【 ここから本文 】

データセンター

ソーシャルブックマークに登録 : Yahoo!ブックマークに登録 はてなブックマークに登録 del.icio.usに登録 newsing it!に登録 Buzzurlにブックマーク livedoorクリップに登録 Slashdotにタレコむ イザ!ブックマークに登録 Twitterでつぶやく
print 印刷用ページの表示


データセンター革新

少ない電力でより多くのデータをストア

ストレージ管理の「今日的キーワード」は「省電力」

(2007年07月18日)

ベンダーも省エネ化で協調

 高いコストと低いアベーラビリティの問題から逃れるべく、最近、一部のユーザーは、複数のベンダーからスペースを借りるなど設備の分散配置に乗り出している。

 ワシントン州に本社を構えるユニバーサル・サービス・アドミニストレーティブも、オペレーションの多くの部分を本社からそうしたロケーションへと移動させつつある。同社で情報システム戦略およびアーキテクチャ担当ディレクターを務めるブライアン・サストカス氏は、「本社のビルには、これ以上電線を引き込むことができない」と、嘆いてみせる。

 最近では新規にデータセンターを建設する場合、電力不足で悩むことがないように、必要に応じて電力や空調設備を簡単に増強できるような設計にしておくことが多い。

 アウトソーシング・ベンダーのインフォクロッシングでCTOを務めるデーブ・レオナード氏によると、同社ではアリゾナ州テンペに新しくデータセンターを建設したとき、冷房の効果を高めるために、床下に36インチの空間を残したという(通常は11か18インチ、せいぜい24インチどまりといったところ)。

 それだけでなく、ビル内に引き込むことのできる電線数を増やすとともに、データセンター全体に冷却水や冷気を循環させるための配管も通常の設計より増やしたという。

 他の企業も、仮想化やデータ・デデュプリケーション(重複の除外)、データ圧縮といった技術を導入することによって必要とするストレージ量を削減するなど、データを保持するための電力量(ストレージ・デバイスの数)を減らす努力を続けている。一方、ベンダーの間でも、製品の省エネ化で協調する動きが活発になっている。

ストレージ管理の重要性

 ストレージ管理プロセスが全体のコストに占める割合は、確かに決して小さくない。しかしながらと言うべきか、だからこそと言うべきか、ストレージ管理を正しく実行すれば、管理者はストレージの需要を劇的に減らすことができる。

 サストカス氏は、厳格なストレージ管理ポリシーとドキュメント管理システムによってストレージ管理を徹底する一方、「ワークフローと文化を変えることによって」(同氏)スペースを無駄遣いしていたそれまでの慣行を改めることに成功したという。

 例えば、1人のユーザーが30人ないし40人の同僚に同じ5MBのPDFファイルのコピーを送り、それぞれがネットワーク・ドライブに複数のリビジョンをストアするといった状況を避けるために、ドキュメント管理システムがすべての対象ユーザーにファイルのコピーをダイレクトに送付できるようにしたのである。

 一方、ニューヨークをベースに写真共有型のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を運営するフォトログのCTO、ワレン・ハビブ氏は、3PARデータのストレージ・サーバを利用することで、年間6万ドルの管理コストを節約することに成功したという。

 3PARデータの“シン・プロビジョニング”技術によって、必要に応じてストレージ・ボリュームが自動的に拡張されるため、「定期的にボリュームをリサイズしたり、データ量の増加を常時モニターしたりする必要がなくなった」(ハビブ氏)というのが、管理コストを削減できた大きな理由だ。

 また、ダラスに本社を置く防衛関連企業、ノースラップ・グルマンで共有サービス・オペレーション・グループ・ディレクターを務めるケン・レーマン氏は、700PB以上に膨れ上がった社内データの増殖を食い止めるため、全社レベルの情報ライフサイクル管理プロジェクトに力を入れている。

 同氏は、向こう3年から5年の間にはメジャーな技術変更はないと見て、その間に、価値の変化に応じてデータを安価なデバイスに移していき、不要になった段階で破棄するというプロセスを確立しようとしている。「この情報ライフサイクル管理が実現すれば、スタッフ、電気、スペース、データ保護、その他のストレージ・コストに大きなインパクトを及ぼすことができる」と、同氏は期待を隠さない。

 このように、デデュプリケーション、シン・プロビジョニング、仮想化といった新しい技術を利用すれば、データのストアに必要なスタッフや電力需要の増加を抑制することが可能である。しかしながら、管理者にはその前にまずやらなければならないことがある。それは、データを可能な限り選別し、削除することを前提としたポリシーを設定して、最初からデータそのものを増やさないようにすることだ。

(Computerworld.jp)


前のページへ < 12| 



関連記事

▲ページの先頭へ戻る


Special

次世代のグリーンなデータセンターの実現に向けて

APC SOLUTION FORUM 2008 イベントレポート

ホワイトペーパー

「リアルタイムLANアナライザ」とは?

ネットワーク・トラブルにまつわる諸問題を解決する「リアルタイムLANアナライザ」とは?

