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[米国]
データセンターの刷新に取り組む米国ユーザー

緊急の課題は冷却の効率化とデータ処理増大への柔軟な対応

(2007年06月25日)

 米国ミズーリ州セントルイス周辺の政府機関にITサービスを提供しているリージョナル・ジャスティス・イフォメーション・サービス(REJIS)は、今年5月28日の戦没将兵記念日を控えた週末、30年前から本部ビルの地下にあったデータセンターをそれまで駐車場だった隣の区画に移転させた。

 REJISのIT担当ディレクター、エリック・ゴーハム氏によると、新しいデータセンターは、床面積が2倍になり、冷却機能も強化されたという。「旧データセンターは、床を12インチ上げていたが、室内が込み入っていて、空気の流れが悪かった。新しいデータセンターは、24インチの上げ床を採用し、特定の場所が高温になることを心配する必要はなくなった」と、同氏は説明する。

 REJISは、セントルイス地域にある200以上の政府機関(主に郡や地域の刑事裁判機関)にアプリケーション開発などのITサービスを提供しており、年間収益は1,500万ドルを超える。

 ゴーハム氏によると、REJISの幹部は、地下室という場所がデータセンターに適していないという判断を下したという。「セントルイスは地震の多い地域であり、古いデータセンターの多くが地下に設置された。しかも、その上には5階以上のビルが建っていた」(同氏)

 また、古い施設は、時折浸水するうえ、荷物の積み降ろし施設もなかったため、新しいコンピュータを運び込むのも難しかったという。

 新しいデータセンターへの移転は、戦没将兵記念日を控えた週末に実施するという予定が組まれた。すべてのシステムをオンラインに復帰させる際の問題発生に備えて、予備日を確保するためだった。作業は、土曜日の午前2時から始まり、およそ5時間で終了したが、ゴーハム氏によると、基幹業務データ処理サービスの移行に要した時間は、「実質118分」にすぎなかったという。

 セントルイス地域では、この春にもう1件、大規模なデータセンターの移転が行われた。オンライン取引企業のスコットトレードが、同市近郊に2,500万ドルを投じて新しいIT施設を建設し、データセンターを移転させたのだ。

 スコットトレードのCIO、イアン・パターソン氏によると、新しいデータセンターは、1980年に同社が創業して以来、最大のIT投資になったという。

 「これほど大規模なテクノロジーの刷新を行ったことはなかつてかった。われわれは、ネットワーク・コア全体と取り引きフロアにあるすべてのインフラストラクチャを実質的に再設計した。これは、未開の地を開拓するようなアプローチだった」(同氏)

 3万4,000平方フィートの広さを持つ新しいデータセンターは、10GビットのEthernetバックボーンを備えている(旧施設は1GビットEthernetだった)。また、フロア業務をサポートするPowerEdgeブレード・サーバは、デルの第9世代モデルにアップグレードされた。

 さらに、スコットトレードのデータセンターは、電源システムと冷却システムも完全に冗長化された。

 パターソン氏は、アップグレードされた施設が取り引きシステムのダウンタイムや処理遅延を最小限にするために必要だったとし、今後5年間のデータ処理ニーズに対応できるとの見通しを示している。

 同氏によると、旧データセンターは、スペース面でも、電力供給の面でも、2年後には容量が不足する可能性が高かったという。

 パターソン氏は、「時は金なりということだ。株式市場での取り引き量の増大という点に着目した場合、何らかの対策が必要になることは明らかだった。創業当時、取り引き量は、多いときでも11万件程度だったが、今では25万件を超えている」と語っている。

米国リージョナル・ジャスティス・イフォメーション・サービス(REJIS)
http://www.rejis.org/
米国スコット・トレード
http://www.scottrade.com/

(デイビッド・ストロウム&ジョウハナ・アンブロジオ/Computerworld 米国版)




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