がPFLOPSの壁を破る――TFLOPS突破から11年

OpteronとCellで達成。次の大目標はエグザFLOPS級スパコンの開発へ(2008年06月10日)

“仮想データセンター”による事前検証が可能な、APCの巨大デモ・センター

「グリーンITのための検証環境はすべてそろっている」と担当者(2008年05月29日)

デデュープ、HDDスピンダウン、SSD――EMCストレージ部門を率いるドナテリ氏が最新技術を紹介

「ストレージ分野は今、正に大きな変革期を迎えている」(2008年05月21日)

競争力の高いデータ管理基盤をいかに構築するか

ネットアップが提示する仮想化活用の実際(2008年05月19日)

「仮想化によるWindows/Linux相互運用」がもたらす価値とは

ノベルとマイクロソフトが共同で進める、相互運用性確保の新アプローチ(2008年05月15日)

【CA調査】「仮想化サーバの管理に自信が持てない」とするCIOが半数以上に

懸案事項は、セキュリティ/異種インフラ管理/システム利用の最適化(2008年02月13日)

データセンター・ネットワークを統合する――Ciscoが新スイッチを発表

データ処理/ストレージの両システムを融合する「Nexus」シリーズ(2008年01月28日)

「日本のデータセンターは人に依存」――シマンテックが指摘

自社基準の緩いSLA、仮想化への慎重な態度など、“日本の特異性”が浮き彫りに(2007年11月27日)

データセンターの管理に問題あり――5割近くがコンフィギュレーション情報を把握せず

ITIL適用の遅れが一因(2007年08月30日)

Weekly Ranking

集計期間:11/14〜11/20



Computerworld Global
米国
英国
中国
ドイツ
オーストラリア
シンガポール
その他の国