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データセンター革新

[国内]
3PAR、「仮想ドメイン」を構築できるストレージ仮想化ソフトを提供開始

1台のストレージを最大2,000の仮想ドメインに分割可能

(2007年11月14日)

 ストレージ・ベンダーの米国3PARdataは11月13日、同社のストレージ製品「InServ」シリーズに対応する、ストレージ容量を論理的(仮想的)にパーティショニングするソフトウェア「3PAR Virtual Domains」を、日本国内で提供開始したと発表した。

 Virtual Domainsは、ストレージ・リソースの使用率向上およびセキュアなパーティショニングを実現するために開発された。発表に合わせて来日した、3PARのマーケティング担当バイスプレジデント、クレイグ・ヌネス氏は、「ヴイエムウェアがハイパーバイザ技術を用い、サーバ・リソースの使用率向上を図ったが、それと同じような方法をストレージにも適用したのがVirtual Domainsだ」と説明する。

黄色の枠内が物理リソース。各仮想ドメインはリソース内で完全に独立している

 Virtual Domainsは、ポリシー・ベースの論理的パーティショニングにより、InServ内を複数の仮想ドメインに分割することができる。各仮想ドメインには物理リソースが事前に割り当てられず、仮想ドメインが利用されてから初めてリソースの割り当てが発生する仕組みだ。そのため、単にリソースの分離というだけでなく、より効率的な運用が行える。また、各仮想ドメインは完全に独立しているため、セキュアな環境も構築できる。

 加えて、リモート・コピーを実現する「Remote Copy」やパフォーマンスなどを可視化する「System Reporter」といった既存の同社製品とも統合可能である。LDAPもサポートしているため、ユーザー・アカウントやパスワードを一元管理できる。

 同社によれば、従来のストレージ・パーティショニング手法は、あくまで物理的にストレージ・リソースを分離していたという。そのため、リソース使用率が低く、全体の25%程度しか使われていないのが現状だとヌネス氏。一方、Virtual Domainsの場合は、1台のInServあたり最大2,000の仮想ドメインを作成可能で、「リソース使用率を50〜70%までアップすることができる」(ヌネス氏)のが特徴だ。

 リソース使用率が向上すると、ストレージ(ハードウェア)製品の販売が鈍化するのではと心配になるが、これに対してヌネス氏は、「ストレージ製品は出荷が少なくなったほうがいい」と断言する。この発言は、同社が今後ソフトウェア事業へ傾注していくという姿勢を強調したものである。

3PARdataのマーケティング担当バイスプレジデント、クレイグ・ヌネス氏(左)と、同社の日本法人で代表取締役副社長を務める加藤賢造氏(右)

 3PARがVirtual Domainsで実現したストレージ仮想化機能は、同社ストレージ製品の管理基盤である独自のInForm OSにコア技術として搭載されている仮想化機能が、ハイパーバイザのような役割を演じた結果であるという。「もともとInForm OSには仮想化機能やリソース管理機能などが搭載されており、Virtual Domainsによりそれらの機能がユーザーにより使いやすい形で提供されることになる」(3PARの代表取締役副社長、加藤賢造氏)

 ヌネス氏はまた、Virtual Domainsについて、「仮想化技術による最新のデータセンター環境での利用を初めから意図した、ストレージ仮想化における唯一のプラットフォーム。現在、競合は同様のプラットフォームを構築できていない」と、技術面で先行している点をアピールした。

 Virtual Domainsの価格は22万円からで、3社のパートナーを通して販売される。日本では現状、約30社から引き合いがあるという。

 3PARは1999年5月に設立されたストレージ・ベンダーで、これまで300社以上の顧客におよそ700システムを販売してきた実績を持つ。そのうち、日本の顧客は全体の8%ほどを占めるという。

Virtual Domainsの管理者画面。ストレージ内のすべての仮想ドメインを一覧表示することが可能

(山上朝之/Computerworld)




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