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「Project Fusion」、製品提供フェーズへ──。情報時代のアプリケーションの実現に歩を進めたオラクル
【Oracle OpenWorld San Francisco 2005リポート】
(2005年09月17日)
フィリップス氏、Project Fusion戦略の概要を説明
| 写真1:オープニング基調講演に立ったチャールズ・フィリップス氏は、顧客重視を強調。「Project Fusion戦略の推進にあたって、顧客の投資を保護することに全力を注ぎたい」 |
「Fusion Middleware Day」と題されたカンファレンス初日、オープニング基調講演のステージには、米国オラクル社長のチャールズ・フィリップス氏(写真1)が登壇した。
難航したピープルソフトの買収がようやく完了したのが昨年12月14日。以降、オラクルは、自社製品ラインに加えたピープルソフトやJDエドワーズなどの製品群の位置づけと、それらの製品を使い続けてきた顧客に対するサポート指針を早急に示す必要に迫られた。そうして今年2月に打ち出されたのが「Project Fusion」戦略である。
フィリップス氏は、会場を埋めた参加者に向かって、Project Fusionを顧客重視で推進していくとし、次のように語った。
「ピープルソフトやJDエドワーズ、リテックなどが加わった当社のアプリケーション製品群はベスト・オブ・ブリードとして提供される。Project Fusion戦略を進めるのにあたって当社は、すべての顧客の投資を保護することに全力を注ぎたい。顧客が適切な時期に安定した製品/サービスを得られるように製品ラインを拡充し、整えていく」(フィリップス氏)
顧客の投資を保護する「Lifetime Support Policy」
このProject Fusion戦略の下、今年4月にはピープルソフト、JDエドワーズなどの製品群を加えて再編されたミドルウェア製品群ブランド「Oracle Fusion Middleware」が発表された。フィリップス氏は、Fusion Middlewareを提供していくうえでオラクルが最重視しているのは、顧客が自社のニーズに応じて、製品を自在に選択できることだとした。
「Fusion Middlewareでの取り組みを一言で言うと、顧客がよりよい情報を低コストで得られるようにすること、となる。オープン標準ベースで組み上げるか、パッケージを導入するか。顧客はFusion Middlewareのさまざまな製品を目的や環境に応じて選ぶことができる」(フィリップス氏)
続いて同氏は、こうした顧客重視の姿勢を具現化する新たなサポート・ポリシー「Lifetime Support Policy」を紹介した(図1)。この図にあるように同ポリシーでは、「プレミア・サポート」「拡張サポート」「継続的サポート」の3レベルのサポート期間が設定されている。なお、オラクルは当初2007年までと予定していた「JD Edwards EnterpriseOne XE」のサポートを2013年まで延長することも発表している。
| 図1:オラクルの「Lifetime Support Policy」で設定された3レベルのサポート |
次世代アプリケーション基盤の「Oracle Fusion Architecture」
フィリップス氏の講演でのハイライトは、Fusion Middlewareの基盤アーキテクチャとなる「Oracle Fusion Architecture」(OFA)の発表だ(図2)。OFAは、オラクル製品のみをカバーする既存の「Oracle Information Architecture」をベースに、Fusion Middleware全製品の基盤として再設計されたものだ。
| 図2:オラクルのアプリケーション製品基盤アーキテクチャ「Oracle Fusion Architecture」(OFA)の概念図 |
ただ、こうしたある意味“オラクルの事情”とは別に、「次世代のアプリケーション」を支える新しい基盤が求められていたことを同社は強調する。フィリップス氏は次世代アプリケーションの運用に不可欠な要素の1つとして、ビジネス・プロセス管理(BPM)を挙げた。
「今後、企業では、複雑で統合化されていなかったビジネス・プロセスをモデル化して適切に管理する必要がある。その際には、Webサービス標準、そしてSOA(サービス指向アーキテクチャ)に基づく、モデル駆動型アプリケーションが必要不可欠な存在となる」(フィリップス氏)
こうしたBPMを強く意識した取り組みは、昨今ではオラクルに限らず、どのアプリケーション・ベンダーも行っていることだ。そこで、フィリップス氏が競合ベンダーに対するアドバンテージとして挙げたのは、同社がOracle 10gの提供以降アピールしているグリッド基盤の存在である。
「ビジネス・プロセスだけを見ていては成立しない。ビジネス・プロセスとデータ・インフラストラクチャが緊密に組み合わされて初めて、次世代アプリケーションの基盤アーキテクチャが完成するのだ。これが可能なのはオラクルだけである」(フィリップス氏)


