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データセンター革新

【Citrix iForum 07】
アプリ/データセンター/デスクトップの「3レイヤ仮想化」を展開するシトリックス Update

ゼンソースの買収はアプリケーション・デリバリ・インフラを確立するうえでの“必然の選択”

(2007年11月20日)

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シトリックスが期待をかけるXenのポテンシャル

 そして、この構想を実現するうえで欠かせない要素としてテンプルトン氏は、64ビットの仮想化ハイパーバイザ、ダイナミック仮想化サービス、パートナーシップの3つを挙げた。

 「高速な64ビット・ハイパーバイザのXen。そして、その上にリソースの動的リロケーションを行えるインテリジェントな仮想化サービスを構築し、ユーザーに提供する。もちろんその際には、マイクロソフトやサーバ・ベンダー各社との広範なパートナーシップが欠かせない。これが、データセンターからデスクトップまでのエンド・ツー・エンドな仮想化インフラが実現するためのシナリオだ」(テンプルトン氏)

 テンプルトン氏の言う、ダイナミック仮想化サービスのコアとなるのはもちろん、XenServerとXenDesktopという2つの新製品である。サーバ仮想化ソフトのXenServerは、すでに市場での実績を持つゼンソースの企業向けサーバ仮想化ソフト「XenEnterprise」などの特徴や機能をほぼそのまま踏襲している。一方のXenDesktopは、既存の「Citrix Desktop Server」をベースとした新設計のソフトとして、2008年第1四半期のリリースが予定されている。

写真2:“Xenの父”として紹介されたイアン・プラッド氏は、「Xenの発展は、サーバ・ベンダー各社からの賛同があってのもの」と語った

 仮想化の活用を説明する中でテンプルトン氏は、英国ケンブリッジ大学でのXenハイパーバイザ・プロジェクトに参画した後ゼンソースを共同創設したイアン・プラット氏(写真2)を壇上に招いた。

 プラット氏は、「2002年に大学の研究室で誕生したXenが、わずか数年間で大きな発展を遂げることができたのは、IT業界を代表する名だたるベンダー、特に、サーバ・ベンダー各社からさまざまな技術支援を得たのが大きい」と話し、オープンソースのハイパーバイザ・プロジェクトとしてXenの軌跡を振り返った。

 同氏によると、現在、Xenの開発コミュニティでは、将来像として、例えば携帯電話のような組み込みデバイスにおいても活用が検討されているという。

 「IA-64の高パフォーマンスな環境での利用、デスクトップでの利用、さらには携帯電話と、Xenは単なるサーバ仮想化のためのハイパーバイザの位置にとどまらない可能性を持っている」(プラット氏)

*  *  *

 Webアプリケーション・ファイアウォール、SSL-VPN/アプリケーション配信高速化/WAN高速化の各アプライアンス、ストリーミング配信技術など、近年のシトリックスはM&A戦略を加速させて、アプリケーション・デリバリ・インフラに必要な技術/製品を自社の製品ラインアップに組み入れ、その構想の具現化に努めてきた。

 ゼンソースの買収により、サーバ、アプリケーション、デスクトップの3レイヤでそろえた仮想化技術の活用を軸に描かれたシトリックスの10年計画が順調に進むかどうか。そのカギは、主力のPresentation Serverと新しいスタックとの統合の出来や、テンプルトン氏も強調した、マイクロソフトやサーバ・ベンダー各社とのパートナーシップにありそうだ。

COLUMN
アプリケーション・デリバリ・インフラ構想を補強するXenテクノロジー──サーバ/デスクトップ仮想化ソフト2製品の特徴

 コンファレンスの開幕日である10月22日、シトリックスは、ゼンソースの買収手続きが完了したことと、Xenハイパーバイザを活用した2つの仮想化ソフトウェアを発表した。

 ゼンソース、つまり、すでに市場で実績のあるXenベースのサーバ仮想化ソフトやさまざまな関連技術を得ることで、シトリックスは、サーバ、アプリケーション、デスクトップの3領域で仮想化製品を提供する「エンド・ツー・エンドの仮想化戦略」を実現できるとしている。

■サーバ仮想化ソフト「Citrix XenServer」

 Citrix XenServerは、Xenハイパーバイザを核に、サーバ仮想化環境の構築/管理機能を提供するソフトで、発表と同時に出荷が開始されている。「XenEnterprise」をはじめとしたゼンソースのサーバ仮想化ソフトウェアをそのままCitrixブランドに移行した製品であり、ベアメタル・アーキテクチャ、“10分で導入完了”をうたうインストーラ、マルチサーバ管理ツール、Windows環境の高速処理を実現するI/Oドライバなど、XenEnterpriseの特徴を引き継いでいる。

 エディション構成もゼンソース時代とほぼ同じで、フリー・ダウンロードの「Express Edition」、マルチサーバ対応の「Standard Edition」、機能制限のない大規模環境向けの「Enterprise Edition」の3エディションが用意されている。

■デスクトップ仮想化ソフト「Citrix XenDesktop」

 一方のCitrix XenDesktopは、データセンター内のサーバからOSのWindowsを含むクライアント環境をエンドユーザーに配信する「デスクトップ・デリバリ」を実現するソフトである。シトリックスの「Citrix Desktop Server」がベースだが、ほぼ新設計となり、製品の出荷は2008年第1四半期内の予定。現時点ではその仕組みや機能については明らかにされていない。

 XenDesktopは、製品名にXenの名を冠してはいるものの、Xen Serverとは違ってXenハイパーバイザがコアになる製品ではないことに注意が必要だ。おそらくは、「XenServerによって構築されるサーバ仮想化環境との統合が図られるデスクトップ仮想化ソフト」といった意味合いのネーミングと推測される。

 シトリックス・システムズ・ジャパン マーケティング本部プロダクトマーケティング担当課長の竹内祐治氏は、XenDesktopの主な特徴として、XenServerおよびアプリケーション・デリバリを担う主力製品の「Citrix Presentation Server」との緊密な統合と、シトリックスの独自技術であるICA通信プロトコルの完全サポートを挙げている。同氏によると、既存のDesktop ServerではICAに加えて、一部の通信にRDP(Remote Desktop Protocol)を利用していたが、XenDesktopではすべての通信がICAに一本化されるという。



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