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[ドイツ/米国]
SAP、ビジネスオブジェクツ買収に伴う重複製品の整理に着手

廃止する製品でもサポートは当面継続の方針

(2008年03月28日)

 ドイツのSAPが自社製品とBusiness Objects製品との重複解消に乗り出す。Business Objectsの元CEOで、現在はSAPでBI(ビジネス・インテリジェンス)事業を統括するジョン・シュワルツ(John Schwarz)氏は、重複する製品を段階的に減らしていく一方で、廃止される製品のサポートについては当面継続すると語った。

Business Objectsの元CEOで、現在はSAPでBI事業を統括するJohn Schwarz氏

 Business Objectsを昨秋に68億ドルで買収したことで、SAPは多彩なBI機能を手に入れた反面、機能的に重複している製品を数多く抱え込むことになった。その大半は、合併前に両社が買収したもので、SAPが昨年買収した米国Pilot Softwareや米国OutlookSoftの製品、さらにはBusiness Objectsが買収した英国ALG Software、米国SRC Software、フランスCartesisなどの製品が含まれている。

 Schwarz氏は、3月26日にSAPの米国本社で行われたインタビューで、一部の製品については開発中止の決定がすでに下されているとしたほか、今後は重複解消の対象が他の分野に広がるとの見通しも示している。

 「(廃止する製品を選択するのは)難しい判断だった。それぞれの製品に顧客がおり、長所もある。また、情熱を持って開発に取り組んできたチームも残っている。だれもが想像するように、議論はかなり白熱した」(Schwarz氏)

 同氏によると、廃止が決まった製品でも、最低3年間はサポートが続けられる予定だ。顧客はその間、セキュリティ・パッチ、バグ修正、限定的なサポートを受けることができるが、新機能に関しては多くを期待できないという。

 「SAP Business Planning and Consolidation(SAP BPC)」に衣替えしたOutlookSoftのソフトウェアは、開発が継続される財務プランニング製品の1つ。この製品と機能的に重複していたSRC Software製品は開発中止が決まった。SRC製品のユーザーはSAP BPCへの移行を迫られることになりそうだ。

 一方、収益/コスト管理分野では、ALG Softwareの製品(Business Objectsが製品名をActivity Analysisに改称)の開発が継続されることになった。これまでSAPは、Acorn Systemsのサードパーティ・ツールを「SAP Business Profitability Management」として再販してきたため、この決定は順当と言える。

 これに対し、財務連結分野は少々複雑だ。SAPは、Business Objectsが買収したCartesis製品を「プレミアム連結エンジン」と位置づけているが、統合プランニング/連結ツールを求める顧客にはSAP BPCを提供し、その「Excelライクなインタフェース」も継続する予定だ。SAPの広報担当者によると、Cartesisはさまざまな法規制要件が関係する複雑な国際連結業務を行うための「キャデラック製品」であり、「SAP SEM(Strategic Enterprise Management)Business Consolidation System」のユーザーにはCartesisへの移行を呼びかけることになるという。

 ダッシュボードやスコアカードを含む経営戦略分野では、Pilot Softwareの製品(SAP Strategy Management)が継続される。この決定を受け、Business Objectsのパフォーマンス管理製品は近々開発が打ち切られる。

 米国の調査会社Forrester ResearchのBI担当主任アナリスト、ボリス・エベルソン(Bolis Evelson)氏は、「買収した製品をすべて抱えている一部のライバル企業とは異なり、彼ら(SAPとBusiness Objects)は製品を厳しく選別した」と語り、両社の決定を高く評価している。また、自社で使っている製品がなくなることに不安を感じる顧客は少なくないとしながらも、多くの顧客が両社の判断に従うとみている。

 ただし同氏は、「Crystal Reports」や「Web Intelligence」、「Dashboard Builder」、「Voyager」などのBusiness Objects製品と、「Visual Analyzer」や「BEx BI」などのSAP製品との重複をどうするか、両社は今後も難しい選択を迫られると指摘する。これについては、アナリストの間ではBusiness Objects製品が優先されるとの見方が有力だ。

カリフォルニア州パロアルトにあるSAPの米国本社

(James Niccolai/IDG News Serviceサンフランシスコ支局)




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