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ストレージのスリム化に挑む
エンタープライズ・ストレージの省エネ&省スペース化を実現する最新技術
(2007年08月31日)
企業のデータが増大の一途をたどるなか、ストレージのTCO(所有総コスト)をいかに切り詰め、かつ、必要とされるデータ容量を確保していくかが、ITマネジャーにとって大きな課題となりつつある。その課題を解決するための手段として、現在、ストレージのスリム化(省スペース化と省エネ化)を実現する技術に注目が集まっている。ここでは、ソリッドステート・ディスク、垂直/ホログラフィック・ストレージ、ハイブリッド・ハードドライブといった最新技術の動向を追うとともに、データセンター・ストレージを効率的に管理するための手法を紹介する。
マーク・プラット
Computerworld 米国版
求められるストレージのスリム化
企業が管理すべきデータが増大すれば、ストレージの導入・運用管理コストは自ずと上昇する。
米国の調査会社フォレスター・リサーチによれば、米国企業におけるストレージのコストは、ITハードウェア・コスト全体の約2割(19%)を占めているという。しかも、このコストには、電力などのエネルギー・コストや運用管理のコストは含まれていない。
フォレスターのアナリスト、アンドリュー・レイクマン氏は言う。
「確かに、ストレージ・ディスクのビット単価はかなり安くなった。だが、それをはるかに上回る勢いで、企業が管理すべきデータは増大し続けている。その結果、企業がストレージにかけるコストは、以前にも増して大きくなっているのだ」
加えて、ストレージの増強やパフォーマンスの向上は、それを動作させたり、冷却したりするための電力消費量の増大をも意味する。また、ストレージを増設するとなれば、より多くの物理スペースを確保しなければならない。
このように考えていくと、ストレージのスリム化ーーすなわち、省エネ化と省スペース化ーーは、ユーザー企業にとって早急に解決すべき課題の1つと言えるだろう。
以下では、その施策を遂行するうえで有効と思われる、注目の最新技術を1つずつ紹介していく。
【1】ソリッドステート・ディスク
| サムスンでは現在、16ギガ・ビットのNANDフラッシュ・チップのテストを行っている
|
現在、フラッシュ・メモリなど、不揮発性メモリを活用したソリッドステート・ディスク(以下、SSD)が、アドトロン、サムスン電子、サンディスクといったベンダーから提供されている。
SSDはこれまで、従来型のハードディスク・ドライブに比べて、(高性能ではあるものの)価格が高いというネックを抱えていた。そのため、これまでのSSDのユーザー層も、「防衛、宇宙・航空、またはビジネス・エンジニアリングなど、ごく限られた分野に属する組織・研究機関に限定されていた」と、米国調査会社ガートナーのアナリスト、ジョセフ・アンズワース氏は言う。
とはいえ、ここ最近になって、SSDの低価格化が急ピッチで進展しており、ガートナーのアナリスト、デイブ・ラッセル氏によれば、2006年におけるSSDのビット単価は、前年対比で66%も低下しており、2007年(今年)も60%の低下が見込まれているという。
さらに、SSDの場合、従来のハードディスク・ドライブに比べて動作部分が少ないため、消費電力が小さくなるという利点もある。
もっとも、業界アナリストによれば、このメリット(つまり、省電力性というメリット)によって、エンタープライズ領域(サーバ・サイド)でのSSDの普及が進む可能性は低いようだ。
その理由を、米国エンタープライズ・アソシエーツのアナリスト、マイク・カープ氏は、以下のように説く。
「確かに、データセンターに設置されているすべてのハードディスク・ストレージをSSDに切り替えれば、エネルギー・コストをある程度は削減できるだろう。だが、そのようなことを現時点で行えば、ストレージ・ハードウェアの導入コストが膨れ上がり、かえってコスト高になる。要するに、SSDのビット単価が、ハードディスク並みに下がらないかぎり、(サーバ・システムのTCO削減という観点から見て)SSDの省電力性は、あまり魅力的なメリットではないというわけだ」
もっとも、SSDの省電力性は、ノートPCの領域では十分魅力的であるようだ。その点について、ガートナーのアンズワース氏は、以下のような見解を示す。
「例えば、ノートPCのストレージを、従来のハードディスク・ドライブから、NANDフラッシュ技術を用いたSSDに切り替えれば、ストレージの消費電力を5〜10%カットできる。しかも、SSDは、ハードディスク・ドライブよりも省スペースで高性能だ。これらの点を加味すれば、SSDは、ノートPC、とりわけ、携帯性と省スペース性を徹底的に追求したノートPCには、うってつけのストレージと言えるだろう」



















