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[米国]
イングレスとインフォア、オープンソースDBとERPの連携に向け提携

(2006年12月14日)

 オープンソース・データベース・ベンダーの米国イングレスは12月13日、ERP(Enterprise Resource Planning)分野における初のパートナーとしてインフォア・グローバル・ソリューションズを選んだ。

 イングレスの社長兼COO(最高執行責任者)のロジャー・バークハート氏は、インフォアとの関係が今後急速に強化される見通しを明らかにするとともに、今回の提携が「その第一歩となる」と強調した。

 同氏は、今回の提携が排他的なものではなく、他のエンタープライズ・アプリケーション・ベンダーとも同様の提携を結ぶ可能性があるとの見通しを示しており、その際には、さまざまな垂直市場のニーズを重視するとしている。

 イングレスは、オラクルやマイクロソフトなど、独自のリレーショナル・データベースを持ち、自前のアプリケーション事業を展開する既存データベース・ベンダーの製品に代わる選択肢を提示している。

 バークハート氏は、オープンソース・ベンダーである同社にはERPベンダーを買収する考えはなく、今後、同社のアプリケーション・パートナーになる可能性のあるベンダーには脅威にならないと明言している。

 イングレスとインフォアは、オープンソース・データベースの「Ingres 2006」およびミドルウェア「Ingres Enterprise Access」(今のところ独自ソフトウェア)上で稼働するオープンソース・ソフトウェアを共同で開発することになっている。現在インフォアは、加工業者をターゲットにしたERPソフトウェア「Adage」がイングレスのデータベースとミドルウェアの両方で動作するかどうか確認する作業を進めている。

 インフォアがイングレスに初めて接触し、Adageの開発作業を持ちかけたのは、イングレスがCAから分社して間もない2005年12月のことだった。それから1年、両社の技術者チームは緊密な協力関係を築き、今年10月に最終的な提携契約に調印した。

 バークハート氏によると、イングレスは、インフォアや、Adageの前の所有者であるSCTと長期にわたって協力関係を維持してきたという。インフォアは、当初アジリシスと名乗っていたが、同社の未公開株を保有していたゴールデンゲート・キャピタルがSCTの加工業/流通業部門を買収した2002年6月に現在の社名になった。

 なお、イングレスは、独立後初の新製品をまもなくリリースする予定だ。

 「Project Icebreaker」という開発コード名で呼ばれている同製品は、データベースのIngresとアールパスのLinuxディストリビューションを組み合わせたもので、データベースとOSに対するパッチやアップデートを1回のメンテナンス・ストリームで提供することにより、ITメンテナンス作業に要する時間を短縮できるという特徴を持つ。

 バークハート氏は、「Project Icebreakerの開発は、予定どおりに進んでおり、ベータ・テスターからのフィードバックの内容も良好だ」と語っている。現在11社の顧客とパートナーが早期導入プログラムに参加しており、2007年初頭には正式出荷が開始される見通しだ。

 バークハート氏は、まだベータ・テストの段階であるにもかかわらず、Project Icebreakerには新たな顧客獲得のチャンスが生まれていると豪語する。イングレスには、Project Icebreakerで稼働する追加機能の開発に強い関心を寄せている多くの企業から問い合わせがきており、この製品のコンセプトに注目するSaaS(Software as a Service)プロバイダーも多いという。

 バークハート氏は今年7月、それまでCTO(最高技術責任者)として6年間勤めたニューヨーク証券取引所(NYSE)からイングレスに移籍した。同氏は当時、政府の規制に束縛されない非上場企業で自由に仕事ができることに喜びを感じたと述べている。

(チャイナ・マーテンス/IDG News Service ボストン支局)




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