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[米国]
イングレス、ソフトウェア・アプライアンス計画の詳細を明らかに

(2006年08月16日)

 米国イングレスは8月15日、年末の投入を予定しているソフトウェア・アプライアンスの詳細を明らかにした。同社のオープンソースのデータベース・ソフトウェア「Ingres」と、システム管理の簡素化・効率化を支援するアールパスのLinuxディストリビューション「rPath Linux」が密接に統合されるという。

 イングレスの最高技術責任者(CTO)、デーブ・ダーゴ氏は、「Ingresデータベースの実行に必要なOS機能だけでラッピングすることによって、ユーザーはそのソフトウェアの組み合わせを単一のメンテナンス・ユニットとして取り扱い、アップデートやパッチを同時に行うことができる」と説明する。

 以前は「Ingres Software Appliance」と呼ばれていた同ソフトウェアを、イングレスは現在「Project Icebreaker」と呼んでいる。

 現在、Project Icebreakerは実証実験(proof-of-concept)の段階にあり、すでに(試用版が)数社の顧客に提供されている。イングレスは、今週サンフランシスコで開催されている「LinuxWorld Conference & Expo」(8月14日〜17日)でそれを披露した後、完成版を投入する年末までの間に、より広範なユーザーがダウンロードして試用できるようにするという。

 ダーゴ氏によると、Icebreakerという名前には、新しいソフトウェア・メンテナンスのモデルに関する議論を促進し、マイクロソフトやオラクルなどのプロプライエタリ・ソフトウェア・ベンダーが現在直面しているメンテナンス上の行き詰まりを打破したいという、イングレスの願いが込められているという。

 「マイクロソフトは、顧客にOS、アプリケーション、データベースからなるソフトウェア・スタックを販売しているが、(それら全体への)統合されたサポートは提供しておらず、メンテナンスは製品ごとに別々に行われている」というのが同氏の意見だ。

 また、Project Icebreakerは、新生イングレスにとって初の大きなソフトウェア・プロジェクトとなる。2004年にオープンソース・ソフトウェアの会社として生まれ変わった後、2005年にCAから分離独立したが、それ以前のイングレスは、数十年間にわたりクローズド・ソフトウェアのベンダーであった。

 イングレスとアールパスは、5カ月前にProject Icebreakerの作業に着手した。アールパスの共同設立者でCTOのエリック・トローン氏によると、Project Icebreakerには、rPath Linuxディストリビューションの全コンポーネントの35%、サイズでは同ディストリビューション全体の15%に相当するコードが使用されるという。

 「システムのサイズを縮小することで、セキュリティ攻撃を受ける表面積も小さくなる」(ダーゴ氏)

 アールパスは、rPath Linuxのほか、Linuxソフトウェア・アプライアンスの構築とメンテナンスに使用する「rBuilder」ツールを提供しており、もっぱら、それらを使用したLinuxソフトウェア・アプライアンスを独立系ソフトウェア・ベンダーが構築するのに協力している。

 イングレスでは、第三者のソフトウェア・ベンダーがProject Icebreakerのフレームワークをベースにして、電子メール・サーバやコンフィギュレーション管理データベースなどの独自のソフトウェア・アプライアンスを構築することを期待している、とダーゴ氏は述べた。

 なお、同ソフトウェアの正式な製品名は未定であり、顧客の意見を求めている最中だという。「ソフトウェア・アプライアンス」という名称に関しては、「ユーザーの意見は二分している。その呼び方が内容を適切に表していると考えるユーザーもいれば、アプライアンスという語句がハードウェアにふさわしいと考えるユーザーもいる」(ダーゴ氏)

(チャイナ・マーテンス/IDG News Service ボストン支局)




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