【 ここから本文 】
- TOP
- > Topics : データベース
- >
データベース
ソーシャルブックマークに登録 :
印刷用ページの表示
【インタビュー】
米国NCRのTeradata部門CTOが語る、BI/DWHの必要条件
アクティブ・データウェアハウスが全社レベルのリアルタイム意思決定を実現する
(2006年03月10日)
| 米国NCRのTeradata部門CTO、スティーブン・ブロブスト氏 |
日本NCRは今年3月10日に、「Fast, Flexible, Dynamic──迅速な意思決定がビジネスを革新する。」というテーマの下に、データウェアハウス(DWH)に関するコンファレンス「Teradata Universe Tokyo 2006」を開催した。編集部では、同コンファレンスのために来日した米国NCRのTeradata部門CTO(最高技術責任者)、スティーブン・ブロブスト氏に、現在のDWHのトレンドや、2005年12月に出荷された最新バージョンのDWH製品「Teradata Warehouse 8.1」における強化点などについて話を聞いた。
──現在のデータ・ウェアハウス(DWH)市場において、何が重要なトレンドだと認識しているか。
ブロブスト氏:まず、現在の企業には、「リアルタイム・エンタープライズ」が求められているということだ。リアルタイム・エンタープライズ、すなわち、リアルタイムな意思決定は、企業が市場で競争優位を得るための必要条件となっているが、長期的な戦略を分析するためのリポートを提示するという従来の受動的なDWHだと、この要件をかなえることは難しい。リアルタイム・エンタープライズを実現するため、当社は、経営層から現場の業務担当者まで全社レベルでDWHを活用する「アクティブ・データウェアハウス」を提唱している。これによって、長期的な視点に立った戦略の策定に加え、現場の担当者が能動的に意思決定を行うことが可能になる。
もう1つ、SOA(Service Oriented Architecture:サービス指向アーキテクチャ)という大きな波が意思決定支援システムの分野にも訪れてきているという点。これもトレンドと言える。Teradata Warehouseで言うと、「TAP(Teradata Application Platform)」と呼ばれるコンポーネントがSOA対応を担うことになる。これにより、例えば、SAPのアプリケーションを利用している場合に、TAPを介してTeradataにアクセスし、SAPアプリケーション側で意思決定を行えるようなシステムを容易に実現できるようになる。
──現場担当者も対象ユーザーとなるアクティブ・データウェアハウスだが、部門や業務単位でデータ・マートを構築する場合とどう違うのか。
ブロブスト氏:データ・マートを構築すると、同じデータが複数の場所に存在することになる。Teradataでは、全社で単一のデータ・ソースにアクセスするため、経営層による長期的な意思決定から現場レベルでの戦術的な意思決定まで一貫性を保つことができる。いわゆる “Single Source of Truth”である。また、データ・マートはコスト面で問題を抱えている。複数の業務それぞれにデータ・マートを用意するとなれば、当然コストも跳ね上がる。実際、ある調査では、データ・マートを構築した場合は、TCO(所有総コスト)が70%も高くなるという結果が出ている。
──DWHが登場して随分経つが、近年、テクノロジー面で何か大きなイノベーションはあったか。
ブロブスト氏:過去2年以内に作成されたデータは、それまでの4万年の人類の歴史の中で作成されたデータよりも圧倒的に多いという統計がある。今後2、3年の間にはそのデータがさらに2、3倍と増え続けていくだろう。「ムーアの法則」が指摘するようにCPUの性能は日進月歩で向上を続けているが、これだけ爆発的に増え続けるデータを扱うことができる仕組みは、以前からTeradataが採用している超並列アーキテクチャ以外には存在しない。
──そのようにデータ量が急激に増加している状況は大規模企業に限らないと思う。これまでTeradataのメイン・ターゲットは大規模企業であったが、小・中規模企業向けにスケール・ダウンした製品の提供は検討していないのか。
ブロブスト氏:そうした計画はすでに進めている。その気になれば、1台のノートPCでTeradataを稼働させることだって可能だ。膨大なデータがなければ Teradataを利用できないというわけではなく、実際、ユーザーの半分は1TBかそれ以下の容量でスタートしている。ただし、Teradataはそもそもエンタープライズ・クラスの意思決定を支援する製品であり、メイン・ターゲットになるのは、やはりある程度の規模を持つ企業ということになる。
──2005年12月より出荷された最新バージョンの「Teradata Warehouse 8.1」における主だった強化点、および将来的に拡張していく予定の機能を挙げてほしい。
ブロブスト氏:バージョン8.1では、「TASM(Teradata Active System Management)」という機能を搭載した。これはワークロード管理を提供する機能で、社内に存在する多数の業務の優先順位を管理し、動的にリソースを割り当てるという処理を行う。TASMによるワークロード管理によって戦略的な意思決定と同時に現場レベルでのリアルタイムの意思決定が可能となるため、わざわざデータ・マートを構築することが不要になる。
また、将来的には、ストレージ関連機能の「MTDM(Multi Temperature Data Management)」の強化を図る予定だ。DWHの中には、頻繁に使う“ホット”なデータと時々にしか利用しない“コールド”なデータが存在するが、MTDMはこうしたデータごとの“温度”の違いを管理することで、ディスクI/Oの最適化などを行う。TASMは、このMTDMが提供する“温度”情報を参照してストレージ・リソースの割り当てを行う。この機能は将来のバージョンで、究極的には、まったく人手を介することなくストレージの割り当てが行えるようになるだろう。
──DWHの導入を検討しているユーザーに向けて、DWHの導入を成功させるポイントを教えてほしい。
ブロブスト氏:導入に成功したユーザーは、DWHやビジネス・インテリジェンスに関して明確なビジョンを持ち、それをIT/IS部門とユーザー部門で共有している。つまり、ビジョンを全社でシェアするということが成功の条件だと思う。そしてCEO(最高経営責任者)以下の経営層がこのテクノロジーの意義を知り、深くコミットしていかなければ、全社的なDWHの構築は不可能だ。経営層のコミットがない場合でも、部門単位でデータ・マートを構築してリポートを作成する程度のことははできるだろうが、本当に必要としているインテリジェントな業務分析はできないだろう。まずは、組織全体でビジョンを共有し、DWHの活用に関する戦略を策定してほしい。それによって、全社で活用するアクティブ・データウェアハウスの導入効果が最大化されるはずである。
(大川 泰/Computerworld)
- 日本NCR テラデータ事業本部
- http://www.teradata-j.com/
【Teradata PARTNERS 2004】参加ユーザーの“インテリジェンス”を刺激する、世界各国のデータ・ウェアハウス先進事例


世界中のTeradataユーザーが一堂に会し、BI/DWHの活用ノウハウを共有
【インタビュー】米国NCR、Teradata部門CTO、トッド・ウォルター氏──「ビジネスとIT、双方のニーズを満たすDWHを提供する」