高いコスト・パフォーマンスと操作性――最新製品に備わる特徴と機能

グリーン・コンピューティング

「グリーンITの推進で、2025年に国内全エネルギー消費量の10%削減を目指す」――経済産業省

ITのグリーン化に加え、ITの活用による省エネの重要性も強調

「データセンターの環境対策が急務」

「データセンターの環境対策が急務」――IT幹部らが統一見解

「グリーンITは、リスク・マネジメント戦略だ」と専門家

グリーンITでIT部門がなすべきこと

「地球にやさしいIT」に向けた多角的なアプローチを実践する

最新記事はこちら

キャッチアップ

にわかに活発化する移動式データセンターの開発競争

サン、IBMに続き、HPもコンテナ収納型のデータセンターを製品化

【ミック研調査】国内データセンターの総消費電力量、2007年度は57億Kwhに

2012年度には倍近くの107億Kwhへの拡大を予想

データセンター管理のキーワードは「ITIL」と「自動化」――2つの調査に見るユーザー意識の高まり

「いずれも効率的なIT環境の実現に貢献」とアナリストが指摘

日本で進まぬデータセンターの「グリーン化」――シマンテックの調査で明らかに

グリーン・データセンターを「とてもよく知っている」と回答した企業は“0”

データセンター内をさまよう“幽霊サーバ”を暴き出せ!

存在していないはずなのに金だけは食う、やっかいものの正体とは

グリーン・データセンターを実現するマルチレベル手法

コンポーネント/サーバ/ラック/設備から検証する

ストレージの電力効率を改善する「5つの実践」

SAN環境の統合が“データセンターのグリーン化”に大きく貢献

グリーン化を実現するために、コールセンターを「仮想化」せよ

在宅勤務を取り入れれば、オペレーターの定着率がアップし、省エネも達成

データセンターの刷新に取り組む米国ユーザー

緊急の課題は冷却の効率化とデータ処理増大への柔軟な対応

データセンターとグリッド

グリッドの経営価値

ブレード・サーバ導入の機は熟したか

将来展望と企業ユーザーの導入メリットから考察する

高可用システムの根幹を成す「物理インフラ」を再点検する

データセンターの「立地・建築・設備」やサーバ・ルームの「電力/熱問題」に着目

ブレード・サーバ導入の落とし穴

データセンター側の受け入れ態勢に抜かりはないか?!

「液体冷却」時代を迎えるデータセンター

課題は標準冷却仕様の“不在”

設備・設計から考えるデータセンターの「電力供給と冷却」

米国企業3社は“電力食いのヒート・アイランド”にどう立ち向かったか

トレンド・ウォッチ

日本IBM、クラウド・コンピューティング・センターを国内に開設

企業ユーザーやパートナーにクラウド基盤の検証・デモ環境を提供(2008年08月01日)

マイクロソフト、データセンターの温度監視システムを披露

各サーバの温度をセンサで収集し、施設内の高温個所をイメージ化(2008年07月30日)

APCジャパン、データセンター向け運用管理アプライアンス「InfraStruXure Central」をリリース

ソフトウェアの追加により設計/監視/運用管理の一元化を実現(2008年07月10日)

IBM製スパコン「RoadRunner」がPFLOPSの壁を破る――TFLOPS突破から11年

OpteronとCellで達成。次の大目標はエグザFLOPS級スパコンの開発へ(2008年06月10日)

“仮想データセンター”による事前検証が可能な、APCの巨大デモ・センター

「グリーンITのための検証環境はすべてそろっている」と担当者(2008年05月29日)

デデュープ、HDDスピンダウン、SSD――EMCストレージ部門を率いるドナテリ氏が最新技術を紹介

「ストレージ分野は今、正に大きな変革期を迎えている」(2008年05月21日)

競争力の高いデータ管理基盤をいかに構築するか

ネットアップが提示する仮想化活用の実際(2008年05月19日)

「仮想化によるWindows/Linux相互運用」がもたらす価値とは

ノベルとマイクロソフトが共同で進める、相互運用性確保の新アプローチ(2008年05月15日)

【CA調査】「仮想化サーバの管理に自信が持てない」とするCIOが半数以上に

懸案事項は、セキュリティ/異種インフラ管理/システム利用の最適化(2008年02月13日)

データセンター・ネットワークを統合する――Ciscoが新スイッチを発表

データ処理/ストレージの両システムを融合する「Nexus」シリーズ(2008年01月28日)

「日本のデータセンターは人に依存」――シマンテックが指摘

自社基準の緩いSLA、仮想化への慎重な態度など、“日本の特異性”が浮き彫りに(2007年11月27日)

データセンターの管理に問題あり――5割近くがコンフィギュレーション情報を把握せず

ITIL適用の遅れが一因(2007年08月30日)

Weekly Ranking

集計期間:11/26〜12/02



Computerworld Global
米国
英国
中国
ドイツ
オーストラリア
シンガポール
その他の国