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データセンター革新

[国内]
日本HP、データセンター施設の省電力化を推進する製品群を発表

直流電源/水冷ラック/空調制御で電力コストや発熱量を削減

(2008年02月21日)

 日本ヒューレット・パッカード(HP)は2月21日、空調設備を動的にコントロールすることでデータセンターの省電力化を図るソリューション「HP ダイナミック・スマート・クーリング(DSC)ソリューション」など、グリーンITを実現するための3製品を一挙に発表した。

 発表されたのは、DSC、ラック単位の水冷システム「HP モジュラー クーリング システム Generation 2」(MCS G2)、同社のブレード・サーバ「HP BladeSystem c-Class」向け直流電源モジュールである。

「HP ダイナミック・スマート・クーリング・ソリューション」でラックに設置する温度センサー

 DSCは、昨年2月に発表されたデータセンター全体のアセスメントやレイアウト設計を行う「HP サーマル・アセスメント・サービス」および「HP サーマル・プランニング・サービス」に続く、データセンター(施設)を対象にしたこれらの上位ソリューションとなる。

 DSCでは、ラックに設置した温度センサーからIT機器のリアルタイムな発熱情報を、「HP Energy Manager」と呼ぶ温度センサーの管理サーバ(同社のProLiantサーバ)で集約し、各空調設備の出力/風量を動的に調整するというソリューションだ。DSCを利用すれば、例えば空調Aでは20%の出力、空調Bでは90%の出力といった具合に、データセンター内で分散する発熱状況の強弱に合わせた空調制御が可能になる。HPによると、これにより、データセンターの空調にかかる電力コストを年間20%〜40%削減できるという。

 DSCの導入には、アセスメントやシミュレーションを含めて、実稼働までおよそ2カ月から3カ月かかるという。価格は広さが500u、ラック数が250本の場合で3,500万円から。同日より提供を開始している。HPは受注目標として、2008年中に10件を掲げている。

「HP ダイナミック・スマート・クーリング(DSC)ソリューション」の管理画面

 MCS G2は、2006年6月に同社が発表したラック単位の水冷システム「HP MCS」の第2世代製品に当たる。従来製品から強化された点は、42Uのラック1台当たり30kWだった冷却能力を35kWまで高めたことが挙げられる。1つのMCSで42Uラック2台分まで対応可能(この場合は1ラック当たり17.5kWの冷却能力)である。42Uラックを2台利用する場合で、最大70台のラック・マウント型サーバ、またはブレード・サーバをフル搭載したBladeSystemのエンクロージャを6台搭載できるという。

日本HPのエンタープライズ ストレージ・サーバ事業統括ISSビジネス本部プロダクト・マーケティング部、山中伸吾氏

 MCS G2の価格は336万円となる。しかし、国内では、データセンター内に水を引き入れることに抵抗感を覚えるユーザーも多い。この点に関して同社のエンタープライズ ストレージ・サーバ事業統括ISSビジネス本部プロダクト・マーケティング部、山中伸吾氏は、「最近は(データセンター内の)発熱量増大の問題が深刻化してきており、徐々に水冷システムを採用する機運が高まってきている」と語った。

 ただし、水冷システムを利用するには、当然、データセンター内に水冷用設備を整備していなければならない。そのため、第1世代のMCSでは、データセンターの新設などで顧客が検討するケースは多いものの、実導入までは至っていないのが現状であるという。

 BladeSystem向け直流電源モジュールは、すでに直流電源設備を持つ顧客や、データセンターの新設に際して直流電源設備の導入を検討している顧客をターゲットにした製品だ。そもそも、サーバなどのIT機器は直流を利用しているが、電力会社から送電されてくる電流は交流である。そのため、IT機器を稼働させるためには交流から直流へ変換しなければならず、その役割を担うパワー・サプライの搭載が必要であったり、変換時の電力ロスなどが発生したりしていた。

 こうした点を考慮したのが同製品である。同製品により、BladeSystemで−48Vの直流電源を利用することができるようになる。価格は直流電源モジュールが11万5,500円で、3月中旬に提供を開始する予定である。

 なお、米国HPは、自社の環境保護に対する取り組みとして、2010年までに同社の製品および企業活動で消費するエネルギー消費量を2005年比で25%低減するという目標を掲げている。これは、昨年、2005年比で19.2%のエネルギー消費量削減を達成したことを受け、従来の目標であった20%の削減目標を上方修正したものである。

(山上朝之/Computerworld)




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