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[米国]
アドビ、高精細ビデオ対応のFlash Player強化版「Moviestar」を発表

H.264コーデック動画圧縮標準をサポート

(2007年08月22日)

 米国アドビ システムズは8月21日、高精細(High Definition)ビデオ技術を搭載した「Flash Player 9 Update」(開発コード名:Moviestar)を発表、広く普及しているFlash Playerが新たなフェーズに入ったことをアピールした。

 Moviestarは、現在、ブルーレイ・システムやHD-DVDプレイヤ、TVセットトップ・ボックスなどに使われているH.264コーデック動画圧縮標準をサポートする。21日から提供が開始されたのはMoviestarのベータ版で、同社のWebサイト「Adobe Labs」からダウンロードできる。正式出荷版は今年秋にリリースされる予定だ。

「Flash Player 9 Update」のページ

 アドビは、Moviestarの提供により、コンピュータのビデオ機能がインターネット発展の牽引役として大きな役割を果たすようになると期待している。

 同社のダイナミック・メディア担当チーフ・ストラテジスト、マーク・ランダル氏は、「(Moviestarにより)利用者が高品質のビデオを視聴できるようになると同時に、企業も品質の高い画像をより高いビットレートで提供できるようになる」と強調する。

 H.264とHE-AAC(High Efficiency Advanced Audio Codeing)のサポートにより、デスクトップ・システムや消費者向けのH.264デバイスで、Flashベース・リッチメディアの再生処大幅に高速化できるという。

 IDCのコンテンツ/デジタル・メディア技術担当プログラム・バイスプレジデントでアナリストのメリッサ・ウェブスター氏は、アドビのH.264サポートを、正しい選択だったと評価する。

 「H.264は幅広い支持を集めており、高精細ビデオの重要な標準として位置づけられている。H.264をサポートすることは、同標準を使って作成されたあらゆるコンテンツをFlash Playerで再生できることを意味する」(同氏)

 アドビは、Silverlight技術を発表したマイクロソフトと、PC画像処理の分野で異なるフォーマットをサポートするなど、製品の基盤となる標準を巡ってしのぎを削っている。

 ウェブスター氏は、「アドビとマイクロソフトは、ビデオ・フォーマットの分野で激しいシェア争いを繰り広げている。マイクロソフトのVC-1コーデックは、H.264に対抗する高精細ビデオ技術であり、アドビがH.264をサポートしたことは同標準にとって重要な意味を持つ」と指摘する。

 H.264は、MPEG-4 Part 10あるいはAVC(Advanced Video Coding)とも呼ばれており、ITU-Tビデオ・コーディング・エキスパーツ・グループとISO/IECムービング・ピクチャー・エキスパーツ・グループ(MPEG)が共同で策定した。

 また、デスクトップ上でリッチ・インターネット・アプリケーションを稼働させる技術としてアドビが開発を進めている「Adobe Integrated Runtime(AIR)」でも、H.264がサポートされることになっている。

 Moviestarを使えば、ディベロッパーがビデオ編集ツール「Adobe Premiere」を搭載したツールセット「Adobe Creative Suite 3」で開発したメディア資産を、アドビのソフトウェア開発技術「Flex」やAjax(Asynchronous JavaScript and XML)を介して配信することも可能になる。

 アドビはすでに、デスクトップ・コンピュータ上でテレビ番組や映画を視聴できる「Adobe Media Player」でH.264をサポートすると発表している。同バージョンは2008年第1四半期に投入される予定だ。

(ポール・クリル/InfoWorld オンライン米国版)




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