【 ここから本文 】
- TOP
- > Topics : データベース
- >
データベース
ソーシャルブックマークに登録 :
印刷用ページの表示
[米国]
SAS、BIに特化したデータ統合ツールとストレージの導入を促進
(2006年04月03日)
米国SAS Instituteは先ごろ、BI(Business Intelligence)システムを構築する企業に、同社のデータ統合ツールとストレージの導入を促すという新戦略を発表した。
SASは、同社のBIプラットフォーム製品「Enterprise Intelligence Platform」を新戦略の中軸製品として位置づけ、大々的にアピールしている。同製品には、BIおよび分析ツールのほか、データ分析に特化した多次元データベースとデータ統合ツールがバンドルされている。
SASの関係者は、今年3月末に開催された同社のユーザー向けコンファレンスで、「SAS製品がリレーショナル・データベース管理システム(RDBMS)の代わりになることを顧客に周知することが、新戦略を立案した目的」と説明した。同氏によると、分析用のBIデータの保管はこれまでRDBMSを用いるのが一般的だったという。
製薬会社や医療ケア企業向けにマーケット・インテリジェンス情報を提供している米国IMSヘルスは、現在、66TBのデータウェアハウスをSASのEnterprise Intelligence Platformに移行する検証プロジェクトを実施している。
同社の販売および会計管理部門で世界事業を統括しているクリストファー・ニッカム氏によると、SASのツールを採用することで、製薬会社に属する外部ユーザーが、直近のデータを使って従来のシステムよりも迅速に問い合わせが行えるようになるという。もっとも、この移行プロジェクトは数年かかるとのことだ。
一方、ニューヨーク州カール・プレイスでオンライン生花事業を営む1-800フラワーズ・ドットコムの社長、クリストファー・マッカン氏は、「トランザクション・システムの即時データを利用して、関連商品の販売などの意思決定を支援するシステムを構築するためには、企業向けBIプラットフォームが必要」と語る。同社は、情報配信フレームワークをSASツールを使って構築し、ユーザーが部署ごとのデータを参照できるようにするという3〜5カ年計画を立てている。今年はその2年目に当たるという。
マッカン氏は、「さまざまな商品分野において、顧客がどのような行動を取ったかを把握するには、BIプラットフォームが不可欠だ。しかも、分析作業はトランザクション・システムの外側で行えるようにしなくてはならない」と述べている。なお、同社では、SASのBIツールとデータ・マイニング製品を利用しているという。
また、ミシシッピ州チョクトーにあるパール・リバー・リゾートで、IT部門担当バイスプレジデントを務めるジョン・エンリケ氏は、「当社の新しいITプロジェクトでは、SASの統合ツールを大いに活用することになる」と説明した。同ホテルが計画しているプロジェクトは、ホテル内のカジノを利用する顧客の行動パターンをリアルタイムに把握し、より高価なサービスの提供を提案するアップセリングの機会を拡大するというものだ。
エンリケ氏によれば、同ホテルのカジノは、ハリケーン・カトリーナの来襲直後、SASの統合ツールを用いてマーケティング計画を見直したことで、ミシシッピ州のビロクシやガルフポート、ニューオリンズなどの被害の大きかった地域から観光客を引き込むことに成功したという。
一方、大手エンジン・メーカー、米国ブリッグス&ストラットンの意思決定支援責任者、グラント・フェルシング氏は、「SAS製品にバンドルされている機能は、全部が全部必要というわけではない」と指摘する。例えば、無償品質保証制度にかかわる情報の3分の2を分析すれば、顧客の全体的な傾向をつかむことができると同氏は主張する。
米国フォレスター・リサーチのアナリスト、キース・ジル氏は、「SASのBI向け新ストレージ・システムを利用することに抵抗を感じる企業は当初こそ少なくないだろう。だが、そうした抵抗感はいずれ薄まっていくと思われる。というのも、今日のIT部門は、意思決定を支援する詳細なデータを提供するよう経営陣から求められており、大量の分析データを迅速に提供できるシステムを必要としているからだ」と分析している。
なお、SASは今後2年間で、統合技術関連の研究開発費を15%増やす計画を明らかにしている。
(Computerworld オンライン米国版)
- 米国SAS Institute
- http://www.sas.com/



